PEGASYSTEMS INCPEGA

時価総額
$95.4億
PER
企業向けAI意思決定とワークフロー自動化ソフトの大手。AI決定エンジンとクラウドネイティブ自動化プラットフォームを展開。2020年2月に6億ドルの転換社債発行、2024年10月に自社株買い枠を2.5億ドル増額。米国・欧州中心のグローバル展開。

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事業内容

PEGASYSTEMS INCは、企業向けに意思決定支援と業務プロセス自動化を中心としたソフトウエアを開発・販売しています。主力はAIを使ったリアルタイムの判断とワークフロー自動化を組み合わせた一体型プラットフォームで、顧客対応の自動化や業務効率化を支援しています。

同社の顧客は大手企業や政府機関が中心で、金融、保険、ヘルスケア、製造、通信や流通など幅広い業界に採用されています。収益はソフトウエアのライセンスやクラウド型のサブスクリプション、導入・コンサルティングなどの専門サービス、保守・サポートから成り、契約済みの受注残(約16億ドルのバックログ)を将来収入に繋げています。

事業は基盤となるプラットフォームと、その上で動く業種別のアプリケーションに分かれています。代表的な用途は顧客エンゲージメントやカスタマーサービスの自動化、保険や金融の手続き・不正対応、製造業のサプライチェーンや注文管理などです。加えて、顧客自身が業務アプリを素早く作れる開発ツールや、導入を支援するコンサルティングサービスも同社の重要な提供内容になっています。

経営方針

同社は中長期での健全な成長と収益性の両立を目指しています。具体的には「Rule of 40」を達成することを戦略目標に掲げ、年間契約価値(ACV)の成長率とフリーキャッシュフローマージンの合計で少なくとも40%を目指しています。既存契約から将来にわたり約16億ドルの売上を見込むバックログを抱えており、自己株式買い戻し枠を2024年10月に増額して総額3.10億ドルまで拡大するなど、株主還元と財務効率の改善も進めています(四半期配当は1株あたり0.03ドル、年間0.12ドルを想定)。

同社はクラウドネイティブ化と人工知能(AI)への重点投資で差別化を図っています。Pega PlatformやPega Customer Decision Hub、Pega GenAI Blueprintといった自社製品群の強化に注力し、パブリック/プライベートクラウド双方のサポートや導入の容易さを高めることで、顧客ごとの大幅なカスタマイズを減らす方針です。加えて、主要なコンサルティング会社やシステムインテグレーターと戦略的パートナーシップを結び、営業・導入力を補完することで大手競合との差別化を図っています。

新市場開拓では、金融サービス、製造、消費者サービスなど規制や業務の複雑性が高い業界を重点領域とし、業種別アプリケーションの拡充で顧客基盤を広げる計画です。同社はサブスクリプション型のクラウド提供を拡大することで収益の予測可能性を高め、グローバルでの販売網とパートナー網を活用して導入件数と年間契約価値の拡大を狙っています。また、株式分割の提案など資本政策も通じて流動性や投資家層の拡大を図っています。

技術革新への取り組みは研究開発を中核に据えています。自社で特許を取得したシステムアーキテクチャを守りつつ、必要に応じてサードパーティの技術や大規模言語モデルをライセンスして機能を迅速に取り込むハイブリッド戦略を採っています。目的は「リアルタイムの意思決定と業務自動化」を強化し、導入期間短縮や運用コスト低減につなげることで顧客のデジタルトランスフォーメーションを加速させることです。