NetEase, Inc.NTES

時価総額
PER
オンラインゲームや音楽、教育などのインターネットサービスの大手。自社開発ゲーム、音楽配信プラットフォーム、Youdaoの学習サービスを展開。1997年創業、2000年NASDAQ上場、2020年香港上場。中国中心に海外展開。

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企業概況
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業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
2項目)
ライバル企業
3社)
同業種の日本企業
2社)

事業内容

NetEase, Inc.は中国を拠点とするインターネット企業で、主にオンラインゲーム、音楽配信、オンライン学習やネット通販などのデジタルサービスを展開しています。同社は自社で開発したゲームや自社プラットフォームを中心に、音楽配信プラットフォームや学習サービスなど幅広いデジタルコンテンツを提供しています。

同社の顧客は個人ユーザーを中心に、広告主や教育機関、商取引の買い手・売り手など多岐にわたります。収益は主にゲーム内課金や追加サービスの販売が柱であり、これに加えて音楽サブスクリプションや広告収入、オンライン学習の授業料やeコマースの物販が続いています。

事業は大きく「ゲーム関連」「Youdao(学習)」「NetEase Cloud Music」「革新的事業・その他」に分かれています。ゲーム部門は自社開発とパブリッシングで国内外展開を進め、学習部門は教育コンテンツと広告ソリューションで収益化し、音楽部門は配信とソーシャル機能を通じてユーザー基盤を拡大しています。同社はこれらを組み合わせてユーザーの定着とクロスセルを狙っています。

経営方針

同社は持続的な成長を目指しています。主力のオンラインゲーム事業に加え、音楽配信(NetEase Cloud Music)、オンライン学習(Youdao)、自社ブランドのEC(Yanxuan)や広告など複数の収益柱で売上とユーザー基盤の拡大を図っています。直近ではサーバー・帯域費用が2024年に約RMB2.2億(注:原資料はRMB2.2 billion)に達するなどインフラ投資を継続しており、2024年の設備投資は約RMB13億、2025年以降の工事等コミットメントは約RMB6.32億を見込んでいます。収益化は従来のゲーム内課金に加え、音楽や学習サービスの定額・有料コンテンツ、広告収入の組み合わせで進め、ユーザーあたりの支出を高めることを目標にしています。

同社は研究開発とコンテンツ創出に重点投資し、差別化を図っています。自社開発のオリジナルIPや長寿命のゲームシリーズに強みがあり、社内に複数の開発・研究拠点を保有しているほか、国内初の自社建設データセンター(Gui’an Data Center)を稼働させるなどインフラ面でも独立性を高めています。人材対策として株式報酬制度を積極活用しており、未認識の報酬コストは約US$4.02億(RMB29億相当)、RSUの残存インセンティブの帳簿上の内在価値は約US$10億といった数値からも人材確保と長期インセンティブに資源を割いています。さらに、コンテンツ連携や外部プラットフォームとの共同プロモーションを通じてユーザー獲得と維持を図っています。

同社は新市場開拓と事業拡大を継続的に進めています。海外展開では現地化と既存IPのローカライズを重視し、M&Aや戦略投資も選択肢として検討している一方で、規制や事業の見直しに伴う整理も行ってきました(例:規制対応による一部事業の譲渡実績や、2024年に約RMB10億元の投資減損を計上)。オフラインとオンラインを組み合わせたマーケティングや、Youdaoのクロスセルによる顧客獲得、クラウド音楽のコミュニティ機能強化などで新たな消費層を取り込み、事業ポートフォリオの多様化で成長の安定化を図っています。オフィスやデータセンター等の物理的投資も継続しており、中長期の事業基盤整備を進めています。

同社は技術革新を事業の核と位置づけ、実務面でも投資を強めています。シングルサインオンなどユーザー利便性を高める仕組みや、社内外のセキュリティチームによるサイバーセキュリティ管理体制を整備し、外部専門家を活用した評価や社員向けの啓発を行っています。また、教育サービスの「知能化」や音楽プラットフォームでの推薦・ソーシャル機能強化など、データとアルゴリズムを活用した製品改善に注力しています。こうした取り組みは自社インフラ投資(データセンター・サーバー等)と組み合わせて、サービスの品質向上と運用コストの最適化を目指しています。