ServiceNow, Inc.NOW

時価総額
$1799.3億
PER
エンタープライズ向けクラウド型ワークフロープラットフォームの最大手。AI搭載の業務自動化プラットフォームやITSM、セキュリティ自動化を展開。2023年7月にAI企業を4.65億ドルで買収。北米・欧州・アジア中心に展開。

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企業概況
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業績概況
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同業種の日本企業
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事業内容

ServiceNow, Inc.は企業の業務をデジタル化・自動化するクラウドプラットフォームを中核に、業務フローの管理や効率化を支援しています。同社の主力は「Now Platform」で、IT運用管理や人事、顧客対応、セキュリティ対応など複数の業務領域を一本化するソフトウエア群とAIや自動化機能を備えています。

同社はサブスクリプション方式で収益を得ており、大企業を中心に約8,400社の顧客を抱えています。販売は自社の直販とパートナー経由が中心で、導入支援や保守・トレーニングといったプロフェッショナルサービスも収益の一部を占めます。

事業はプラットフォーム本体と業務アプリ群に分かれ、主な製品ラインはITワークフロー、従業員向けワークフロー、顧客向けワークフロー、セキュリティ対応やローコードのアプリ開発などです。加えて大手クラウド事業者やシステムインテグレーターとの連携、パートナーエコシステムやAI機能の強化で業界別ソリューションを拡大し、顧客の導入効果を高めています。

経営方針

同社は持続的な売上成長と収益性の向上を両立することを目指しています。2024年の総売上高は約109.8億ドルで、そのうちの約106.5億ドルがサブスクリプション収入でした。顧客数は約8,400社に達しており、大規模企業向けのエンタープライズ展開を拡大することで既存顧客からの拡大(アップセル)と新規大口契約の獲得を重視しています。株主還元の一環としては、2024年に約6.96億ドルを自社株買いに充て、2025年1月には追加で30億ドルの買戻し枠を承認しており、資本効率の改善も並行して進めています。

同社は研究開発と営業投資を重点的に行うことで競争優位を築くことを目指しています。研究開発費は2024年に約25.4億ドルと前年から約20%増加し、営業・マーケティング費用も約38.5億ドルで前年から約17%増えました。具体的施策としては、プラットフォームの機能強化、プロフェッショナルサービスの拡充、パートナー経由での導入支援体制の強化などを進めており、特に業務ごとのテンプレートや導入ノウハウを組み合わせることで大手顧客の複雑な要件に対応する差別化を図っています。加えて、2,000件を超える特許群を背景に技術の保護と独自性を確保しています。

同社は国際市場での浸透と販売チャネルの多様化を目指しています。2024年の海外売上は総売上の約37%を占めており、今後も欧州・アジアなどでの比率向上を目指してデータセンターの拡充や現地販売組織の投資、SIerやクラウド事業者との提携強化を続ける計画です。事業拡大の手段としては自社での投資に加え、技術獲得や市場獲得を目的としたM&Aを継続しており、過去の例では2023年に約4.65億ドルで買収した案件や、2024年に合計約1.12億ドルの小規模買収を行っています。また公共部門向け案件の比重も増しており、政府関連の顧客獲得にも注力しています。

同社は人工知能や自動化を中核に据えた技術革新を通じてプラットフォーム価値を高めることを目指しています。研究開発投資は引き続き拡大予定で、2025年も金額ベースで増加すると見込まれている一方、売上比率としては概ね横ばいを想定しています。技術面では顧客ごとに独立した環境を提供する多重インスタンス構成や、外部のクラウド事業者やハードウェアベンダーとの協業によるAI機能の実装、そしてサイバーセキュリティ対策の強化を進めており、外部基準に基づく統制やデータ保護への投資も継続しています。これらにより、顧客の運用効率化と導入価値の可視化を狙っています。