イノバセルJP:E41318株価

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細胞治療・再生医療研究開発の新興企業。患者由来筋細胞を用いた失禁治療製品が主力。現在ICEF15が第Ⅲ相国際共同治験実施中。22年6月に子会社が欧州投資銀行から1,500万ユーロ調達。22年9月に厚労省から製造認定をアジア外初取得。日欧米に展開。

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事業内容

イノバセルは、人間の骨格筋細胞を用いた細胞治療製品の開発と商業化を手がける医薬品開発企業です。同社は患者自身の筋組織から採取した筋芽細胞を損傷した筋組織に注入することで機能再生を図る治療法を開発しており、現在は失禁領域(尿失禁・便失禁)に特化した3つの製品パイプラインを保有しています。同社の基幹技術は適正製造基準に準拠した施設で高品質な細胞製品を供給する技術です。

同社の収益構造は、製品の開発段階に応じた多様な収益源から成り立っています。主力製品の薬事承認取得後は、製薬企業との共同販売促進契約による一時金やマイルストーン収入、医薬品卸企業への製品販売収入を見込んでいます。また、他の開発品については将来的にライセンスアウトによる契約一時金、開発協力金、ロイヤリティ収入なども想定しており、欧州子会社での製造受託収入も収益の一部を構成する計画です。

同社の事業は「細胞治療・再生医療研究開発事業」の単一セグメントで構成されています。開発パイプラインは、最も進んだ切迫性便失禁向けのICEF15(現在第3相国際共同治験実施中)、漏出性便失禁向けのICEF16(第1/2相試験準備中)、腹圧性尿失禁向けのICES13(欧州で後期第2相試験完了)の3製品です。これらの製品は既存の外科的治療と比べて侵襲性が低く、根本的な筋肉機能の回復を目指す点が特徴で、現在承認済みの競合品が存在しない先行優位性を有しています。

経営方針

イノバセルは、人間の細胞を用いた革新的な細胞治療製品の開発・商業化を通じて、未充足の医療ニーズに応えることを目指しています。同社が採用する「細胞治療・再生医療グローバルアグリゲーションモデル」は、特定の技術に依存せず、世界各国から有望な細胞治療シーズを発掘し、最適な事業インフラを組み合わせて商業化していく独自の戦略です。現在は失禁領域に特化した3つの自家細胞治療パイプラインを保有しており、最優先課題として主力製品ICEF15の日欧薬事承認取得と早期の事業収益獲得を目標に掲げています。

同社の重点投資分野は、切迫性便失禁を対象とするICEF15の第3相国際共同治験の完遂と商業化体制の構築です。日本では約12万人、欧州で約43万人、米国で約32万人の対象患者が存在する大きな市場機会があり、既存の競合品が見当たらない先行者優位のポジションを確立しています。2024年11月にはアルフレッサと業務提携基本契約を締結し、日本国内での独占的卸売販売権を付与することで、販売流通体制の整備を着実に進めています。また、欧米では包括的な商業化サービス企業との本契約締結に向けた交渉を推進中です。

新市場開拓では、世界最大市場である米国でのICEF15第3相国際共同治験開始に向けて、2025年7月からFDAとの協議を開始しています。さらに、ICEF16(漏出性便失禁向け)の2026年第1/2相臨床試験開始準備と、ICES13(腹圧性尿失禁向け)のピボタル試験準備を並行して進めており、ICEF15との相乗効果によるクロスセリング展開を見込んでいます。これらの製品群により、失禁領域での包括的なソリューション提供を目指しています。

技術革新への取り組みとしては、佐賀大学との共同研究による嚥下機能改善への適応拡大可能性の検証など、新たな研究開発パイプラインの拡充を積極的に進めています。高齢化社会における嚥下障害は世界共通の課題であり、同社の筋芽細胞技術を応用した新たな治療領域として期待されています。また、日米欧の細胞治療関連イベントへの積極参加を通じて最新情報を収集し、複数の研究開発シーズ導入交渉を行うことで、将来の収益拡大とリスク分散を図っています。