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イノテックJP:9880
沿革
1987年1月 |
東京都新宿区に会社設立。 |
1987年4月 |
伊藤忠商事株式会社並びに伊藤忠テクノサイエンス株式会社(現社名伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)と業務提携を実施。 |
1990年4月 |
株式額面変更のため、株式会社エコノマックス(1976年6月22日設立)と合併(合併比率1:1,000)。 |
1990年9月 |
社団法人日本証券業協会に当社株式を店頭売買銘柄として登録。 |
1991年8月 |
業容拡大のため、横浜市港北区に新横浜本社を新設。 |
1992年7月 |
本店を東京都港区から横浜市港北区へ移転。 |
1994年3月 |
電子部品部門の販売強化のため、シーティーシー・コンポーネンツシステムズ株式会社の全株式を取得し、子会社(イノマイクロ株式会社)とする。 |
1998年12月 |
創立10周年記念として新社屋が完成。 |
2000年4月 |
アイティアクセス株式会社を設立。(現・連結子会社) |
2002年3月 |
三栄ハイテックス株式会社の全株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2004年3月 |
連結子会社イノマイクロ株式会社を吸収合併。 |
2004年12月 |
日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場(2008年5月に上場廃止)。 |
2008年3月 |
東京証券取引所市場第二部に株式を上場。 |
2011年3月 |
東京証券取引所市場第一部銘柄に指定。 |
2012年7月 |
株式会社レグラスの全株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2013年10月 |
中国に現地法人 三栄高科設計(成都)有限公司を設立。(現・連結子会社) |
2014年1月 |
ガイオ・テクノロジー株式会社の全株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2014年10月 |
台湾のSTAr Technologies, Inc.の株式を追加取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2015年1月 |
米国にコーポレート・ベンチャー・キャピタルFenox Innotech Venture Company VI, L.P.を設立。(現・連結子会社) |
2015年2月 |
Fenox Innotech Venture Company VI, L.P.への出資等を目的とするINNOTECH FRONTIER, Inc.を米国に設立。(現・連結子会社) |
2015年6月 |
ベトナムに現地法人 SANEI HYTECHS VIETNAM co., ltd.を設立。(現・連結子会社) |
2016年8月 |
ジェイ・エス・シー株式会社の全株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2020年2月 |
米国Accel-RF Instruments Corporationの全株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2020年4月 |
株式会社モーデックの株式を取得し、子会社とする。(現・連結子会社) |
2021年1月 |
台湾に現地法人 台灣三榮高科技股份有限公司を設立。(現・連結子会社) |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。 |
事業内容
イノテック株式会社とその21の子会社は、高度なエンジニアリング力を駆使して、半導体の設計、検査、電子機器関連の製品開発、販売、サービス提供を行う多岐にわたる事業を展開しています。同社の事業は主に三つのセグメントに分類されます。
まず、「テストソリューション事業」では、半導体テストシステムの開発、販売を手掛け、半導体メモリー市場を中心に高付加価値のソリューションを提供しています。台湾STAr Technologies,Inc.などの子会社を通じて、信頼性試験装置やプローブカードの製造、販売も行い、グローバルなサポート体制を構築しています。
次に、「半導体設計関連事業」では、米国ケイデンス社製の半導体設計用ソフトウェアの販売・保守サービスを提供しており、三栄ハイテックス株式会社やジェイ・エス・シー株式会社などの子会社が、受託設計・開発や専門性の高いソフトウェア開発に従事しています。
最後に、「システム・サービス事業」では、組込み用途向けCPUボードやBOX型コンピューターの開発、販売、モデルベース開発支援、ノイズ解析サービスなどを行っています。アイティアクセス株式会社や株式会社レグラスなどの子会社は、組込みソフトウェアの販売・保守サービスや高い画像処理技術を活かしたシステム開発に注力しています。
また、イノテックグループは経営戦略の立案、経営管理、総務人事、システム等のサポート業務も行っており、米国に設立したFenox Innotech Venture Company VI, L.P.を通じて、AIや組込み、WEBサービス関連企業への投資業務も展開しています。これらの事業活動を通じて、イノテックグループは技術革新を支え、グローバルな市場での競争力を高めています。
経営方針
イノテック株式会社は、エンジニアリングを核としたトータルソリューションプロバイダーとして、顧客企業の多様なニーズに応えることを事業の柱としています。同社は、「未来社会に貢献する」「不可欠な存在になる」「問題を解決する」「パイオニアになる」「誇りの持てる会社を実現する」という目標を掲げ、これらを企業活動の基本方針としています。
中期経営計画(2019年度から2023年度)では、利益成長の追求を図る戦略として、テストソリューション事業の成長、自社製品売上の増加とメーカー機能の強化、顧客ベースの拡大と海外市場開拓、新規分野への積極的な取り組みを挙げています。また、資本効率の向上とESG活動の推進も重要な戦略として位置づけています。
同社は、商社からソリューションプロバイダーへの転換を図り、最先端技術を採用したハードウェア・ソフトウェア・サービスの提供を強みとしています。これにより、利益成長の機会を豊富に持ち、企業価値の向上を目指しています。
経営環境としては、先端エレクトロニクス業界の成長が見込まれる一方で、新型コロナウイルス感染症対策や地政学的リスクの影響など、不透明な状況が続くとしています。このような環境下でも、イノテックはテストソリューション事業や半導体設計関連事業、システム・サービス事業を通じて、安定化と成長を目指しています。
具体的な数値目標としては、自己資本当期純利益率(ROE)8%超、投下資本利益率(ROIC)8%を目指し、資本効率の向上を図ると共に、配当性向30%を下回らないことを目標に掲げています。これらの戦略と目標を達成することで、イノテックは中長期的な持続的成長を実現しようとしています。