大研医器JP:7775

時価総額
¥168.4億
PER
17倍
研究開発型医療機器メーカー、麻酔関連・病院内感染防止製品の企画開発・製造販売、製品には「フィットフィックス」「シリンジェクター」「ステリキープⅡ」等。

沿革

1968-11医療器具製造販売を目的として、大研医器株式会社を大阪市北区木幡町(現大阪市北区西天満)に設立
1971-07医療機器の製造業許可を取得
1980-02主に整形外科用材料の仕入販売を行うため大研メディカル株式会社(後に大研産業株式会社)を大阪市北区に設立
1980-05東京都中央区に東京営業所(現東京支店)開設
1981-04大阪市東区(現大阪市中央区)に大阪営業所(現大阪支店)開設
1984-02大研メディカル株式会社が大研産業株式会社に商号変更
1990-09医療用吸引器「フィットフィックス」の開発・販売
1997-04携帯型ディスポーザブル注入器「シリンジェクター」の開発・販売
1999-10大阪府和泉市に本社機能を移転、研究棟・アセンブリーセンターを新設
2001-02大研産業株式会社が大研医工株式会社に商号変更
2001-04開発・製造部門を大研医工株式会社に分離
2003-04経営効率の向上を図るため大研医工株式会社を吸収合併
2007-05大阪市中央区に本社機能を移転
2009-03東京証券取引所市場第二部に上場
2010-10東京証券取引所市場第一部に指定
2017-07大阪府和泉市に和泉アセンブリーセンターを増設
2019-06大阪府和泉市に本店移転
2022-04東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
2023-10東京証券取引所での上場市場の変更を選択し、プライム市場からスタンダード市場へ移行

事業内容

大研医器は、研究開発型の医療機器メーカーであり、麻酔関連製品や病院内感染防止関連製品の企画開発、製造販売を主な事業としています。同社は、医療現場からの直接のフィードバックを重視し、特許を含む独創的な技術を用いて製品を開発しています。また、基礎研究から製造までを一貫して自社で行い、ISO規格に基づく厳格な品質管理を実施しています。

大研医器の製品は、以下の5つの製品群に分類されます。

1. 吸引器関連:非電動式の真空吸引器で、手術室や集中治療室などで使用されます。主な製品には、「フィットフィックス」や「キューインポット」があり、これらは使い捨て容器で、感染防止に貢献します。

2. 注入器関連:手術後の痛み軽減のために局所麻酔剤や鎮痛剤を持続的に投与する加圧式医薬品注入器です。「シリンジェクター」や「バルーンジェクター」、「PCA装置」、「エイミー」がこのカテゴリーに含まれます。

3. 電動ポンプ関連:微量の薬液を精密に制御しながら持続的に投与するための医用電気機器(ME機器)です。「シリンジポンプ」や「輸液ポンプ」が主な製品です。

4. 手洗い設備関連:医療従事者の衛生的な手洗いに使用される設備装置で、「ステリキープⅡ」や「ワイペル」があります。

5. その他:上記4つのカテゴリーに含まれない製品群で、「ブレスウォーム」や「気管支ブロッカーチューブ」、「ダブルルーメン気管支チューブ」が含まれます。

これらの製品は、医療現場のニーズに応え、患者のQOL向上や感染症対策に貢献しています。大研医器は、医療機器業界において、現場主義を貫き、革新的な製品を提供し続けています。

経営方針

大研医器は、医療機器の研究開発、製造、販売を行う企業であり、その成長戦略は、革新的な製品の開発と市場への迅速な導入、国内外での販売拡大、そして優秀な人材の確保と育成に焦点を当てています。同社は、医療現場の潜在ニーズを深く理解し、特許技術を活用した独創的な製品を開発することで、医療の進化と社会貢献を目指しています。製品ブランド「クーデック」は、技術革新による医療革命を象徴しており、同社はこの理念のもと、医療機器の新たな可能性に挑戦し続けています。

中期経営計画では、2027年3月期に売上高110億円、経常利益18億円を目標としており、これを達成するために、既存製品のシェア拡大と新製品の開発に力を入れています。特に、マイクロポンプ関連製品の開発に注力し、新たな市場を創出することで、事業の柱を強化していく方針です。また、海外市場への進出も積極的に推進し、国内に依存する売上構造の多様化を図っています。

人材面では、企業価値の向上と競争力の強化のため、優秀な人材の確保と教育に力を注ぎ、従業員一人ひとりの成長を支援しています。これらの戦略を通じて、大研医器は、医療機器業界におけるリーダーとしての地位を確固たるものにし、持続可能な成長を目指しています。