アースインフィニティJP:7692

時価総額
¥106.8億
PER
19.4倍
電気・ガス小売と電子機器を手掛けるエネルギー事業の有力企業。電子ブレーカー特許技術に基づく製品や蓄電池・太陽光パネル販売を展開。2002年7月設立、2016年4月の小売電気登録と2019年6月のガス小売登録で事業基盤強化。北海道〜九州の送配電エリアで展開。

事業内容

アースインフィニティは、電気やガスを中心としたエネルギーサービスを提供する企業です。電子ブレーカーやインバーターの販売で電力コスト削減を支援し、小売電気・ガスの販売や蓄電池・太陽光パネルの販売も手がけています。

同社の主要顧客は一般家庭と小規模工場、商店、飲食店などの中間層で、代理店を通じた営業で契約数を積み上げています。電気・ガスの販売は継続的な契約に基づくストック型の収入源となり、大口顧客は売上が大きい一方で変動リスクがあるため、中間層中心の営業で安定収益を目指しています。

同社は事業をエネルギー事業と電子機器事業に分けており、エネルギー事業では民間発電所や市場取引で調達した電力を送配電網を通じて供給し、電気とガスのセット販売や再生可能エネルギー導入にも取り組んでいます。電子機器事業では特許技術に基づく電子ブレーカーを協力会社で製造・販売・設置し、リース満了に伴う入替(リプレイス)販売やコンサルティングを中心に営業しています。

経営方針

同社は売上高・営業利益・経常利益の増加を目指しています。成長戦略の中心は、安定的なストック収入を確保するために一般家庭と中間層(小規模工場、商店、飲食店など)を重点顧客とし、代理店を通じた契約件数の積み上げで早期の売上拡大を図ることです。大口の特別高圧・高圧顧客は売上寄与が大きい一方で価格変動や解約リスクがあるため、同社は顧客構成の分散を進め、契約数と供給量の増加による安定収益化を目指しています。

重点投資分野はエネルギー供給と電子機器の両輪です。エネルギー側では電気・ガスのセット販売に加え、蓄電池や太陽光パネルの販売・取付を開始しており、これらの機器販売と工事手配を通じて機器・サービスをワンストップで提供することで差別化を図っています。さらに日本卸電力取引所の価格高騰リスクに備え、燃料費等調整額という電力市場調達コストを電気代に反映する仕組みを導入するなど価格リスク管理にも投資しています。

新市場開拓では代理店網の拡大と既存顧客の掘り起こしを両輪で進めています。電子機器事業ではリース満了に伴うリプレイス販売(入替需要)を重点施策とし、既存顧客への継続的な販売で収益基盤を強化する方針です。また、地域的なエリア拡大や中小事業者向けの提案を強化し、電気・ガス・蓄電池・太陽光を組み合わせたバンドル提案で新たな需要を取り込む計画です。加えて、営業マニュアルや代理店研修、個人情報保護(プライバシーマーク取得)などコンプライアンス体制の強化にも取り組んでいます。

技術革新への取り組みは製品差別化と運用効率の向上に直結しています。同社は特許技術に基づく電子ブレーカーやインバーターを協力会社で製造・販売・設置し、製品改良や導入後の遠隔監視・省エネコンサルティングを強化しています。蓄電池と制御技術を組み合わせて電力のピークカットや市場価格変動の緩和に役立てる取り組みを進めるほか、人材育成や内部監査を通じて技術と運用の両面で競争力を高め、顧客の電力コスト削減と安定供給を目指しています。