サイゼリヤJP:7581

時価総額
¥2775.7億
PER
21倍
外食事業の最大手。イタリアンワイン&カフェレストランを全国1,053店舗で展開。国内5工場で食材製造を実施。2025年8月末時点で中国合計513店、台湾24店、香港71店、シンガポール38店、ベトナム1店で展開。

事業内容

サイゼリヤは、イタリアの家庭料理を手頃な価格で楽しめるチェーンレストランを展開しています。国内に1,053店舗を運営し、パスタやピザ、手頃なワインを核にしたメニューを中心に顧客に訴求しています。

主要な顧客は家族連れや若年層を含む一般消費者で、売上は店舗での飲食収入が中心です。同社は自社工場で食材の製造と物流を行い、効率的な供給体制と低価格戦略で来店客数を伸ばすことで収益を確保しています。

事業は国内事業と海外展開、ならびに食材製造・供給の三分野で構成されています。国内では5つの工場で原材料を一括供給し、海外では上海207店、広州225店、北京81店、香港71店、シンガポール38店、台湾24店、ベトナム1店などを運営または準備し、現地子会社が店舗運営や食材生産を担っています。

経営方針

同社は「世の中の人にとってなくてはならない店舗を10,000店つくること」というビジョンを掲げ、国内1,053店舗に加えて中国や東南アジアを中心に海外展開を進めています。現在は上海207店、広州225店、北京81店、香港71店、シンガポール38店、台湾24店、ベトナム1店といった拠点を持ち、手頃な価格のイタリア家庭料理と来店客数の拡大を通じた成長で収益を確保する方針です。長期目標としては国内外での着実な出店拡大と、来店頻度を高めることで規模の経済を実現することを目指しています。

同社は差別化の中核を自前の生産・供給体制と低価格戦略に置いており、国内5つの工場で原材料を一括供給することで品質とコストの両立を図っています。重点投資分野としてはストアマネジャーの育成や店舗修繕による店内環境の改善、コミッサリー(調理加工拠点)による店舗作業の削減など、現場生産性を高める施策に資金と人材を投入しています。これにより安定供給と粗利益率の改善を目指し、他チェーンとの差別化につなげています。

新市場開拓では、マレーシアやオーストラリアを含む新規進出候補国の調査を進めるとともに、現地子会社による店舗運営と食材生産を組み合わせた展開を計画しています。国内外の新規出店に対応するため、本部・センター社員の研修体系整備や社内インターン受け入れの強化で人材確保と若手の定着を図り、昇格者を増やして出店体制を整備するという具体策を打ち出しています。

技術革新面では情報基盤の標準化とクラウド技術の活用によりグループ全体での業務効率化を進め、デジタル化(DX)と継続的なIT投資、サイバーセキュリティ対策を強化しています。これにより店舗オペレーションの省力化やバックアップ体制の整備を図るほか、物流や生産の再構築をITで支援して食品ロス削減や省エネといったSDGs対応にも結びつける取り組みを進めています。