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ナガイレーベンJP:7447
事業内容
ナガイレーベンは、医療従事者や介護従事者向けの各種メディカルウェアの企画・製造・販売とシューズ販売を主力とする企業です。同社は自社で企画・開発した商品を製造子会社が生産し、国内外で生産した品も含めて販売しています。
主要な顧客は病院・診療所や介護施設などの医療・介護現場で働く人々で、ユニフォームや実務向け衣類の販売が収益の中心です。販売チャネルは自社販売と取引先経由の両方があり、製品販売が売上の大半を占めます。
事業はメディカルウェア等の製造・販売という単一セグメントに集中しています。製品ラインは医療用ユニフォームや介護用衣料を中心に、製造子会社と一般取引先から調達する国内外生産品や、外部調達のシューズも含んでいます。
経営方針
同社は中長期的に売上高営業利益率と株主資本利益率(ROE)の向上を主要な経営目標と位置づけており、直近では2026年8月期に前年同期比6.0%増の売上高180億円(18,000百万円)を目標としています。診療報酬の改定などで医療機関の環境は改善が見込まれる一方で、原材料や物流、人件費の上昇という逆風も想定されるため、成長機会への再投資と自社株買い・配当による還元を組み合わせ、企業価値の向上を図る方針です。価格改定を含む収益構造強化策も並行して進めています。
重点投資分野はコア市場の深耕と高付加価値商品の拡充にあります。同社は医師用・看護師用などのハイエンド商品群や高機能商品を商品企画の柱に据え、販促・プロモーションを強化して買い替え需要を喚起する戦略を取っています。製品面では環境配慮や機能性を重視し、米国企業との提携による再利用可能な手術用資材「コンペルパック」の導入などで差別化を図るほか、品質管理はISO9001、環境管理はISO14001の運用で担保しています。
新市場開拓では東アジアを中心に海外展開を加速しており、台湾では洗濯のアウトソーシング普及と電子商取引(EC)の直販モデル確立を通じて事業基盤を拡充、韓国ではソウル支店の設立による直接参入を進める計画です。国内では大型案件の取り込みに加え、低価格帯の海外一貫戦略商品や、手術ウェアのリース提案など販売手法の多様化で周辺市場のシェア拡大を目指しています。これらにより目標の売上達成と収益拡大を図る考えです。
技術革新と生産体制の強化にも注力しており、生産設備の導入による生産性向上や多品種少量生産に対応する国内外の生産最適化を進めています。為替変動に対しては為替先物予約などでリスク管理を行い、原料の海外調達や適地生産で原価維持・低減を図ります。感染対策商品の開発や環境対応素材の採用、物流の迅速対応体制の整備と社内の情報管理強化を通じて、安定供給と高付加価値商品の継続的な投入を目指しています。