武蔵精密工業JP:7220

時価総額
¥1066.2億
PER
11.8倍
自動車用パワートレイン、サスペンション、ステアリング、トランスミッション部品の製造販売、産業機械向け製品提供。

沿革

1938年4月

大塚美春が東京都品川区戸越に個人経営で大塚製作所を創業、航空発動機用気化器の部分品の製造販売開始

1944年1月

個人経営を法人化し、資本金250千円で東京都北多摩郡武蔵野町に大塚航空工業株式会社を設立

1946年10月

終戦後、本社を愛知県豊橋市大崎町に移転、商号を武蔵産業株式会社に変更

1947年4月

ミシン部品製造に転換、天秤カム・送りカム等を製造販売

1956年9月

本田技研工業株式会社と取引開始、カムシャフト・ギヤなど2輪自動車部品の製造開始

1962年7月

久保田鉄工株式会社(現 株式会社クボタ)と取引開始

1963年9月

商号を武蔵精密工業株式会社に変更

1964年2月

愛知県豊橋市植田町に植田工場を新設、冷間鍛造部門に進出

1965年6月

三重県鈴鹿市平田町に鈴鹿工場を新設

1966年1月

本社を愛知県豊橋市植田町に移転

1967年4月

ホンダNシリーズのボールジョイント及びエンジン部品の製造開始、ミシン部品製造打ち切り

1968年9月

川崎重工業株式会社と取引開始、カムシャフトを受注

1969年9月

愛知県新城市長篠に鳳来工場を新設

1974年12月

熊本県球磨郡錦町に本田技研工業株式会社との合弁で九州武蔵精密株式会社(現 連結子会社)を設立

1978年7月

フォード社とボールジョイント取引開始

1980年8月

アメリカ ミシガン州にムサシユーエスエー・インコーポレーテッド(現 連結子会社 ムサシオートパーツミシガン・インコーポレーテッド)を設立

1982年8月

愛知県豊橋市明海町に明海工場(現 第一明海工場)を新設

1987年2月

本田技研工業株式会社が当社の発行済株式総数の20.1%を取得

1987年12月

タイ パツムタニにエー・ピーホンダカンパニー・リミテッド、他3社との合弁でムサシオートパーツカンパニー・リミテッド(現 連結子会社)を設立

1991年3月

石川県羽咋郡志賀町の能登中核工業団地に能登工場を新設

1993年3月

ムサシ梱包運輸株式会社の発行済株式総数の100%を取得

1993年7月

イギリス サウスウエルズにティーエーピーマニュファクチュアリング・リミテッド(現 非連結子会社 ムサシオートパーツユーケー・リミテッド)を設立

1996年1月

九州武蔵精密株式会社の発行済株式総数の100%を取得

本田技研工業株式会社が当社の有償第三者割当増資を引受、発行済株式総数の29.8%を取得

1996年3月

インドネシア ブカシにピーティー・フェデラルモータースとの合弁でピーティー・ムサシオートパーツインドネシア(現 連結子会社)を設立

1996年4月

ISO9001の認証取得

1997年6月

カナダ オンタリオ州にムサシオートパーツカナダ・インコーポレーテッド(現 連結子会社)を設立

1998年3月

ブラジル イガラスのモトギアノルテインダストリア・デ・エングレナジェンズ・リミターダ(現 連結子会社 ムサシドブラジル・リミターダ)に資本参加

1998年8月

ISO14001の認証取得

1998年12月

日本証券業協会店頭登録

1998年12月

モトギアノルテインダストリア・デ・エングレナジェンズ・リミターダ(現 連結子会社 ムサシドブラジル・リミターダ)を子会社化

1999年5月

QS9000の認証取得

1999年10月

アメリカ サウスカロライナ州にムサシサウスカロライナ・インコーポレーテッドを設立

2000年2月

ハンガリー エルチにムサシハンガリーマニュファクチャリング・リミテッド(現 連結子会社)を設立

2001年1月

アメリカ ミシガン州にムサシノースアメリカ・インコーポレーテッド(現 非連結子会社)を、ドイツ ミュンヘンにムサシヨーロッパ・ゲーエムベーハーを設立

2002年3月

ブラジル アマゾニア州にムサシダアマゾニア・リミターダ(現 連結子会社)を設立

2002年7月

インド ハリアナ州にムサシオートパーツインディア・プライベートリミテッド(現 連結子会社)を設立

2003年1月

中国 広東省に武蔵汽車配件(中山)有限公司(現 連結子会社 武蔵精密汽車零部件(中山)有限公司)を設立

2003年12月

タイ バンコク市にムサシアジアカンパニー・リミテッド(現 非連結子会社)を設立

2004年3月

東京証券取引所市場第二部及び名古屋証券取引所市場第二部上場

2005年3月

東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に指定

2005年12月

愛知県豊橋市明海町に第二明海工場を新設

2009年3月

石川県羽咋郡志賀町の能登中核工業団地の能登工場を閉鎖

2010年11月

ベトナム フンイエン省にムサシオートパーツベトナムカンパニー・リミテッド(現 連結子会社)を設立

2010年12月

アメリカ サウスカロライナ州のムサシサウスカロライナ・インコーポレーテッドを清算

2011年12月

インド ハリアナ州にムサシインディア・プライベートリミテッド(現 非連結子会社)を設立

2012年3月

メキシコ サンルイスポトシにムサシオートパーツメキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ(現 連結子会社)を設立

2014年6月

中国 江蘇省に武蔵精密汽車零部件(南通)有限公司(現 連結子会社)を設立

2014年10月

中国 広東省に武蔵精密企業投資(中山)有限公司(現 連結子会社)を設立

2015年10月

ムサシ梱包運輸株式会社はムサシハーベスト株式会社(現 非連結子会社)に社名を変更

2016年6月

ハイホールディング・ゲーエムベーハー(本社所在地:ドイツ)を買収

2017年11月

愛知県豊橋市明海町に工機事業部の工場を新設

2018年5月

icuco株式会社(現 非連結子会社)を設立

2018年8月

ハイホールディング・ゲーエムベーハーはムサシヨーロッパ・ゲーエムベーハーを合併し、ムサシヨーロッパ・ゲーエムベーハー(現 連結子会社)に社名変更

2018年10月

株式会社浅田可鍛鋳鉄所を子会社化

2019年7月

SixEye Interactive Ltd.との合弁でMusashi AI株式会社(現 連結子会社)を設立

2019年10月

株式会社浅田可鍛鋳鉄所は武蔵キャスティング株式会社(現 連結子会社)に社名を変更

2020年2月

株式会社Waphyto(現 持分法適用会社)に資本参加

2020年4月

JMエナジー株式会社を子会社化

2020年4月

株式会社アグリトリオ(現 非連結子会社)を設立

2020年10月

愛知県豊橋市植田町にM Lab(Morita Atsuko Lab)を新設

2020年11月

JMエナジー株式会社は武蔵エナジーソリューションズ株式会社(現 連結子会社)に社名を変更

2021年4月

634AI・リミテッド(現 持分法適用会社)を設立

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場に移行

2022年10月

Musashi AIノースアメリカ・インコーポレーテッド(現 連結子会社)を設立

2023年3月

中国 広東省に武蔵精密汽車零部件(中山)有限公司の第2工場を新設

事業内容

武蔵精密工業株式会社およびその子会社35社は、自動車用パワートレイン部品、サスペンション部品、ステアリング部品、トランスミッション部品などの製造販売を主な事業としています。これらの製品は、自動車、工作機械、産業機械など多岐にわたる産業で使用されています。また、同社は本田技研工業株式会社と継続的で緊密な事業上の関係を持っており、主要な取引先の一つです。

同社の事業は主に3つのセグメントに分けられます。第一に「パワートレイン(PT)」セグメントがあり、プラネタリィギヤアッセンブリィ、デファレンシャルギヤアッセンブリィ、ベベルギヤ、リングギヤ、カムシャフト、バランスシャフト、減速機ギヤ(リダクションギヤ)、トランスミッションギヤなどの製品を製造販売しています。第二に「リンケージ&サスペンション(L&S)」セグメントがあり、サスペンションアームアッセンブリィ、サスペンションボールジョイント、ステアリングボールジョイント、各種連結用ジョイントなどを手がけています。最後に「二輪」セグメントでは、二輪車用トランスミッションギヤアッセンブリィ、二輪車用カムシャフト、二輪車用キックスターター部品、その他二輪車用駆動系部品、汎用エンジン部品などを提供しています。

これらの事業セグメントは、日本をはじめ、米州、アジア、中国、欧州における製造拠点ごとに区分されており、各地域において多数の関連会社が運営されています。例えば、日本では九州武蔵精密株式会社や武蔵キャスティング株式会社、米州ではムサシオートパーツミシガン・インコーポレーテッドやムサシオートパーツカナダ・インコーポレーテッドなどがあります。これにより、武蔵精密工業はグローバルに事業を展開し、世界各地の産業に貢献しています。

経営方針

武蔵精密工業は、自動車用パワートレイン部品、サスペンション部品、ステアリング部品、トランスミッション部品などの製造販売を主な事業としており、本田技研工業株式会社をはじめとする主要な取引先と緊密な事業上の関係を持っています。同社は、パワートレイン、リンケージ&サスペンション、二輪の3つのセグメントに分けられる事業を展開し、日本、米州、アジア、中国、欧州における製造拠点を通じてグローバルに事業を運営しています。

武蔵精密工業は、長期ビジョン「Go Far Beyond! ~枠を壊し冒険へ出かけよう!~」を掲げ、新たな価値の創出とさらなる成長を目指しています。このビジョンの実現に向けて、人・しくみ・事業の各視点で具体的な方針を定め、既存事業の深化と新規事業の創出に取り組んでいます。

人材面では、ムサシフィロソフィーの体現とビジョンへの挑戦を目指し、グローバルで活躍する高いスキルを持ったプロ人財や、新しい働き方で価値を生み出す自律人財の育成に注力しています。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を通じて、業務プロセスの高効率化や新たな価値の創出に挑戦しています。

事業面では、電動化の機会を捉えたコア事業の拡大と収益性の向上、新技術の仕込みやオープンイノベーションによる新規事業の創出に取り組んでいます。特に、電動車向け商品の競争力強化やラインナップの拡充、主要4分野(Mobility、Energy、Industry、Well-being)における社会課題の解決に貢献できる事業の創出に注力しています。

さらに、カーボンニュートラルの実現に向けた中長期目標を設定し、全ての事業活動での省エネ化や再生可能エネルギーの利用拡大などのグリーン戦略を策定・実行しています。これらの取り組みを通じて、武蔵精密工業はサステナブルで豊かな地球社会の実現に貢献し、長期的な企業価値の向上を目指しています。