IHIJP:7013

時価総額
¥1.07兆
PER
資源・エネルギー・環境、社会基盤・海洋、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛の4セグメントで、原動機、カーボンソリューション、原子力機器、橋梁・水門、交通システム、車両過給機、航空エンジン等を提供。

沿革

1889-01当社は,1853年ペルリ渡来を動機として隅田河口の石川島に幕命により創設せられ,1876年,平野富二の個人経営となり石川島平野造船所と称し民営の第一歩を踏みだしていたが1889年会社組織に改め,有限責任石川島造船所を設立した。
1893-09商法実施に伴い,株式会社東京石川島造船所と改称した。
1939-02造船部門を拡張するため,東京第一工場(現 江東区豊洲)を新設し,造船関係及び製缶関係の操業を開始した。
1945-06商号を石川島重工業株式会社と改称した。
1949-05東京及び名古屋証券取引所に上場した。以後1958年3月までに,大阪(2013年7月東京証券取引所と現物市場を統合),京都(2001年3月大阪証券取引所に吸収合併),福岡,新潟(2000年3月東京証券取引所に吸収合併),札幌及び広島証券取引所(2000年3月東京証券取引所に吸収合併)に上場した。
1957-03航空機用ジェットエンジンを製作するため田無工場を新設した。
1960-12株式会社播磨造船所を合併し,商号を石川島播磨重工業株式会社と改称した。
1962-11石川島芝浦精機株式会社及び芝浦ミシン株式会社を合併した。
1963-04当社とシンガポール経済開発局は,船舶の建造・修理を目的とするジュロン造船所を設立した。
1964-02重機械工場として横浜第二工場を新設した。
1964-05名古屋造船株式会社及び名古屋重工業株式会社を合併した。
1967-10芝浦共同工業株式会社を合併した。
1968-03株式会社呉造船所を合併した。
1969-04重器工場として横浜第一工場を新設した。
1970-10航空機用ジェットエンジン工場として瑞穂工場を新設した。
1998-11航空機用ジェットエンジン工場として相馬工場を新設した。
2000-07日産自動車株式会社より宇宙航空事業を譲り受け,株式会社アイ・エイチ・アイ・エアロスペース(現 株式会社IHIエアロスペース)として営業を開始した。
2002-10船舶・海洋事業を分社化し,株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(現 ジャパン マリンユナイテッド株式会社)として営業を開始した。
2003-02株式会社新潟鐵工所から原動機事業と車両事業を承継し,新潟原動機株式会社(現 株式会社IHI原動機)(原動機事業)及び新潟トランシス株式会社(車両事業)として営業を開始した。
2006-02江東区豊洲三丁目に新本社ビルとなる豊洲IHIビルが竣工し,本店移転の登記を行なった。
2006-10石川島汎用機サービス株式会社(現 株式会社IHI回転機械エンジニアリング)を株式交換により完全子会社とした。
2007-07商号を石川島播磨重工業株式会社から株式会社IHIに変更した。
2008-03工業炉事業の拡大・発展のため,オランダのHauzer Techno Coating B.V.(現 IHI Hauzer Techno Coating B.V.)の株式を取得し子会社とした。
2009-08栗本橋梁エンジニアリング株式会社の株式を取得し完全子会社とした。
2009-10松尾橋梁株式会社(現 株式会社IHIインフラシステム)の株式を取得し完全子会社とした。
2009-11当社の橋梁・水門その他鋼構造物事業を松尾橋梁株式会社に承継させ,かつ栗本橋梁エンジニアリング株式会社を同社に吸収合併させた。同時に,松尾橋梁株式会社の商号を株式会社IHIインフラシステムに変更した。
2010-01株式会社IHIインフラシステムが株式会社栗本鐵工所より水門等事業を譲り受けた。シールド掘進機その他のトンネル建設機械事業について,ジャパントンネルシステムズ株式会社(2009年11月にJFEエンジニアリング株式会社と共同して子会社として設立)に吸収分割により承継させた。
2012-01株式会社扶桑エンジニアリング(現 株式会社IHI扶桑エンジニアリング)の株式を取得し完全子会社とした。
2012-06環境計測,防災システム,宇宙関連及び制御システムなどを事業基盤とする明星電気株式会社を株式公開買付けにより子会社化した。
2012-08IHI運搬機械株式会社及び石川島建材工業株式会社(現 株式会社IHI建材工業)を完全子会社とした。(2012年3月に株式公開買付け実施)
2012-11製鉄機械事業における競争力の推進及び付加価値向上を図るため,ルクセンブルグのPaul Wurth
S.A.社と合弁で事業を行なう株式会社IHIポールワースを設立した。
2012-12金属や非金属などの材料の耐摩耗性コーティング事業を行なう,スイスのIonbondグループの
全株式を取得し,Indigo TopCo Limited及びその子会社を当社の傘下とした。
2013-01造船事業における競争力及び収益力の強化を図るため,当社の特定子会社であった株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドは,ユニバーサル造船株式会社と合併による経営統合を行ない,ジャパン マリンユナイテッド株式会社が発足した。
2013-08航空エンジン事業の拡大を図るため,IHI Aero Engines US Co.,Ltd.を設立し,GE Passport,LLCへ出資した。
2014-06褐炭焚きボイラ市場への早期参入を目的として,ドイツのSteinmüller Engineering GmbHを買収し完全子会社とした。
2015-12総合熱処理受託サービスを行なう,ドイツのVTN Beteiligungsgesellschaft GmbH(現 IHI VTN GmbH)を買収し完全子会社とした。
2016-10トンネル用シールド掘進機事業における競争力及び収益力の強化を図るため,三菱重工メカトロシステムズ株式会社と事業統合を行ない,JIMテクノロジー株式会社として営業を開始した。
2016-11IHI建機株式会社の全株式について,株式会社加藤製作所に譲渡した。
2017-05舶用機械事業について,株式会社相浦機械へ事業譲渡した。
2017-10株式会社IHIシバウラは,株式会社IHIスターを吸収合併し,商号を株式会社IHIアグリテックに変更した。
2019-07当社の原動機事業を会社分割により,新潟原動機株式会社に承継させ,同社に株式会社ディーゼ
ルユナイテッドを吸収合併させた。
同時に,新潟原動機株式会社の商号を株式会社IHI原動機に変更した。
2021-06航空機用ジェットエンジンの整備工場として鶴ヶ島工場の稼働を開始した。
2021-08簡易株式交換により明星電気株式会社の株式を取得し完全子会社とした。
2021-11事業活動を通じて,社会課題の解決を果たし持続可能な社会を実現することを目的とした「IHIグループのESG経営」を発表した。
2022-11名古屋,福岡及び札幌証券取引所における株式の上場を廃止した。
2023-04持続的な高成長を実現する事業の変革をより本格化し,環境変化に対応できる企業体質への変革を加速するため,「グループ経営方針2023」をスタートした。

事業内容

IHI株式会社およびそのグループ会社は、資源・エネルギー・環境、社会基盤・海洋、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛の4つの主要事業セグメントを展開しています。これらのセグメントは、幅広い製品とサービスを提供しており、各セグメントには多数の関連会社が存在します。

資源・エネルギー・環境セグメントでは、陸用および舶用の原動機プラント、カーボンソリューション(ボイラや貯蔵設備)、原子力機器の製造、販売、サービス提供を行っています。関連会社には、IHIプラントや寿鉄工株式会社、IHI原動機株式会社などがあります。

社会基盤・海洋セグメントでは、橋梁・水門、交通システム、シールドシステム、コンクリート建材、都市開発(不動産販売・賃貸)などの製造、販売、サービス提供を手掛けています。IHIインフラシステム株式会社やIHIインフラ建設株式会社などがこのセグメントに属します。

産業システム・汎用機械セグメントでは、車両過給機、パーキングシステム、回転機械(圧縮機、分離装置、舶用過給機)、熱・表面処理、運搬機械、物流・産業システム(物流システム、産業機械)の製造、販売、サービス提供を行っています。IHI運搬機械株式会社やIHI扶桑エンジニアリング株式会社が含まれます。

航空・宇宙・防衛セグメントでは、航空エンジン、ロケットシステム・宇宙利用、防衛機器システムの製造、販売、サービス提供を展開しています。IHIエアロスペース株式会社やIHIエアロスペース・エンジニアリング株式会社がこのセグメントに関連しています。

その他の事業として、通信、電子、電気計測、情報処理などの機器・装置の製造、販売、サービス提供並びにサービス業を行っており、IHIエスキューブ株式会社やIHIトレーディング株式会社などが含まれます。これらの事業を通じて、IHI株式会社は多岐にわたる分野での技術力とサービス提供を強化しています。

経営方針

IHI株式会社は、社会と共に発展する企業市民を目指し、技術を通じて社会の発展に貢献することを経営理念としています。同社は、21世紀の環境、エネルギー、産業・社会基盤に関する問題を解決し、地球と人類に豊かさと安全・安心を提供するグローバル企業グループを目指しています。この目標を達成するため、同社は「グローバル」「ものづくり技術・エンジニアリング力」「世界に通用する業務品質」を重視し、プロフェッショナル集団としての能力向上を図っています。

2023年5月に発表された中期経営計画「グループ経営方針2023」では、持続的な高成長を実現するための事業変革と、劇的な環境変化に対応可能な企業体質への変革を加速することが明らかにされました。同社は、航空エンジン・ロケット分野、クリーンエネルギー分野を成長事業と位置付け、これらの分野での事業拡大を目指しています。また、資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械分野を中核事業とし、これらの事業を通じてさらに進化した製品・サービスの提供を目指しています。

IHI株式会社は、ESGを経営の中心に据え、人権の尊重、多様な人材の活躍、ステークホルダーからの信頼獲得を重視しています。また、営業キャッシュフロー1,000億円以上の継続的創出を目標に、成長・育成事業への投資を進め、連結配当性向30%を目指しています。これらの取り組みを通じて、同社は社会課題の解決と企業価値の向上を目指しています。