大黒屋ホールディングスJP:6993

時価総額
¥150.9億
PER
-26.9倍
産業用照明器具や電路配管器具の製造・販売を行う電機事業と、大黒屋による中古ブランド品の買取・販売を行う質屋、古物売買業。

事業内容

大黒屋ホールディングスは、主に二つの事業セグメントを展開しています。一つは電機事業で、もう一つは質屋、古物売買業です。これらの事業は、同社とその連結対象会社10社によって構成されています。

質屋、古物売買業では、子会社の大黒屋が中心となり、質屋営業法に基づく質屋業務を行っています。また、古物営業法に基づき、中古ブランド品の買取と販売も手がけています。これにはバッグ、時計、宝飾品などが含まれます。

電機事業では、産業用照明器具や電路配管器具の製造・販売を行っています。製品は産業用照明器具群、制御機器群、電気工事材群に分かれ、各地区の代行店や代理店を通じて販売されています。制御機器群は主にOEM商品として提供されています。

なお、英国のSFLグループについては、2019年に事業撤退を決定し、質債権をHarvey & Thompson Limitedに譲渡するなど、撤退を進めています。これにより、同社は国内外での事業の最適化を図っています。

経営方針

大黒屋ホールディングスは、成長戦略としてAIとDXを活用した技術革新を推進しています。特に、AIダイナミックプライシング技術を開発し、査定プロセスの自動化を実現しました。これにより、商品の適正価格を瞬時に算出し、在庫回転率を最大化することを目指しています。

同社は、LINEヤフーやメルカリとの業務提携を通じて、買取・販売プロセスの効率化を図っています。LINEヤフーとの提携では、AIチャットボットを活用した「おてがるナンデモ買取」サービスを展開し、ユーザーが手軽に査定・買取を申し込める仕組みを構築しました。

また、メルカリとの提携では、「買取リクエスト」サービスを提供し、AIによる査定でUXを改善しています。これにより、査定・買取プロセスの効率化を図り、作業時間を50%以上削減することが可能となりました。これらの取り組みは、同社の競争優位性を強化しています。

大黒屋ホールディングスは、質屋業の強化にも注力しています。コロナ禍において、質屋業が個人の資金ニーズを支える役割を再認識され、同社は「質の大黒屋」としてのノウハウを活用し、顧客ニーズに応える体制を整えています。

さらに、電機事業の事業構造改革を進め、製造原価の削減や在庫管理の強化を図っています。これにより、利益率の向上を目指し、キャッシュ・フロー重視の経営を推進しています。これらの戦略により、持続的な成長を目指しています。