コーセルJP:6905

時価総額
¥487.2億
PER
24.8倍
直流安定化電源の製造・販売を主軸に、日本、北米、ヨーロッパ、アジア、中国での地域別事業セグメントを展開する企業。

事業内容

コーセル株式会社は、直流安定化電源の製造・販売を主な事業としています。同社は21の子会社と1つの関連会社を持ち、グローバルに事業を展開しています。事業は地域別に分かれており、日本、北米、ヨーロッパ、アジア、中国の5つのセグメントで構成されています。

日本生産販売事業では、コーセル株式会社とCOSEL VIETNAM CO.,LTD.がユニット電源、オンボード電源、ノイズフィルタの製造・販売を行っています。北米販売事業はCOSEL USA INC.が担当し、同様の製品を販売しています。

ヨーロッパ生産販売事業は、COSEL EUROPE GmbHとPowerbox International ABが担い、ユニット電源やPRBX製品の製造・販売を行っています。アジア販売事業では、COSEL ASIA LTD.と科索(上海)電子有限公司が製品を販売しています。

中国生産事業は無錫科索電子有限公司と上海科素商貿有限公司が担当し、ユニット電源の製造と輸出を行っています。製品はユニット電源、オンボード電源、ノイズフィルタ、PRBX製品の4つに分類され、各市場に供給されています。

ユニット電源は日本と中国で開発・製造され、制御機器や医療機器市場に供給されています。オンボード電源は日本を拠点に、通信機器や医療機器市場に展開されています。ノイズフィルタも日本で製造され、一般産業機器市場に供給されています。

PRBX製品はスウェーデンとドイツで開発され、欧州市場を中心に供給されています。これらの製品は、制御機器や医療機器、輸送関連市場に対応しています。コーセルは、これらの多様な製品と地域戦略でグローバルな市場に対応しています。

経営方針

コーセル株式会社は、直流安定化電源装置の設計開発・生産・販売を通じて、エレクトロニクス社会の進化に貢献することを目指しています。同社は「品質至上を核に社会の信頼に応える」という経営理念を掲げ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。

同社の成長戦略は、持続的成長に向けた事業改革・改善、新しい価値を創造するための技術革新への挑戦、そして社員一人ひとりの成長と組織の進化を重視しています。これにより、グローバルな視点を持ちながら組織力を高め、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

コーセルは、第10次中期経営計画において、連結営業利益率15%以上、連結ROE10%を目標としています。しかし、2024年度は半導体製造装置業界などでの在庫調整の長期化により、売上高が計画を下回りました。利益面でも、部品材料費の上昇やシステム入替による損失が影響しました。

同社は、LITE-ON TECHNOLOGY CORPORATIONとの資本業務提携を通じて、安定調達体制の確立や海外市場での販路拡大、新製品開発の加速を図っています。この提携により、コーセルは高利益体質への転換を目指し、シナジー効果を創出することを期待しています。

今後の課題として、コーセルは新製品の拡販と開発力の強化に注力し、既存製品から新製品への移行を促進する「好循環」を創り出すことを目指しています。また、LITE-ONとの提携を活かし、競争優位性の高いビジネスモデルへの変革を進めています。