ニレコJP:6863

時価総額
¥107.2億
PER
22.6倍
鉄鋼・化学から食品・印刷まで多岐にわたる産業向けに、制御・計測・検査機器の開発・製造・販売を行う。プロセス制御装置、耳端位置制御装置、無地検査装置、レーザ装置などを提供。

沿革

1950-11東京都中央区に日本レギュレーター株式会社(現、株式会社ニレコ)設立。
1951-03東京都品川区に目黒工場開設。
1956-11東京都大田区に六郷工場開設、機械油圧部門を目黒工場から移設して、生産体制を拡充。
1961-01機械加工部門整備、拡張のため、子会社千代田精機㈱を設立。
1964-01管理部門の強化を図り目黒工場を目黒事業所と改称。
1969-06本店を東京都中央区から東京都港区に移転。
1970-08八王子工場建築工事一部完成に伴い、研究開発部門を目黒事業所から移設。
1971-08八王子工場建築工事完成に伴い、本社機構を移管して八王子事業所とし、目黒事業所から全面移転して生産体制を拡充。目黒事業所閉鎖。
1972-05子会社ニレコ・サービス㈱(後にニレコ計装㈱)を設立。制御装置の保守サービス業務を移管。
1979-07本店を東京都港区から東京都八王子市(八王子事業所)に移転。
1984-03六郷工場閉鎖、八王子事業所に全面移転。これにより製造部門の集結完了。
1984-05業務拡張のため神奈川県相模原市に相模原工場を建設、倉庫拡張、子会社千代田精機㈱を収容。
1984-11商号を「日本レギュレーター株式会社」から「株式会社ニレコ」に変更。
1989-09生産体制を整備、拡張のため相模原工場を増築。
1989-10社団法人日本証券業協会(現、日本証券業協会)に店頭登録。
1990-04電子・電気機器部門生産体制強化のため、ミスミ電子㈱(現、ミヨタ精密㈱)株式を追加取得、子会社化。
1990-11業務拡張のため、理化学機器製造及び販売の子会社㈱アイテクノ設立。(1995年3月解散)
1990-12研究開発部門の整備・拡充のため、八王子事業所研究棟を増築。
1994-09海外事業展開のため、仏国カルグラフ社(後に、NIRECO EUROPE SAS)株式を取得、子会社化。
1996-07業務拡張のため八王子事業所を増築。
1996-12子会社ミスミ電子㈱(現、ミヨタ精密㈱)は東京都八王子市に本社機構を移管。
1998-05アジア地区の営業体制強化のため、台湾の仁力克股份有限公司を増資引受により子会社化。
2000-11北米地区の営業基盤強化のため米国に子会社NIRECO AMERICA CORP.を設立。
2003-11中国での生産拠点として尼利可自動控制机器(上海)有限公司を設立。
2004-12日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。
2007-11生産体制合理化のため、子会社千代田精機㈱は子会社ミヨタ精密㈱と合併し、商号を「ミヨタ精密㈱」に変更。
2009-08米国子会社NIRECO AMERICA CORP.を売却整理。
2010-04ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場。
2012-03NIRECO EUROPE SASを清算。
2013-04子会社ニレコ計装㈱株式を追加取得、完全子会社化。
2013-07東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場
2013-10子会社ニレコ計装㈱を吸収合併。
2014-11韓国におけるプロセス事業の販売及び保守サービス体制強化のため、同国に子会社Nireco Process Korea Co.,Ltd.(現Nireco Korea Corporation)を設立。
2015-05八王子事業所の老朽化対策のため、新棟及び耐震補強工事、付帯設備を建設。
2017-02新たな製品開発と事業展開のため、㈱メガオプトの全株式を取得し、子会社化。
2019-10レーザ応用製品関連事業の拡大加速のため、子会社㈱メガオプトを吸収合併。
2021-06電気・電子機器の設計開発会社である西武電機㈱を完全子会社化。
2022-04東京証券取引所の市場再編に伴い、東京証券取引所スタンダード市場に移行。
2023-05子会社Nireco Process Korea Co.,Ltd.が社名をNireco Korea Corporationへ変更。
2024-04業務効率改善のため、子会社ミヨタ精密㈱を吸収合併。

事業内容

ニレコ株式会社とそのグループ企業は、鉄鋼、化学、食品、印刷など多岐にわたる産業向けに、制御・計測・検査機器の開発、製造、販売を行っています。同社グループは、プロセス事業、ウェブ事業、検査機事業、オプティクス事業、その他の事業を展開しています。

プロセス事業では、鉄鋼・非鉄金属の生産ライン向けに、プロセス制御装置や渦流式溶鋼レベル計、耳端位置制御装置などを提供しています。これらの製品は、製銑・精鋼の工程での圧力・流量・温度の制御や、連続鋳造工程での湯面計測、製品の位置制御などに使用されます。

ウェブ事業では、製紙、印刷、電子機器材料の製造ライン向けに、耳端位置制御装置や張力制御装置、見当合わせ制御装置などを提供。これらは、帯状素材の縁の位置検知や、シワや折り目の防止、印刷物の色ズレ防止などに役立ちます。

検査機事業では、画像処理技術を活用した無地検査装置や食品外観検査装置、近赤外分析装置などを扱っています。これらは、電子機器の素材や食品の品質検査、成分分析に使用されます。

オプティクス事業では、半導体検査装置用の光学部品やレーザ装置などを取り扱っており、製造に高度な技術が必要な特殊な光学部品や、半導体検査、シリコンウエハ加工、金属や樹脂へのマーキングに用いられます。

その他の事業としては、機械部品製作事業や電子機器組立事業があり、これらはニレコ株式会社の特定子会社や関連会社によって行われています。これらの事業を通じて、ニレコ株式会社グループは幅広い産業分野に対して高度な技術と製品を提供しています。

経営方針

ニレコ株式会社は、制御、計測、検査技術を核とした製品とサービスを提供し、顧客からの信頼を基盤に成長を目指しています。同社は、「技術と信頼」を経営理念に掲げ、持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針としています。経営指標としては、財務の健全性と収益性の拡大を重視し、自己資本比率と経常利益率を具体的な目標値として設定しています。

中長期的な経営戦略として、ニレコは「市場の拡大」、「技術の進化」、「経営体質の強化」を三つの重点テーマに掲げています。これにより、海外販売の拡大や新規市場の開拓、同社が保有する画像解析技術や光応用技術の強化を通じて、競争優位性の向上を目指しています。

経営環境においては、原油価格の高騰やウクライナ情勢、金融引締めなど不透明感があるものの、新型コロナウイルス感染症の緩和や人流の回復による景気の持ち直しが期待されています。ニレコは、鉄鋼業界や非鉄金属業界、製紙業界・印刷市場、二次電池業界など、各事業分野において好調な需要を認識しています。

対処すべき課題としては、海外展開の推進、新規事業の創出、多様な人材の確保が挙げられています。海外子会社の機能拡充や、画像・センシング・光学技術の融合による新製品開発、さらにはグループ間の連携強化を通じて、持続的な成長と企業価値向上を目指しています。