ウインテストJP:6721

時価総額
¥35.3億
PER
半導体検査装置の開発、製造、販売を行う企業で、イメージセンサーIC、ディスプレイドライバIC、有機EL、液晶ディスプレイの検査装置を提供。

沿革

1993年8月

ウインテスト有限会社(横浜市中区)を設立、検査装置の開発開始

1995年6月

低温ポリシリコンTFTアレイ検査用WTS-103C CCD/LCD自動検査装置をセイワ技研と共同開発

1995年7月

横浜市中区花咲町にウインテスト株式会社を設立

1998年3月

本社を横浜市中区曙町に移転

1999年5月

資本金を4,000万円に増資

2000年10月

資本金を2億3,500万円に増資(第三者割当増資)

2001年5月

ISO14001:1996(登録番号 E01-194)国際環境規格を取得

2003年5月

ベストセラー機、WTS-311 CCD/LCD自動検査装置を米国PEI社の協力の下に開発

2003年9月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2004年2月

本社を横浜市西区北幸に移転

2006年3月

米国PEI社製WTS-700 アナログ・ミックスドシグナルIC検査装置の販売とサポートを開始

2008年3月

株式会社タカトリと業務資本提携契約を締結し資本金を9億9,710万円に増資(第三者割当)

2008年12月

米国PEI社と共同でWTS-750/800 アナログ・ミックスドシグナルIC検査装置を開発、販売を開始

2009年9月

山田電音株式会社と業務提携契約を締結

2009年12月

山田電音株式会社のSXLIIをベースにWTS-577 LCDドライバIC自動検査装置を開発、販売を開始

2010年4月

本社を横浜市西区平沼に移転

2010年12月

WTS-311NX 一眼レフ向け高品質CMOSイメージセンサー自動検査装置を開発、販売を開始

2014年12月

マザーズ上場規則による上場市場の選択に基づき、東京証券取引所市場第二部へ市場変更

2015年10月

監査等委員会設置会社へ移行

2017年5月

株式会社りょうしんメンテナンスサービス(現オランジュ株式会社)の株式100%取得、連結子会社化

2019年3月

山田電音株式会社の半導体事業譲受け大阪事業所を開設(ファブレスから自社製造工場所有へ)

2019年9月

武漢精測電子集団股份有限公司と資本提携契約を締結し資本金を29億5,432万円に増資(第三者割当)

2019年12月

偉恩測試技術(武漢)有限公司(100%子会社)設立、稼働開始は2020年1月1日

2020年10月

ディスプレイ・ドライバIC向け検査装置「WTS-577SR」を開発販売開始

2021年3月

資本金を10億円に減資

2021年10月

子会社「オランジュ株式会社」の全株式を譲渡

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行

WTS-577SR高機能搭載オプションを開発しリリース

事業内容

ウインテストは、半導体検査装置の開発、製造、販売、貸与、および技術サポートを手掛ける企業です。同社は、先端ロジックIC、イメージセンサーIC、ディスプレイアレイ、ディスプレイドライバICの製造工程における各検査工程に使用される検査装置を提供しています。ウインテストの製品は、イメージセンサーICとディスプレイドライバICに関してはシリコンウェーハ検査からパッケージ完成品検査まで、ディスプレイアレイについてはアレイ検査から光学検査まで幅広く対応しています。

同社は、技術の継承と市場開拓の要となる顧客からの信頼強化を目的に、ファブレスから製造能力を持つ企業へと転換しました。2019年3月に大阪事業所を開設し、製造工場を設立。2020年1月には中国武漢市に製造拠点を開設しました。これにより、技術の蓄積が可能となり、CO2削減を実現する低消費電力動作のWTS-577シリーズなどの開発に成功しています。

ウインテストの製品ラインナップには、WTS-311NXシリーズ(一眼レフ用イメージセンサーIC検査装置)、WTS-311NXLシリーズ(有機ELや低温/高温ポリシリコン液晶ディスプレイのアレイ検査装置)、WTS-577SRシリーズ(LCD及び有機ELドライバIC、先端ロジックIC検査対応装置)、WTS-9000シリーズ(マルチプラットフォーム半導体検査装置)が含まれます。これらの製品は、半導体の電気的検査を必要とする全ての工程で汎用性に富んだ構成をとっており、業界最大画素検査能力や高速信号転送技術、高速データ処理技術を特徴としています。

また、ウインテストは顧客に徹底した技術サポートを提供し、中国市場への展開を加速させるために、中国湖北省武漢市に製造工場を設立し、大阪事業所の能力増強を行いました。これにより、新製品の開発スピード向上と市場ニーズに合致した製品の提供が可能となっています。

経営方針

ウインテストは、半導体の自動検査技術を通じて社会の発展に貢献することをミッションとしています。同社は、デジタルトランスフォーメーション(DX)と人間の主要なインターフェースであるディスプレイと周辺デバイス、イメージセンサーなどの半導体自動検査において、世界的な企業への成長を目指しています。そのために、顧客満足を最優先し、製品品質の向上と持続的な改善、PDCAの迅速な実行を通じて、目標達成に努めています。

中期経営計画では、ディスプレイドライバIC向け検査装置、高精細イメージセンサー、ディスプレイ(アレイ)分野向け検査装置、先端ロジックデバイス向け検査装置の開発と販売を継続し、主要市場を日本から中国、台湾へ移行して事業拡大を図っています。また、IoTヘルスケア市場への参入やインダストリー4.0に対応した自重補償型マニピュレータの実装、環境配慮型事業として水素ナノイオン洗浄液市場への進出も推進しています。

ウインテストは、イメージセンサーの分野での技術開発進展や5G技術の普及に伴う自動運転車の市場拡大など、市場の需要増加に対応するため、新製品の開発に注力しています。特に、ディスプレイドライバIC検査装置の新製品開発と出荷、次世代機の開発に力を入れており、これらの製品が同社の成長戦略の中核をなしています。

さらに、中国市場攻略のための積極的な営業活動や、台湾と日本の販売店との契約締結を通じて、追加受注の獲得に努めています。これらの戦略は、ウインテストが半導体検査装置市場において、長期的な成長を遂げるための基盤を築いていることを示しています。