- 日本企業
- 寺崎電気産業
寺崎電気産業JP:6637
沿革
1923年10月 |
大阪市此花区において電気機械器具類の製造・販売を寺崎電機製作所の商号にて創業 |
1946年10月 |
業容の拡大により、大阪府中河内郡加美村(現 大阪市平野区加美)に株式会社寺崎電機製作所(現在の加美工場)を設立 |
1955年10月 |
株式会社寺崎電機製作所の製造部門と販売部門を分離して分社化することとし、株式会社寺崎電機製作所から営業譲渡を受け、大阪市阿倍野区に旧寺崎電気産業株式会社を設立、以後、株式会社寺崎電機製作所は当社主力工場として製造部門を担当 |
1961年8月 |
生産能力の拡大を図るため、大阪市阿倍野区に株式会社阪南電機製作所を設立 |
1961年10月 |
船舶用集合始動器盤の専門製造工場として奈良県橿原市に株式会社畝傍電機製作所を設立 |
1970年11月 |
欧州地域への機器製品の販売を目的として、英国のグラスゴーに英国における電気機械器具の販売会社であるAutomat Engineering Glasgow Ltdと合弁会社Terasaki Circuit Breaker Co.,(UK) |
1973年3月 |
船舶用配電システム製品等の製造販売拠点として、東南アジアにおける海運・造船の中心であるシンガポールに現地商社であるLINDE TEVES JACOBARGと合弁会社TERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) |
1973年11月 |
小型MCCBの製造工場として、大阪市阿倍野区に株式会社耶馬溪製作所(現 連結子会社)を設立し、大分県下毛郡(現中津市)に同事業所を開設 |
1975年1月 |
ブラジルのリオデジャネイロに、イシブラス(石川島播磨重工業株式会社のブラジル造船所)向け配電盤の製造拠点として、イシブラスと合弁会社TERASAKI DO BRASIL LTDA.を設立 |
1980年4月 |
配電盤、制御盤等の製造・販売を目的として旧寺崎電気産業株式会社より営業譲渡を受け、大阪市阿倍野区に寺崎電気産業株式会社を設立 |
1984年12月 |
Automat Engineering Glasgow Ltdの発行済株式総てを買取り、当社の100%出資の子会社とし、1984年、社名をTERASAKI (EUROPE) LTD.に変更 |
1984年7月 |
大阪市阿倍野区にテラテック株式会社(現 連結子会社)を設立 |
1985年7月 |
シンガポールにTERASAKI CIRCUIT BREAKERS (S) PTE.LTD.(現 連結子会社)を設立 |
1986年1月 |
大阪市阿倍野区にテラメックス株式会社(現 連結子会社)を設立し、京都市伏見区に同事業所を開設 |
1986年6月 |
イタリア ミラノにTERASAKI ITALIA s.r.l.を設立 |
1986年9月 |
マレーシア シャーアラムにTERASAKI ELECTRIC (M) SDN.BHD.(現 連結子会社)を設立 |
1987年6月 |
スペイン バルセロナにTERASAKI ESPANA, S.A.U.を設立 |
1991年10月 |
寺崎電気販売株式会社、株式会社畝傍電機製作所、株式会社阪南電機製作所、株式会社寺崎電機製作所、産業振興株式会社、株式会社寺崎エステート及び株式会社振興エステートの7社を吸収合併 |
1994年3月 |
中国市場での製造販売拠点として中国広東省増城市にTERASAKI ELECTRIC(CHINA)LIMITED(現 連結子会社)を設立 |
1995年7月 |
TERASAKI DO BRASIL LTDA.(現 非連結子会社)を100%子会社化 |
1999年3月 |
シンガポールにTERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.の子会社として、ELECTRIMEC ASIA PACIFIC PTE.LTD.(現 連結子会社)を設立 |
2001年1月 |
スウェーデンにTERASAKI (EUROPE) LTD.の子会社として、TERASAKI SKANDINAVISKA ABを設立 |
2001年5月 |
大阪市阿倍野区にテラサキ伊万里株式会社(現 連結子会社)を設立し、九州地域での配電制御システム等の製造拠点として、同事業所を佐賀県伊万里市に開設 |
2001年12月 |
TERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.(現 連結子会社)を100%子会社化 |
2006年11月 |
TERASAKI(EUROPE)LTD.は、製造販売から販売主体に事業形態を変更するため清算し、新会社 |
2007年3月 |
ジャスダック証券取引所(現 株式会社東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))に株式を上場 |
2007年8月 |
中国市場での第2の製造販売拠点として中国上海市にTERASAKI ELECTRIC CO.,(F.E.) PTE.LTD.の子会社として、TERASAKI ELECTRIC (SHANGHAI) CO.,LTD.(現 連結子会社)を設立 |
2011年3月 |
TERASAKI ITALIA s.r.l.をTERASAKI ELECTRIC(EUROPE)LTD.へ吸収合併 |
2012年3月 |
TERASAKI ESPANA,S.A.U.を清算 |
2015年3月 |
マレーシア プチョンにTERASAKI ELECTRIC (M) SDN.BHD.の子会社として、TERASAKI ELECTRIC TRADING & SERVICES (M) SDN.BHD.(現 連結子会社)を設立 |
2016年5月 |
大阪市平野区の加美工場敷地内に、新本社社屋を建設し、同所へ本社を移転 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行 |
事業内容
寺崎電気産業株式会社とそのグループ企業は、国内外に広がる事業体で構成され、海外売上が全体の約45%を占めています。同社は「日本」、「アジア」、「ヨーロッパ」を主要な市場セグメントとしており、船舶、ビル、工場などを対象にした配電制御システムや機関監視制御システム、集合始動器盤、コージェネレーションシステム、メディカルデバイスなどの製造販売を行っています。これらのシステム製品は、顧客の個別仕様に基づいた製品が主であり、船舶用と産業用に大別されます。
船舶用配電制御システムは、船舶内の配電系統の監視、制御、保護に使用されるほか、推進機関や発電機の運転状況の監視、制御にも用いられます。産業用配電制御システムは、ビルや工場、鉄道関連施設、工事設備で使用される装置です。また、コージェネレーションシステムや電子応用製品、メディカルデバイスなども同社の製品ラインナップに含まれます。
機器製品には、低圧遮断器(気中遮断器、配線用遮断器、漏電遮断器など)があり、これらは主にビル、工場、船舶などで使用される電気系統の保護に役立てられます。同社は、JIS(日本産業規格)、IEC(国際電気標準会議)などの主要な規格に対応した製品を開発し、製造販売しています。これらの製品は、安全性や環境対応などの観点からも高い評価を受けており、同社の技術力と品質の高さを示しています。
経営方針
寺崎電気産業株式会社は、顧客第一主義を経営理念とし、高度な情報通信技術やコンピューター応用技術との融合を進化させることで、電気エネルギー制御の未来を切り拓くことを目指しています。同社は、連結営業利益率5%以上及び自己資本比率55%以上を中期目標とし、安定経営と着実な収益向上による業容の拡大を目指しています。
経営環境においては、新型コロナウイルス感染症の影響や金融市場の変動、地政学的リスクなど多くの懸念材料を抱えつつも、造船業界や自動化・省力化投資、グリーン関連やデジタル関連への設備投資が底堅く推移すると予想されています。
寺崎電気産業は、顧客満足度の向上とシェアの維持・拡大を目指し、営業活動の強化や生産性及び品質レベルの向上、新製品の開発や他社との研究開発プロジェクトへの参画に努めています。また、グローバルな組織の有効活用と最適化の追求、内部統制システムの強化、企業倫理に基づく積極的な取り組みにより、CSRを果たし、コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営を目指しています。
原材料の高騰や為替の変動への対応として、原価低減活動の推進や為替中立型を目指した総括的な改革・改善に取り組んでいます。また、重大な感染症の流行に備え、事業活動への影響を低減するための対策も進めています。
市場セグメント別には、「日本」では船舶用システム製品の受注増や環境対応ビジネスの拡大、「アジア」では高付加価値船への対応やエンジニアリングビジネスの受注増、「ヨーロッパ」では新製品の拡販やOEM戦略の強化に注力しています。これらの戦略を通じて、寺崎電気産業は国内外での事業展開を加速し、持続可能な成長を目指しています。