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テラプローブJP:6627
沿革
2005年8月 |
東京都中央区に当社設立。資本金1,000万円。 |
2005年9月 |
エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)、Kingston Technology Japan, LLC、Powertech Technology Inc.及び株式会社アドバンテストを割当先とする第三者割当増資を実施。新資本金56億円。 |
2005年10月 |
広島事業所(広島県東広島市)にてDRAM(注1)のウエハテスト事業(注2)を開始。 |
2006年5月 |
広島事業所にてエルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)以外のウエハテスト事業を開始。 |
2006年6月 |
広島事業所にてISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得。 |
2006年9月 |
九州事業所を開設。ロジック製品のファイナルテスト事業(注2)を開始。 |
2006年11月 |
九州事業所にてロジック製品のウエハテスト事業を開始。 |
2007年1月 |
九州事業所にてISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得。 |
2007年3月 |
神奈川県横浜市港北区に本社・開発センターを移転。 |
2007年4月 |
DRAM以外の半導体受託拡大を目指し、九州事業所にB棟竣工。 |
2007年9月 |
九州事業所B棟操業開始。 |
2007年12月 |
ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得。 |
2008年8月 |
台湾新竹縣に、台湾における事業拡大を目的として、Powertech Technology Inc.と合弁で連結子会社TeraPower Technology Inc.を設立。 |
2009年3月 |
エルピーダメモリ株式会社(現マイクロンメモリ ジャパン株式会社)の連結子会社となる。 |
2010年12月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場。 |
2011年10月 |
カシオ計算機株式会社より株式会社テラミクロスの全株式を取得、連結子会社として、ウエハレベルパッケージ(WLP)の受託を開始。 |
2012年3月 |
OHS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証取得(2021年1月にISO45001の認証に移行)。 |
2013年10月 |
株式会社テラミクロスを吸収合併し、青梅事業所(現青梅エレクトロニクス株式会社)とする。 |
2014年6月 |
本社・開発センター及び九州事業所にてISO/TS16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の認証取得(2018年5月にIATF16949の認証に移行)。 |
2016年1月 |
会津富士通セミコンダクター株式会社との合弁会社である会津富士通セミコンダクタープローブが事業を開始(出資比率35%)。 |
2016年4月 |
青梅事業所のウエハレベルパッケージに関する事業を、会社分割により青梅エレクトロニクス株式会社に承継し、同社の全株式をアオイ電子株式会社へ譲渡。 |
2017年2月 |
会津富士通セミコンダクタープローブ株式会社への出資比率を100%に変更、連結子会社化し、株式会社テラプローブ会津に改称。 |
2017年6月 |
公開買付けにより、Powertech Technology Inc.の連結子会社となる。 |
2018年3月 |
TeraPower Technology Inc.第2工場竣工。 |
2018年5月 |
マイクロンメモリ ジャパン株式会社向け半導体テストサービス事業を、マイクロンジャパン株式会社へ譲渡。 本社・開発センター及び九州事業所にてIATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の認証取得。 |
2018年6月 |
広島事業所を九州事業所に統合。 |
2020年10月 |
TeraPower Technology Inc.が、Powertech Technology Inc.から、ウエハテスト事業を譲受。 |
2021年1月 |
本社・開発センター及び九州事業所にてISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証取得。 |
2021年5月 |
東京証券取引所マザーズから同取引所市場第二部へ市場変更。 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第二部から同取引所スタンダード市場へ移行。 |
2022年7月 |
株式会社テラプローブ会津を吸収合併。 |
事業内容
テラプローブ株式会社とその海外連結子会社であるTeraPower Technology Inc.(TPW)は、Powertech Technology Inc.(PTI)グループの一員として、半導体製造工程におけるウエハテスト及びファイナルテストの受託を主な事業としています。半導体製造工程は、ウエハ上に半導体チップを作り込む前工程と、チップを組み立ててパッケージングする後工程に分かれ、テラプローブはこれらのテスト工程を受託しています。
ウエハテストでは、ダイシング前のウエハ状態で半導体チップの電気特性を検査し、良品と不良品を判別します。このプロセスには、プローブと呼ばれる細い探針を使用し、ウエハ上の半導体チップに電気信号を流して検査を行います。テラプローブは、プログラム開発やプローブカード設計の受託、デバイスの評価から量産までの一貫サポート、テスト効率向上の提案を通じて、ウエハテストのコスト低減に貢献しています。
ファイナルテストでは、組み立て後のパッケージ状態での機能検査や、最終製品の外観異常の有無を検査します。テラプローブグループは、国内外の半導体メーカーやファブレスから、ロジック、マイコン、イメージセンサ、アナログ、メモリなどの半導体製品のウエハテスト業務を中心に受託しており、九州事業所とTPWではファイナルテスト業務も行っています。また、自動車産業向けの品質マネジメントシステム(IATF16949)の認証を日本と台湾の両拠点で取得し、車載半導体のテスト受託を強化しています。顧客から支給されたテストプログラムを使用し、半導体の特性について良品・不良品の判別を行い、その結果を顧客に提供することで業務が完了します。さらに、PTIやその他OSAT企業との連携により、後工程まで含めたターンキーサービスによるソリューションも提供しています。
経営方針
テラプローブ株式会社は、半導体テストサービスを提供する企業として、技術革新と生産効率の向上を目指し、顧客満足度の高いパートナーとしての地位を確立することを経営理念に掲げています。同社は、半導体産業の技術進化と市場の拡大に伴い、環境負荷の低減を含む様々な分野での半導体の重要性が高まっている現状を踏まえ、日本及び台湾での事業展開を通じて、世界中の半導体メーカーに対して多様なテストソリューションを提供しています。
同社の成長戦略は、以下の五つの重点領域に焦点を当てています。まず、安定的な収益構造の構築・強化を目指し、自動車の電動化の拡大やAI、5G、センサなどの先端製品に対するテスト受託の拡大に注力しています。次に、顧客との長期的な関係を強化し、テスト技術の開発や最適な検査装置・仕様の提案を通じて、顧客製品の価値向上に貢献します。また、テスト技術の開発と人材育成に力を入れ、最先端のテスト技術の開発とテストエンジニアの育成に注力しています。生産性の向上も重要な戦略であり、AIなどの最新技術を活用してオペレーションの効率化を図ります。最後に、環境・社会・ガバナンス(ESG)への取り組みを強化し、持続可能な社会に貢献することを目指しています。
テラプローブは、これらの戦略を通じて、半導体テスト業界におけるリーダーとしての地位を確固たるものにし、顧客と従業員が共に成長し続ける企業を目指しています。同社は、技術革新と市場ニーズの変化に迅速に対応し、高品質なテストサービスを提供することで、半導体産業の発展に貢献していく方針です。