ダブル・スコープ (6619) 株価

時価総額
¥187.3億
PER
-3.9倍
リチウムイオン二次電池用セパレータの有力企業。高分子設計・成膜技術を活用した微多孔膜製品が主力。24年からイオン交換膜事業を開始し、リチウム析出事業に採用。韓国子会社を中心にアジア・欧州・米国へ展開。

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事業内容

ダブル・スコープは、リチウムイオン二次電池の核心部品である「セパレータ」の製造・販売を主力事業としています。セパレータは電池内で正極材と負極材を隔離しつつ、リチウムイオンの移動を可能にする薄膜部材で、電池の安全性を支える重要な役割を担っています。同社は長年培った技術を活用し、新たにイオン交換膜事業も展開しています。

同社の主要顧客は、アジア、欧州、米国に拠点を置くリチウムイオン二次電池メーカーです。セパレータ事業では民生用から車載用まで幅広い用途の電池メーカーに製品を供給しており、新規事業のイオン交換膜では主にリチウム精製プラントに向けた販売を行っています。収益は製品の直接販売により獲得しており、韓国の製造拠点から世界各地の市場に製品を供給する体制を構築しています。

事業は大きく二つの柱から構成されています。主力のセパレータ事業では、民生用機器向けと電気自動車向けの製品ラインを展開し、数ミクロン単位での厚さ制御や均一な微細孔の形成といった高度な製造技術を武器としています。一方、2024年から本格的に立ち上げたイオン交換膜事業では、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜、双極交換膜の3種類を製造し、リチウム精製や水処理分野への参入を計画しています。

経営方針

ダブル・スコープは、電気自動車市場の拡大を見据えた成長戦略を推進しています。同社は企業価値の指標として投下資本利益率(ROIC)を掲げ、事業規模の拡大と企業価値の最大化を目指しています。世界の二次電池市場では、EV向け電池の成長ペースは一時的に鈍化しているものの、定置用蓄電池(ESS)など新たな用途への展開が期待されており、日本でも車載用蓄電池の国内製造能力を100GWh規模まで拡大する方針が示されています。

同社の重点投資分野は、顧客とアプリケーションの多様化による差別化戦略にあります。これまで限られた大手顧客に依存してきた事業構造から脱却し、ハイエンド車載用電池向けやESS案件への展開を進めています。特に製造コストの大部分を占める生産設備の改良と革新に注力し、競争力確保のための生産性向上を重要課題として位置付けています。

新市場開拓では、セパレータ事業に加えてイオン交換膜事業の拡大を図っています。連結子会社のWSKがイオン交換膜事業で新規契約を締結し、来期以降の新規契約と既存交換需要の獲得を見込んでいます。また、関連会社のWCPを通じたSamsung SDI社との協議では、2027年1月期第4四半期以降からの需要回復を想定しており、段階的な事業拡大を計画しています。

技術革新への取り組みでは、メンブレン技術の研究開発を継続的に進化させることで競争優位性を維持しています。同社は長期的な視野に立った設備投資と研究開発投資を継続するため、財務基盤の強化にも取り組んでいます。また、ESG経営の推進を経営の重要課題として掲げ、工場設備の省エネ化や廃棄物管理、従業員の労働環境改善を通じて持続可能な成長を目指しています。

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