北川鉄工所JP:6317

時価総額
¥150.8億
PER
金属素形材、産業機械、工作機器の製造・販売、具体的には自動車部品、建設機械部品、農業機械部品、コンクリートプラント、ビル建築用クレーン、旋盤用チャックなど。

沿革

1918年3月

広島県御調郡下川辺村(現在府中市)に木造船用補機製造販売の目的をもって、北川鉄工所の前身、北川船具製作所を創立。

1924年6月

鋳物工場、機械工場を増設、鋼船用船具および船舶、鉱山、土木建設用巻上機の製造販売を開始。

1936年12月

広島県芦品郡広谷村(現在府中市)に北川鉄工所を新設し、従来製品に加え、工作機械器具の製造販売を開始。

1941年11月

北川鉄工所を株式会社北川鉄工所と改組。

1947年3月

産業機械器具、船舶用機械の製造販売および医療施設事業を開始。

1955年5月

米国のミーハナイト・メタル・コーポレーションと技術提携し、ミーハナイト鋳物の製造販売を開始。

1957年2月

日本工業規格(JIS)の第5131号・スクロールチャックの表示許可工場となる。

1961年8月

株式を広島証券取引所市場に上場。

1961年12月

株式会社北川製作所(現・連結子会社)を広島県府中市に設立、旋盤用チャックの製造を開始。

1962年8月

株式を東京および大阪証券取引所市場第一部に上場。

1962年9月

埼玉県大宮市(現在さいたま市)に東京工場を新設。

1968年4月

広島県府中市に中須工場を新設。

1969年1月

株式会社吉舎鉄工所を広島県双三郡吉舎町(現在三次市)に設立、自動車用鋳物製品の製造を開始。

1969年4月

広島県府中市に下川辺工場を新設。

1969年11月

和歌山県橋本市に和歌山工場を新設。

1971年3月

広島県世羅郡甲山町(現在世羅町)に甲山工場を新設。

1974年2月

北川冷機株式会社(現・連結子会社)を広島県世羅郡甲山町(現在世羅町)に設立、自動車用部品の製造を開始。

1981年3月

チャック専門工場として、広島県府中市に本山工場を新設。

1992年7月

立体駐車場装置市場に新規参入。

1999年3月

建設機械部門と工作機器部門において、ISO9001の認証を取得。

2001年4月

日本建機株式会社の株式取得。

2003年1月

素形材部門において、ISO14001の認証を取得。(下川辺工場、中須工場)

2003年2月

KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.(現・連結子会社)をタイ チョンブリ県シラチャ郡に設立、鋳造品を供給開始。

2003年4月

素形材部門において、ISO9001(2000年版)の認証を取得。

2005年10月

中国駐在事務所を上海に設立。

2007年3月

日本建機株式会社と当社コンクリートプラント営業部門を統合、事業形態を再編し、販売会社K&Kプラント株式会社として事業開始。

2008年4月

福山工場を広島県福山市駅家町(福山北産業団地内)に新設、鋳造品の生産を開始。

2008年10月

ユニットハウスレンタル・販売事業を譲渡。

2009年2月

シンガポール支店を開設。

2009年4月

K&Kプラント株式会社を吸収合併。

2009年4月

上海北川鉄社貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。

2010年12月

北川(瀋陽)工業機械製造有限公司(現・連結子会社)を設立。

2012年2月

KITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V.(現・連結子会社)を設立。

2018年6月

株式会社AileLinX(現・連結子会社)を広島県府中市に設立、無人航空機の開発を開始。

2022年4月

株式会社吉舎鉄工所を吸収合併。

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。

2022年6月

監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行。

事業内容

北川鉄工所およびそのグループ会社(北川鉄工所、子会社7社および関連会社3社)は、主に3つの事業セグメントを展開しています。これらはキタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)、キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)、キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)です。

キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーでは、生型機械鋳造、ロストワックス精密鋳造、消失模型鋳造の製法を用いて、自動車部品、建設機械部品、農業機械部品の製造および販売を行っています。このセグメントにおける主な関係会社には、KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.やKITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V.があります。

キタガワ サン テック カンパニーは、コンクリートプラント、コンクリートミキサ、ビル建築用クレーン、環境関連設備、リサイクルプラント、自走式立体駐車場などの製造および販売を手掛けています。このセグメントには、特に主な関係会社は示されていません。

キタガワ グローバル ハンド カンパニーでは、旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブル、パワーバイス、グリッパなどの製造および販売を行っており、特に旋盤用チャックは国内市場シェアの過半を占めるなど、同社にとって主力分野となっています。このセグメントの主な関係会社には、㈱北川製作所や北川(瀋陽)工業機械製造有限公司などがあります。

以上の事業セグメントを通じて、北川鉄工所グループは多岐にわたる製品とサービスを提供し、各分野での技術力と製品力を強化しています。

経営方針

北川鉄工所は、長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、2031年度に連結売上高1,000億円、2026年度には連結営業利益で過去最高益となる60億円を目標としています。この計画では、投下資本利益率(ROIC)を6%以上、自己資本利益率(ROE)を8%以上と設定し、資本政策面ではキャピタリゼーション比率を25~30%としています。しかし、計画初年度の2022年度は地政学リスクや原油価格の高騰、円安進行の影響を受け、事業環境が大きく変化しました。そのため、2023年度は業績見通しの達成に注力し、その後に事業環境と整合した中期経営計画の策定を行う予定です。

中長期的な経営戦略として、北川鉄工所は「4つの価値観」を実践し、世界基準の成長を目指しています。重点項目として、事業構造の転換、経営品質の進化、人材育成を挙げています。事業構造の転換では、金属素形材事業、産業機械事業、工作機器事業のバランスを見直し、事業ポートフォリオの再構築を図ります。経営品質の進化では、最先端情報技術の社内実装やAIを用いた品質情報分析による不良率の低減、3Dモデルを用いた設計による提案力の強化を目指します。人材育成では、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに、自ら学習し、思考し、行動できる社員の育成を図ります。

北川鉄工所は、事業ポートフォリオの転換、既存事業の基盤強化、働きやすく成長できる環境の構築、デジタル技術活用による業務改革を対処すべき課題としています。これらの課題に取り組むことで、持続的な企業成長を目指しています。