冨士ダイスJP:6167

時価総額
¥136.4億
PER
12.3倍
超硬合金を用いた耐摩耗工具の製造販売、特にダイス、プラグ、自動車部品生産用金型、製缶金型、超硬合金チップの提供。

沿革

事業内容

冨士ダイスは、自社および国内2社、海外5社の子会社を含むグループ企業で構成されています。主な事業内容は、超硬合金を使用した耐摩耗工具とその素材である超硬合金チップの製造販売です。同社グループは耐摩耗工具関連事業を単一セグメントとしており、幅広い分野での使用が可能な「超硬製工具類」、「超硬製金型類」、「その他の超硬製品」を提供しています。これらの製品は、輸送用機械、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、電機・電子部品、生産・業務用機械など、多岐にわたる業界で利用されています。

冨士ダイスは、超硬合金の精密加工技術と検査技術を駆使し、超硬合金以外の素材(鋼やセラミックスなど)を用いた耐摩耗工具の製造販売も行っています。営業体制としては、国内13箇所、アジア5箇所に営業拠点を設け、約100名の営業担当者が顧客ニーズの的確な把握を行っています。生産体制では、一貫生産体制を整備し、顧客の使用条件に最適な超硬合金を選択し、効率的に生産しています。また、研究開発体制では、素材開発、加工開発、製品開発を通じて、新しい市場の創出に努めています。

主要製品には、線材やパイプの生産用工具であるダイスやプラグ、自動車部品生産用金型、飲料缶などの製缶金型、超硬合金チップなどがあり、これらは高精度かつ耐摩耗性に優れていることから、多くの業界で重宝されています。特に、ダイスは冨士ダイスの社名の由来ともなっている主力製品です。

経営方針

冨士ダイスは、その中期経営計画において、筋肉質な企業体質への転換と中長期の成長基盤の構築を目指しています。この計画は、生産性向上・業務効率化、次世代自動車への対応・拡販、新成長エンジンの創出、海外事業の強化の4つの主要な経営課題に焦点を当てています。同社は、生産部門における多品種少量生産の効率化や、グループウェアの刷新、ITを活用した営業手法の導入などを通じて、業務の効率化を進めています。また、次世代自動車市場への対応強化や、新しい合金の開発などによる新成長エンジンの創出にも注力しています。

海外事業においては、ローカル人財の育成やオンライン販売活動の推進、中国における販売拠点の拡大などを通じて、アジア地域を中心とした市場の成長を取り込むことを目指しています。これらの施策は、冨士ダイスの企業価値の向上に貢献し、プライム市場の上場維持基準への適合を目指す同社の戦略の一環です。

冨士ダイスは、超硬合金を使用した耐摩耗工具とその素材である超硬合金チップの製造販売を主事業としており、その技術力を活かして新たな市場の創出に努めています。同社の経営戦略は、生産性の向上、次世代自動車市場への対応、新成長エンジンの創出、海外事業の強化という4つの柱に支えられており、これらを通じて中長期的な成長を目指しています。