アドベンチャーJP:6030

時価総額
¥128.5億
PER
12倍
旅行事業と投資事業の有力企業。航空券横断検索サイト「skyticket」や多言語対応のオンライン予約サービスを展開。連結子会社18社を含む19社体制、2025年6月30日現在。国内・海外で展開。

事業内容

アドベンチャーは、オンラインを軸にした旅行事業と将来性のある企業への投資事業を展開しています。主力サービスは航空券の比較・予約サイト「skyticket」を中心とした航空券販売や旅行商品のオンライン販売で、国内外の格安航空券を横断検索して予約できる仕組みを提供しています。

同社の主要顧客は個人旅行者や出張を行う企業利用者で、ユーザーは搭乗日と出発・到着空港を指定するだけで複数の航空会社便を一度に検索できます。収益は航空券や旅行商品の販売手数料・マージンが中心であり、加えて投資事業によるキャピタルリターンも収益の柱になっています。

事業セグメントは大きく旅行事業と投資事業の二本柱で、旅行事業内では(1)航空券の横断検索、(2)オンライン予約・販売の運営、(3)自社の技術力とマーケティング力による集客・顧客維持という構成です。少人数体制を支える自社システムで運営コストを抑えつつ、投資事業で成長期待の高い企業への出資を通じて中長期のリターンを追求しています。

経営方針

同社は収益の継続的成長を最重要指標と位置づけ、中期的に「Global OTA」として世界での優位性確立を目指しています。具体的には今後3〜5年で海外売上比率を段階的に高めることを目標に掲げ、サービス拡充やシステム改善を通じて年間売上成長率を確保する計画です。主力の航空券比較・予約サイト(skyticket)を軸に、販売手数料と投資事業からのキャピタルリターンという二本柱で収益を拡大していく方針です。

同社は重点投資分野としてシステム開発、マーケティング、人材の三点に資源を集中します。特に東南アジアで拡大する低コスト航空会社ルートに対応するため、外部の仕入れAPIだけでなく各社の個別接続を進めるなど、取り扱い路線の幅を広げる技術投資を行います。これにより国内大手や他のOTAと差別化を図り、検索精度や在庫の取り扱い範囲で優位性を作ることを狙っています。

同社は新市場開拓として東南アジアを優先し、まず主要3か国での事業基盤整備を2年程度で進める計画です。現地パートナーとの提携や外国語対応オペレーターの採用、社内研修の強化を通じて、現地ニーズに即した商品ラインナップとサポート体制を構築します。並行して民泊やオフショア開発といった周辺サービスの展開を進め、既存顧客への付加価値提供と新規顧客の獲得を目指しています。

同社は技術革新を成長の鍵と考え、堅牢な基盤構築と顧客接点の改善に投資します。スマートフォンでの予約体験を優先的に改善し、検索速度や予約完了率の向上、稼働率低下の防止に取り組むほか、顧客一人ひとりに合わせた情報提供のためにデータ活用を強化します。こうした技術投資により運営コストの削減と顧客満足度の向上を同時に実現することを目指しています。