日本精鉱JP:5729

時価総額
¥67.1億
PER
23.6倍
アンチモン事業では難燃助剤や重合触媒に使われる三酸化アンチモン、金属粉末事業では電子部品用の銅粉や貴金属粉の製造販売、不動産賃貸事業も展開。

沿革

事業内容

日本精鉱は、主にアンチモン事業と金属粉末事業を展開している企業です。アンチモン事業では、合成樹脂製品に添加される難燃助剤やポリエステルの重合触媒に使用される三酸化アンチモン、ブレーキ減摩材に使用される三硫化アンチモン、耐熱性が求められる各種エンプラ樹脂の難燃用アンチモン酸ソーダなどを製造、販売しています。販売方法は、直接販売と代理店を通じた販売の両方があります。また、連結子会社の日テイ精礦(上海)商貿有限公司は、中国国内市場でアンチモン製品の販売を手掛けています。

金属粉末事業においては、連結子会社の日本アトマイズ加工㈱が、電子部品用金属粉末(導電ペースト用の銅粉や貴金属粉、パワーインダクタ用軟磁性材としての鉄系合金粉など)や粉末冶金用金属粉末(精密モーター軸受用の青銅粉、黄銅粉、錫粉、自動車部品用の銅粉など)の製造販売を行っています。日本精鉱の取引先には、これら金属粉末を使用する顧客もおり、子会社製品の一部は日本精鉱を通じて販売されています。

さらに、日本精鉱は不動産賃貸事業も手がけており、本社ビルの一部を賃貸しています。これらの事業内容を通じて、日本精鉱は多角的なビジネスモデルを展開していることがわかります。

経営方針

日本精鉱は、環境と安全、そして成長を最重要課題と捉え、社会との共存を目指し、豊かで快適な生活環境の創造に貢献することを基本理念に掲げています。同社は、お取引先様の信頼に応えるサービス提供、法令・規則の遵守、環境への配慮、魅力ある職場の創造、そして安定した収益の確保と成長戦略の継続を経営理念としています。

2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画では、「グループ力を発揮し、持続可能な事業の成長に向けて、チャレンジし続ける」をスローガンに掲げています。具体的な施策として、グループ連携の強化、収益力の改善、新たな価値を生み出す事業の創出、魅力ある会社づくりを挙げています。これらの施策を通じて、2025年3月期には連結営業利益24億円、連結ROE10%以上を目標としています。

同社は、アンチモン事業と金属粉末事業を中心に展開しており、厳しい事業環境の中でも品質の向上や新製品の開発、生産性の改善に努めています。また、自動化・省人化やデジタル化による業務プロセスの効率化、オープンイノベーションの推進、車載向け製品の取り組み強化、サステナビリティ事業への取り組みなどを通じて、収益力の向上と新たな価値の創出を目指しています。

日本精鉱は、多様な人財が活躍できる環境づくりやステークホルダーエンゲージメントの強化、SDGs活動の推進などを通じて、魅力ある会社づくりにも注力しています。これらの取り組みを通じて、企業価値のさらなる向上を目指しています。