ジェノバJP:5570

時価総額
¥91.3億
PER
20.6倍
衛星測位による測量とGNSS測位の誤差補正情報配信を行い、リアルタイムデータ配信、後処理データ配信サービスを提供。

沿革

2002-01株式会社ジェノバ発足。
2002-02本店所在地を大阪府豊中市から東京都千代田区に移転。関東・関西地区に設置した当社の独自基準点網でのネットワーク型GPS補正情報のモニターユーザー向けの配信を開始。
2002-05国土地理院が電子基準点(※12)からの情報を民間開放(約200点)。これに伴い、社団法人日本測量協会(以下、「日本測量協会」とする。)から電子基準点データの提供を受け、ネットワーク型GPS(※2)補正情報配信サービス開始。
2002-06日本測量協会に入会(特別会員)。
2003-06国土地理院が電子基準点情報を全国開放(約1,200点)。これに伴い、ネットワーク型GPS補正情報の全国配信サービスを開始。
2011-05本店所在地を現在地に移転。
2013-05国土地理院が電子基準点のマルチGNSS(※1、※24)化を全国約1,240点で対応。これに伴い、マルチGNSS配信サービスの全国配信を開始。
2014-06電子基準点RTK(※19)サービス配信を開始。
2015-10現場観測支援サイト「J-View®(※23)」の提供を開始。
2016-05電子基準点約1,300点を利用した配信を開始。
2017-04当社の製品(CPTrans-SL2/A・・・携帯電話に替わる当社専用通信装置)にて、サービス利用料金と通信料金をワンストップ化したサービスを開始。
2019-05Galileo(※5)のデータを含んだマルチGNSS配信サービスを開始。
2023-04東京証券取引所グロース市場に株式を上場。

事業内容

ジェノバは、位置情報を必要とする顧客に対し、衛星測位による測量サービスを提供しています。このサービスは、GNSS(Global Navigation Satellite System)測位によるメートル級の誤差をセンチメートル級まで補正する情報を配信することに特化しています。GNSS測位は、GPSなどの衛星が発信する電波を利用して受信機の位置(緯度、経度、高度等)を測定する方法です。しかし、衛星からの情報だけでは誤差が生じるため、ジェノバは補正情報を提供し、より正確な位置情報を求めることが可能にします。

ジェノバは、リアルタイムデータ配信と後処理データ配信の2種類のサービスを行っています。リアルタイムデータ配信では、顧客が現在の位置をリアルタイムに正確に把握するために補正データを提供します。後処理データ配信では、ドローン等で取得した観測記録を元に、観測時の移動状況を後日分析し、補正データを提供します。これらのサービスには、従量プラン、定額プラン、年間契約プランなどがあり、顧客の利用状況に応じた料金体系を設けています。

また、ジェノバは、国土地理院の電子基準点約1,300点を活用した仮想点方式による配信処理を行い、地殻変動の影響も加味した高精度の補正情報を提供しています。これにより、公共測量などで必要とされる高い精度の測位が可能になります。さらに、米国のGPS、ロシアのGLONASS、日本のQZSS(みちびき)、EUのGalileoに対応しており、複数のGNSS信号を受信することで、様々な環境下での安定した精度を提供します。

ジェノバは、測量・土地家屋調査、ICT施工、IT農業など、幅広い分野での位置情報の正確性を高めるサービスを提供しており、その技術とサービスは、効率的な作業の実現や新たな価値の創出に貢献しています。

経営方針

ジェノバは、高品質な位置情報の提供をミッションに掲げ、リアルタイムかつ高精度な位置情報サービスを通じて、安心・安全な社会づくりに貢献しています。同社は、測量、土地家屋調査、ICT施工、IT農業、ドローン点検など、多岐にわたる分野でのサービス提供を目指し、事業の拡大を図っています。

経営戦略として、ジェノバはGNSS補正情報配信サービスのさらなる高度化と、新たな市場への進出を重視しています。技術的要因、社会的要因、政治的要因、経済的要因を踏まえ、地球温暖化による災害の増加、政府の国土強靭化政策、ICT施工の推進、IT農業の支援など、社会のニーズに応えるサービスの提供を目指しています。

具体的な成長戦略として、ジェノバは以下の施策を推進しています。まず、ブランドの確立として、高精度で安定した位置情報の提供を通じて、顧客満足度の向上とサービスの拡充を図ります。次に、高精度補正情報ビジネスの開拓において、顧客のニーズに応じたサービスの開発と提案を進めます。また、取次店やビジネスパートナーとのリレーション強化を通じて、全国規模でのサービス提供体制を構築します。さらに、測量分野以外への展開を積極的に行い、新たな市場でのサービス提供を目指します。

これらの戦略を通じて、ジェノバは持続的な成長を目指し、高精度な位置情報サービスの提供を通じて社会に貢献していく方針です。