高砂鐵工JP:5458

時価総額
¥25.8億
PER
10.1倍
みがき帯鋼、特殊帯鋼、エンボス製品の冷間圧延ステンレス鋼帯、ステンレス加工製品の製造・販売、不動産事業を展開。

沿革

1923年11月

1916年に設立された高砂工業㈱の鉄工部門が分離独立して、資本金50万円をもって設立。暖房用放熱器、ボイラー、その他諸機械の製造を開始。

1925年2月

日本で最初にみがき帯鋼の製造を開始した東京鋼帯工業㈱を合併し、鋼帯工場としてみがき帯鋼の製造を開始。

1937年3月

東京都板橋区に志村工場(現・本社工場)を新設し、みがき帯鋼、みがき特殊帯鋼等の製造を開始。

1951年11月

志村工場チェーン部門を分離し、高砂チェン㈱を設立。

1954年3月

草津工場(自動二輪車用リム、丁番を製造)を分離し、㈱高砂製作所を設立。

1954年11月

会社更生法による更生手続の申立(1954年12月手続開始、1958年12月手続終了)。

1961年10月

東京・大阪両証券取引所第二部に上場(大阪証券取引所は2003年3月に上場を廃止)。

1962年12月

高砂ステンレス加工販売㈱(連結子会社:高砂加工販売㈱)を設立。

1965年4月

リコーパネル㈱(連結子会社:高砂パネル㈱)を設立。

1969年11月

高砂不動産㈱(現・連結子会社:㈱タカテツライフ)を設立。

1972年6月

タカサゴスチール㈱(現・連結子会社)を設立。

1982年7月

本店を現在の東京都板橋区へ移転。

1989年4月

高砂チェン㈱が㈱高砂製作所を合併し、㈱高砂アールケー・エキセルに商号変更。

1990年10月

CVT(自動無段変速機)用金属チェンの開発、商品化のため㈱タカテツ機器開発を設立。

1991年4月

㈱タカテツ機器開発が㈱高砂アールケー・エキセルを合併し、㈱アールケー・エキセル(連結子会社)に商号変更。

2000年10月

本社社屋を新築。

2003年7月

連結子会社高砂加工販売㈱を当社に吸収合併。

2003年12月

連結子会社高砂パネル㈱を解散。

2005年6月

連結子会社㈱アールケー・エキセルがEXCEL RIM SDN.BHD.(連結子会社)に出資。

2006年11月

連結子会社㈱アールケー・エキセルがFTM Enterprises Inc.(持分法適用関連会社 RK Excel America, Inc.)を取得。

2009年12月

ステンレス事業の冷延・熱処理設備を廃止。

2009年12月

みがき帯鋼事業拠点(東京都江東区)を本社工場(東京都板橋区)に移転統合。

2010年7月

連結子会社㈱アールケー・エキセルを会社分割の上、2010年8月にその株式及び連結子会社EXCEL RIM SDN.BHD.の株式を譲渡。連結子会社㈱アールケー・エキセルは商号を㈱RKEサービスに変更。

2011年3月

2011年4月

連結子会社㈱RKEサービスの清算結了。

持分法適用関連会社RK Excel America, Inc.の株式を譲渡。

2011年10月

みがき帯鋼事業及びエンボス製品、加工品事業に特化する新事業体制を立ち上げ。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行。

事業内容

高砂鐵工とその子会社2社から成る高砂鐵工グループは、主に鉄鋼製品事業と不動産事業の2つのセグメントで事業を展開しています。鉄鋼製品事業では、みがき帯鋼、みがき特殊帯鋼、エンボス製品を含む冷間圧延ステンレス鋼帯、およびステンレス加工製品等の製造・販売を行っています。このセグメントでは、高砂鐵工が製品の製造・販売を主導し、子会社のタカサゴスチール株式会社も製造・販売に携わっています。また、冷間圧延ステンレス鋼帯の一部の作業工程は、タカサゴスチールに下請けされています。

製品の原材料は、関連会社である日鉄ステンレス株式会社及びその親会社である日本製鉄株式会社から購入しており、原材料の購入や製品の販売の一部は、関連当事者である三井物産スチール株式会社を通じて行われています。

不動産事業においては、高砂鐵工及びその子会社である株式会社タカテツライフが事業を展開しています。このセグメントでは、不動産の開発や管理など、幅広いサービスを提供していると推測されます。

高砂鐵工グループは、これらの事業を通じて、鉄鋼製品の製造・販売から不動産事業に至るまで、多岐にわたる分野で事業を展開していることがわかります。

経営方針

高砂鐵工は、鉄鋼事業を中核に据え、顧客と社会に豊かな価値を提供することを経営の基本理念としています。同社は、自動車のEV化をはじめとする市場の大きな変革に対応し、中期計画(2021年度~2023年度)を通じて、自社の強みである「高品質・小ロット・短納期」のさらなる進化を目指しています。この計画では、新規顧客や用途の開拓、顧客ニーズに応える商品開発、原料の最有利調達と製品価格の是正、設備の徹底保全およびタイムリーな設備投資の実行、人材確保と人材育成・組織の活性化を基本方針として掲げています。

経営目標数値としては、売上高経常利益率(ROS)を5.0%と設定し、自己資本比率50%、D/Eレシオを0.1倍以内に保つことを目指しています。2022年度の実績は、鉄鋼製品事業での主力製品であるみがき帯鋼の受注数量減少にもかかわらず、拡販やコスト低減、原材料価格の上昇分を製品価格への反映などにより、収益改善に努めています。

経営環境については、新型コロナウイルスの影響や自動車部品向けの市場の不透明性、半導体等の部品供給不足によるリスクが指摘されています。これらの課題に対処するため、高砂鐵工は中期計画において、自社の強みを活かした商品・サービスの提供に引き続き努め、収益力の向上と財務体質の強化を図ることで、安定した配当実施に努める方針です。

以上の戦略と目標は、高砂鐵工が直面する経営環境の変化に対応し、持続可能な成長を目指すためのものです。同社は、これらの取り組みを通じて、競争の激しい市場での地位を確固たるものにしようとしています。