トランザクション・メディア・ネットワークスJP:5258

時価総額
¥166.8億
PER
47.7倍
流通業者向けにキャッシュレス決済ゲートウェイサービスを提供し、クラウド型決済プラットフォームやPOSシステム、MMKサービスを展開する企業。

事業内容

トランザクション・メディア・ネットワークスは、キャッシュレス決済サービスを中心に事業を展開しています。同社は、流通業の事業者を主な顧客とし、複数のキャッシュレス決済事業者と加盟店をつなぐゲートウェイサービスを提供しています。このサービスにより、加盟店はさまざまなキャッシュレス決済手段をワンストップで利用できるようになります。

同社は、クラウド型電子決済を国内で初めて商用化した企業であり、決済端末を1台に集約することで、ネットワークの簡素化や保守性の向上を実現しました。これにより、安価な端末導入コストや優れた拡張性を提供し、業界の新たなスタンダードを目指しています。

トランザクション・メディア・ネットワークスは、電子マネー、クレジット、QR・バーコード、ハウスプリペイド、共通ポイントなど、46の決済サービスを提供しています。これにより、小売店舗の多様なニーズに応え、1,000社を超える加盟店に導入されています。2025年3月末時点で、接続されている決済端末は110万台に達しています。

同社は、デジタルデータのゲートウェイを目指し、流通業のデジタライゼーションを支援する総合的な流通・CRMソリューションを提供しています。2025年3月期には、クラウドPOS、RXクラウド、Xinfony DataHubといったサービスをローンチし、情報プロセシング事業を推進しています。

連結子会社のウェブスペース株式会社は、POSシステムやMMK料金収納窓口サービスを中心に事業を展開しています。約2,000店舗にPOSシステムを、約10,000店舗にMMKサービスを導入し、幅広い顧客基盤を築いています。関連会社の株式会社ジィ・シィ企画は、決済端末からシステム開発までを手掛け、金融やマーケティング事業領域でも新たなサービス開発を行っています。

トランザクション・メディア・ネットワークスの収益源は、決済端末販売、システムカスタマイズ、センター利用料、登録設定料、QR・バーコード精算料の5つに分かれています。これにより、安定的な収益構造を築いています。ウェブスペース社も同様に、機器販売や定常売上、決済キックバック手数料を収益源としています。

経営方針

トランザクション・メディア・ネットワークスは、キャッシュレス決済サービスを中心に成長戦略を展開しています。同社は、2020年12月に新たなミッション・ビジョン・バリューを制定し、これを経営戦略の根幹に据え、持続的成長を目指しています。特に、社会インフラとしての役割を果たしつつ、「新しい生活を生み出す会社」として、革新的なサービスを提供することを目指しています。

同社の短期成長戦略は、キャッシュレス決済サービスの拡大を図ることにあります。具体的には、接続端末の増加とクロスセル戦略を通じて、ストック収入の成長を促進します。接続端末の増加戦略では、金融機関や公共交通など新たな領域への進出を図り、クロスセル戦略では、QR・バーコード決済などの新サービスを取り入れ、収益の多様化を図ります。

中長期的には、決済インフラを基盤に「総合流通ソリューション」を提供し、新たな収益基盤の構築を目指しています。特に、POSのクラウド化やIoT化を進め、データプラットフォーム「Xinfony Data Hub」を通じて、データの保全・連携・分析を一貫して提供することを計画しています。これにより、情報プロセシング事業の拡大を図り、競争優位性を高める方針です。

また、トランザクション・メディア・ネットワークスは、M&Aやアライアンスを通じて事業領域を拡大し、新たな顧客基盤を獲得することを目指しています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図ります。さらに、子会社との連携強化や人的資本経営の推進を通じて、組織全体の競争力を高めることにも注力しています。