有沢製作所JP:5208

時価総額
¥513.7億
PER
43.6倍
電子材料、産業用構造材料、電気絶縁材料、ディスプレイ材料の製造・販売、関連商品の販売、物流、ゴルフ練習場経営。

沿革

1949年7月

・1909年創業のバテンレース、細幅織物、電気絶縁テープ、ガラス繊維織物等を製造する「有沢製作所」の事業を承継し、株式会社有沢製作所を設立。

1954年4月

・樹脂加工部門開設。

 同 6月

・本社を新潟県高田市(現上越市)大町から同市南本町に移転。

1959年5月

・東京出張所、大阪出張所開設。

1960年9月

・東京証券業協会店頭に公開。

1961年10月

・東京証券取引所市場第二部に上場。

1966年12月

・産業用構造材に関係した樹脂製品の成形・加工を行う有沢樹脂工業株式会社(現・連結子会社)を設立。

1968年6月

・新潟県高田市(現上越市)大字中田原に工場開設、樹脂加工設備新設。

1973年8月

・ゴルフ練習場の経営を行う株式会社イーグルを設立。

1974年3月

・電気絶縁材料に関係した樹脂製品の加工を行う妙高振興株式会社を設立。

1974年6月

・有沢商事株式会社を合併、営業部門を東京支店、大阪支店(2015年9月閉鎖)に改組。

1976年4月

・電気絶縁材料に関係した硝子・特殊繊維製織製品を製造する有限会社有愛産業を設立。

1987年5月

・倉庫管理、物流業務を行う有限会社有沢物流を設立。

1991年7月

・日本化薬株式会社との共同出資により、液晶表示用偏光板の製造を行う株式会社ポラテクノを設立。

1994年12月

・中田原工場内に技術開発センター開設。

1996年10月

・有限会社有沢物流の出資により、産業用構造材に関係した樹脂製品の成形・加工を行う株式会社有沢ポリワークを取得。

1999年7月

・新潟県上越市大字中田原(現中田原工場西隣)に工場開設、樹脂加工設備新設。

2000年4月

・精密光学部品の製造、販売を行うカラーリンク・ジャパン株式会社を設立(現・連結子会社)。

2000年7月

・アリサワファイバーグラス株式会社(現・連結子会社)を設立、電子材料、電気絶縁材料に関係した提出会社の硝子クロス製織部門を分離し同社に製造委託。

2002年9月

・東京証券取引所市場第一部に指定替え。

2003年4月

・妙高振興株式会社が株式会社有沢ポリワーク、有限会社有愛産業及び有限会社有沢物流を合併し社名を有沢総業株式会社(現・連結子会社)に変更。

2006年3月

・株式会社ポラテクノがジャスダック証券取引所に上場。

2009年10月

・新揚科技股份有限公司(現・連結子会社)の株式一部取得。

2010年12月

・子会社有限会社豊和産業を株式会社プロテックインターナショナルホールディングス(現・連結子会社)へ社名変更し、同社においてProtec Arisawa Europe, S.A.及びProtec Arisawa America, Inc.(両社とも現・連結子会社)の株式取得。

2011年7月

・有沢総業株式会社が株式会社イーグルを吸収合併。

2015年10月

・京都府京都市に関西営業所を新設(2018年3月大阪府大阪市に移転)。

2017年11月

・電子材料の製造販売を行う株式会社サトーセンの全株式を取得(現・連結子会社)。

2019年10月

・株式会社ポラテクノの全株式を売却し、持分法適用関連会社から除外。

2021年12月

・新揚科技股份有限公司を完全子会社化(現・連結子会社)。

2022年4月

・東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行。

事業内容

有沢製作所は、電子材料、産業用構造材料、電気絶縁材料、ディスプレイ材料の製造・販売を主軸に事業を展開しています。同社グループは、有沢製作所を含む子会社13社と関連会社3社で構成されており、各セグメントにおいて幅広い製品とサービスを提供しています。

電子材料セグメントでは、フレキシブル及びリジットプリント配線板用材料を有沢製作所が製造・販売し、プリント配線板用硝子クロスは子会社アリサワファイバーグラスが、リジットプリント配線板は子会社サトーセンがそれぞれ手掛けています。

産業用構造材料セグメントでは、FW成形品を有沢製作所とその子会社Protec Arisawa Europe, S.A.及びProtec Arisawa America, Inc.が製造・販売。航空機用ハニカムパネルやプリプレグも有沢製作所が、引抜成形品やFRPスキーシートは子会社有沢総業が提供しています。

電気絶縁材料セグメントでは、硝子クロス・テープを子会社アリサワファイバーグラスが製造し、有沢製作所が販売。電気絶縁用プリプレグは有沢製作所と子会社有沢総業、有沢樹脂工業が製造しています。

ディスプレイ材料セグメントでは、3D表示フィルターを有沢製作所が製造・販売し、子会社カラーリンク・ジャパンが特殊光学部品を、関連会社和詮科技股份有限公司がスクリーン等をそれぞれ製造・販売しています。

その他の事業として、有沢製作所は産業用構造材料と電気絶縁材料の関連商品を販売し、子会社有沢総業が物流業務とゴルフ練習場の経営を行っています。これらの事業活動を通じて、有沢製作所グループは多岐にわたる産業分野に対して高品質な製品とサービスを提供しています。

経営方針

有沢製作所は、技術革新と製品開発に注力し、独自の「織る、塗る、形づくる」技術を駆使して企業価値の向上を目指しています。同社は「創造・革新・挑戦」を基本方針とし、新たな価値の創造、顧客満足の向上、独創的な技術による新事業の創出、品質と生産性の向上、社会・環境課題の解決に貢献することで持続的な成長を実現することを目指しています。

中期経営計画では、事業戦略と財務戦略の両輪を回し、企業価値の最大化を目標に掲げています。事業戦略では、ROICを経営指標として用い、既存事業の深掘りと新規事業の創出を推進し、収益力の強化を図ります。財務戦略では、非事業資産の事業資産化と積極的な株主還元を通じて資本効率の向上を目指します。

具体的な成長戦略として、電子材料、産業用構造材料、電気絶縁材料、ディスプレイ材料の各分野で新製品開発と事業拡大を目指しています。特に、電子材料分野ではモバイル、半導体、車載分野を中心に、産業用構造材料及び電気絶縁材料分野では交通インフラ、水処理、新エネルギー分野を主力事業としています。ディスプレイ材料分野では、医療用高画質ディスプレイ分野に注力しています。

さらに、社会・環境課題の解決にも取り組んでおり、脱炭素社会への貢献、多様な人材の育成、循環型経済の推進、ガバナンスの充実を重要な課題として位置づけています。これらの取り組みを通じて、有沢製作所は健全な存続と持続的な成長を目指し、中長期的な企業価値の向上を目指しています。