デクセリアルズJP:4980

時価総額
¥5153.2億
PER
19倍
デクセリアルズ株式会社は、光学材料部品事業と電子材料部品事業を展開し、反射防止フィルムや異方性導電膜などの高機能性材料を提供する企業。

事業内容

デクセリアルズ株式会社は、光学材料と電子材料の製造・販売を主な事業としています。光学材料部品事業では、反射防止フィルムや光学弾性樹脂などを提供し、特に反射防止フィルムはコンシューマーエレクトロニクスや自動車用ディスプレイパネルで高い評価を得ています。精密接合用樹脂はスマートフォンのセンサーモジュールに広く採用されています。

電子材料部品事業では、異方性導電膜や表面実装型ヒューズ、フォトニクス関連製品を展開しています。異方性導電膜はスマートフォンやタブレットPCの小型化に貢献し、フォトニクス領域では省エネルギー化や高速通信化に対応した製品を開発しています。これらの製品は、電子部品メーカーや材料加工メーカーに販売されています。

デクセリアルズは、研究開発と生産を栃木県下野市に集約し、技術の融合と進化を目指しています。研究開発は、薄膜形成や光半導体技術などを基軸に、コア技術の強化とビジネス拡大を図っています。生産拠点は国内外に8か所あり、効率的な生産体制を整えています。

販売体制はグローバルに展開され、米国、オランダ、中国、台湾、韓国、シンガポールに営業・販売子会社を持ち、東京と大阪にも営業部門を設置しています。新製品投入時には、プロセス特許の無償提供や製造設備の導入サポートを行い、顧客との強固な関係を築いています。

経営方針

デクセリアルズ株式会社は、持続的成長を目指し、2025年から2029年にかけての中期経営計画「進化の実現」を策定しました。この計画では、事業ポートフォリオの拡大と変化に強い経営基盤の構築を重視しています。特に、自動車とフォトニクスの成長領域での事業拡大を目指し、売上高構成比を2024年の20%から2029年には30%に引き上げることを目標としています。

また、既存事業の質的強化にも注力し、高付加価値製品の拡大を通じて収益基盤を強化します。経営基盤の進化を図るため、変化に左右されない持続的成長を支える強固な基盤を構築することを目指しています。これにより、持続的成長と株主還元の両立を図り、企業価値の最大化を追求します。

デクセリアルズは、技術と人財の強化を最重要課題と位置づけ、特にフォトニクス分野での技術力とグローバルなマーケティング能力を強化します。製造機能の強化では、スマートファクトリー化やZero Emission Buildingの構築を進め、生産性向上を図ります。知的財産の活用も重視し、創造・保護・活用のサイクルを通じて新規事業の創出を促進します。

このように、デクセリアルズは技術革新と人材育成を通じて、持続的な成長を実現し、社会課題の解決に貢献することを目指しています。