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日本高純度化学JP:4973
事業内容
日本高純度化学は、主に電子部品のプリント基板、コネクター、リードフレームなどの接点・接続部位に使用される貴金属めっき薬品の開発、製造、販売を行っています。同社はプロセスアドバイスやアフターフォローを含めた総合的な提案を提供し、ユーザーのニーズに密着した製品の開発に努めています。
1971年の設立以来、日本高純度化学はエレクトロニクス分野を主要ターゲットとしており、金、銀、パラジウムのめっき薬品を市場に提供しています。特に、海外技術に依存せず、自社独自の開発技術体制を構築し、長年にわたって技術の集積を行っています。
同社の貴金属めっき技術は、電解めっきと無電解めっきに大別されます。電解めっきでは、金、パラジウム、銀を使用し、無電解めっきでは金とパラジウムを使用しています。これらの技術は、スマートフォンやパソコンなどの電子機器に組み込まれる部品の信頼性を高めるために重要です。
日本高純度化学は、環境にやさしい製品づくりや人的資本経営の推進、知的無形資産の質的向上、経営基盤の強化を重要課題としています。これにより、ステークホルダーや社会全体に価値を提供し、持続的な成長を目指しています。
同社は、貴金属めっき薬品の製造において、フォーミュレーション型の製造設備を活用し、ファブレス型経営を実現しています。これにより、多品種少量生産に対応し、顧客ニーズに柔軟に応えています。
日本高純度化学は、国内外のユーザーや販売代理店から受注し、貴金属めっき薬品を生産しています。販売は、国内外のめっき専業メーカーや電子部品メーカー、総合電機メーカーに対して行われています。
同社は、2030年度までに売上高300億円、営業利益30億円を目指す財務目標を掲げています。また、非財務目標として、GHG排出量の削減やエネルギー使用量の削減、健康経営優良法人認定の継続的取得を目指しています。
経営方針
日本高純度化学は、エレクトロニクス業界を牽引するファインケミカル企業として、独自の化学技術を基盤に成長を目指しています。同社は、貴金属めっき薬品を中心に、社会課題の解決に貢献する製品を開発し、多様な視点と発想力を活かして市場をリードしています。
同社の成長戦略は、少数精鋭のファブレス型企業としての強みを活かし、新規製品の迅速な商品化を通じて市場シェアを拡大することにあります。特に、急成長する電子部品業界において、既存市場外でも技術を活用し、社会課題の解決に取り組んでいます。
中長期ビジョン「RDD2030」を策定し、2030年までの3つのフェーズで進化を目指しています。このビジョンのもと、Redox技術を深化させ、ナノレベルから豊かな未来を支えることを目指しています。これにより、新たな市場での評価を得ることを目指しています。
日本高純度化学は、めっき工程のトータルプロセスカンパニーへの変革を進めています。投資による事業拡大を基調テーマとし、技術開発力の強化や営業力の強化を通じて、持続的な成長を図っています。特に、環境配慮型製品の提案やプロセス全体での性能向上を重視しています。
同社は、グローバルなテクニカルサポート機能の拡充を進め、顧客との連携を強化しています。これにより、変化する市場環境に対応しながら、顧客との信頼関係を深化させ、ビジネスの拡大を図っています。技術開発力の強化も重要視し、次世代の表面処理プロセスの実現を目指しています。
日本高純度化学は、サステナビリティを重視し、環境負荷低減に向けた製品開発を推進しています。競争力を維持するために、ユニークな発想を持つ技術陣の育成や外部連携を強化し、技術開発力の向上を図っています。これにより、持続可能な成長を実現しようとしています。