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富士フイルムホールディングスJP:4901
沿革
1934年1月 |
写真フィルム製造の国産工業化計画に基づき大日本セルロイド㈱(現 ㈱ダイセル)の写真フィルム部の事業一切を分離継承して富士写真フイルム㈱を設立。 |
1934年2月 |
足柄工場(現 神奈川工場)建設(写真フィルム、印画紙等の写真感光材料の製造)。 |
1938年6月 |
小田原工場(現 神奈川工場)建設(写真感光材料の硝酸銀、色素等の高度化成品部門並びに光学硝子、写真機等の精密光学機器・材料部門の拡充)。 |
1944年3月 |
㈱榎本光学精機製作所を買収。(現 富士フイルム㈱へ統合) |
1946年4月 |
天然色写真㈱を設立。(現 富士フイルムイメージングシステムズ㈱) |
1962年2月 |
英国ランクゼロックス社との合弁により富士ゼロックス㈱を設立。 (現 富士フイルムビジネスイノベーション㈱) |
1963年10月 |
富士宮工場建設(印画紙用バライタ及びバライタ原紙製造)。 |
1965年12月 |
Fuji Photo Film U.S.A., Inc.を米国ニューヨーク州に設立。 |
1966年6月 |
Fuji Photo Film (Europe) GmbH をドイツに設立。 |
1972年12月 |
吉田南工場建設(オフセット印刷用材料(PS版)製造)。 |
1982年8月 |
Fuji Photo Film B.V.をオランダに設立。 |
1988年7月 |
Fuji Photo Film, Inc.を米国サウスカロライナ州に設立。 |
1995年10月 |
FUJIFILM Imaging Systems (Suzhou) Co.,Ltd.を中国に設立。 |
2001年3月 |
富士ゼロックス㈱の発行済株式総数の25%を追加取得し、連結子会社化。 (現 富士フイルムビジネスイノベーション㈱) |
2003年4月 |
プロセス資材㈱の株式を追加取得し、連結子会社化。 (現 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ㈱) |
2004年11月 |
米国Arch Chemicals, Inc.から同社Microelectronic Materials部門と同社所有の富士フイルムアーチ㈱の株式を追加取得し、連結子会社化。 (現 富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ㈱) |
2005年2月 |
Sericolグループの英国持株会社Sericol Group Limitedを買収。 (現 FUJIFILM Speciality Ink Systems Limited 他) |
2006年7月 |
Dimatix, Inc.を買収。(現 FUJIFILM Dimatix, Inc.) |
2006年10月 |
全ての営業を富士フイルム㈱に承継する新設分割を行い、持株会社である富士フイルムホールディングス㈱に移行。 |
2008年3月 |
富山化学工業㈱の株式を公開買付けにより取得し、連結子会社化。 (現 富士フイルム富山化学㈱へ統合) |
2011年3月 |
MSD Biologics (UK) Limited及びDiosynth RTP Inc.を買収。 (現 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies UK Limited 他) |
2012年3月 |
SonoSite, Inc.を買収。(現 FUJIFILM SonoSite, Inc.) |
2015年5月 |
Cellular Dynamics International, Inc.を買収。 (現 FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.) |
2017年4月 |
和光純薬工業㈱の株式を公開買付けにより取得し、連結子会社化。 (現 富士フイルム和光純薬㈱) |
2018年6月 |
Irvine Scientific Sales Company, Inc.を買収。 (現 FUJIFILM Irvine Scientific, Inc.) |
2019年8月 |
BIOGEN (DENMARK) MANUFACTURING ApSを買収。 (現 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies Denmark ApS) |
2019年11月 |
富士ゼロックス㈱の発行済株式総数の25%を追加取得し、完全子会社化。 (現 富士フイルムビジネスイノベーション㈱) |
2021年3月 |
㈱日立製作所の画像診断関連事業を買収し、連結子会社化。 (現 富士フイルムヘルスケア㈱) |
2021年4月 |
富士ゼロックス㈱の社名を富士フイルムビジネスイノベーション㈱に変更。 富士ゼロックス㈱の国内営業部門と国内の全販売会社を統合し、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン㈱を設立。 |
2022年4月 |
Atara Biotherapeutics, Inc.の細胞治療薬製造拠点を買収。 (現 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies California, Inc.) |
事業内容
富士フイルムホールディングスは、ヘルスケア、マテリアルズ、ビジネスイノベーション、イメージングの4つの主要事業セグメントを通じて、幅広い商品やサービスを提供しています。同社グループは、高品質の商品やサービスを提供することで、社会の発展や人々の生活の質の向上に貢献していると述べています。
ヘルスケアセグメントでは、メディカルシステム機材、バイオ医薬品製造開発受託、細胞・培地・試薬などの創薬支援材料、医薬品、化粧品・サプリメントなどを手がけています。このセグメントには、富士フイルム㈱や富士フイルム富山化学㈱などの主要会社が含まれます。
マテリアルズセグメントでは、電子材料、ディスプレイ材料、産業機材、ファインケミカル、記録メディア、グラフィックコミュニケーションシステム機材、インクジェット機材などを提供しています。このセグメントには、富士フイルム㈱や富士フイルム和光純薬㈱などが含まれます。
ビジネスイノベーションセグメントでは、デジタル複合機やソリューション・サービスなどを提供しており、富士フイルムビジネスイノベーション㈱や富士フイルムビジネスイノベーションジャパン㈱などが主要会社です。
イメージングセグメントでは、インスタントフォトシステム、カラーフィルム、写真プリント用カラーペーパー・サービス・機器、デジタルカメラ、光学デバイスなどを扱っています。このセグメントには、富士フイルム㈱や富士フイルムオプティクス㈱などが含まれます。
これらの事業を通じて、富士フイルムホールディングスは、多岐にわたる分野で革新的な技術とサービスを提供し、グローバルな市場での信頼性を高めています。
経営方針
富士フイルムホールディングスは、社会課題の解決を目指し、持続可能な社会への貢献を企業理念として掲げています。同社は、2017年に長期CSR計画「サステナブル バリュー プラン 2030」を策定し、2021年には中期経営計画「VISION2023」を発表しました。これらの計画では、事業ポートフォリオとキャッシュフローの管理を強化し、成長投資の原資を確保するとともに、環境、健康、生活、働き方の課題に取り組むことで新たな価値を創出しています。
特に、ヘルスケアと高機能材料の成長加速に注力し、強靭な事業基盤の構築を目指しています。ヘルスケア部門では、メディカルシステム事業の売上成長を牽引し、バイオCDMO事業やライフサイエンス事業の拡大を図っています。また、マテリアルズ部門では、高機能材料の新規事業開発と事業ポートフォリオの構築により、事業拡大を進めています。
富士フイルムホールディングスは、全事業の収益力向上と安定的なキャッシュ創出を目指し、世界的な物価高や金融不安、地政学的分断などの難局を乗り越える戦略を推進しています。2023年度には、売上高、営業利益、税金等調整前当期純利益、当社株主帰属当期純利益で過去最高を更新する計画を立てており、「VISION2023」の目標達成に向けて取り組んでいます。
また、同社は「All-Fujifilm」の精神のもと、新規市場の創出・拡大、マーケットニーズの的確な捉え方、新たな価値を持つ製品・サービスの開発・提供を推進し、社会課題の解決を事業成長の機会と捉えています。これらの取り組みを通じて、富士フイルムホールディングスは、持続可能な社会の発展に貢献し、企業価値の向上を目指しています。