CIJJP:4826

時価総額
¥347.4億
PER
19.6倍
システム開発及び関連サービスの有力企業。設計・製造・運用保守、コンサルテーション、パッケージSI、コンピュータ製品販売を展開。売上品目は①システム開発②コンサル③SI④その他の4分類で、2025年6月30日現在の事業構成。

事業内容

CIJは、企業向けの業務システムの開発とそれに伴う運用・保守を主力とするITサービス企業です。同社はシステムの設計から製造、稼働後の運用・保守まで一貫して行い、自社ソフトの提供や導入支援も手がけています。

主要な顧客は企業や公共機関など幅広い業種で、業務改善や基幹システムの刷新を目的とした案件が中心です。同社の収益は個別の受託開発収入に加えて、運用・保守の継続契約やソフト販売・導入支援による安定収入の組み合わせで成り立っています。

事業の品目別には、①システム開発(設計・製造・運用・保守)、②システムに関する助言や調査・研究、③既存システムや自社ソフトを用いた導入・統合サービス、④コンピュータ製品の販売といったラインがあります。同社はこれらを組み合わせて顧客の要望に応じた解決策を提示し、導入から運用まで一貫対応しています。

経営方針

同社は「BEIT50」と名付けた2025年6月期から2027年6月期までの3ヵ年中期計画で持続的な成長を目指しています。計画当初は初年度の売上高270億円、営業利益20.5億円、2年目285億円/営業利益22億円、3年目300億円/営業利益23.5億円を目標としていましたが、初年度に営業利益21.7億円を達成したことと、2024年10月にグループ入りした株式会社アドバンスソフトの寄与を見込み、2年目と3年目の営業利益目標をそれぞれ0.5億円上乗せして22.5億円、24億円を目指すことにしました。売上高の目標は当初計画どおり継続して追求しています。

同社は差別化の核として、自社による独自開発の技術力を維持しつつ、汎用パッケージや標準的なサービスの活用にも対応する二刀流を図っています。顧客に対しては設計から開発・導入、稼働後の運用・保守までを一括提供することでワンストップ体制を強化し、上流のコンサルティングから運用まで高付加価値でつなげることを目指しています。人材面では専門性の高いシステムエンジニアの育成を優先し、教育体制の強化やキャリアパス整備、研究開発成果の社内共有といった具体的投資を進めています。

新市場の開拓と事業拡大については、プライム案件比率の向上と製品・サービス領域の拡大を掲げています。具体策としては新製品開発への投資や展示会出展、販促活動の強化により自社ソフトやソリューションの販売を拡大すること、業務提携やM&Aによる海外市場への進出を推進することが挙げられます。実際にアドバンスソフトのグループ化を通じて事業基盤を広げ、SIerとの関係強化による受注安定化も進めています。

技術革新への取り組みでは、生成AIやIoTなど新しい技術を取り入れたソリューション開発を進め、これをサービス化して継続的な収益につなげることを目指しています。研究開発投資を増やし、実プロジェクトで得たノウハウを蓄積・共有することで開発効率を高める施策を展開します。また、運用・保守業務の自動化や分析ツールの導入によりコスト削減と品質向上を図り、顧客の業務改善に貢献する姿勢を強めています。