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デ・ウエスタン・セラピテクス研究所JP:4576
沿革
1999-02 | 医薬品研究開発を目的とした、有限会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所を愛知県名古屋市に設立(資本金5,000千円) |
2002-09 | 興和株式会社とK-134(閉塞性動脈硬化症)の開発及び実施契約、K-115(緑内障・高眼圧症)の開発及び実施契約を締結 |
2004-11 | 有限会社より株式会社へ組織変更(資本金10,000千円) |
2006-12 | 国立大学法人三重大学と産学官連携講座共同研究契約を締結し、同大学内に「臨床創薬研究学講座」を開設 |
2009-10 | ジャスダック証券取引所NEO(現 東京証券取引所 グロース市場)に株式上場 |
2013-03 | わかもと製薬株式会社と日本におけるH-1129(緑内障・高眼圧症)の独占的実施権を許諾するライセンス契約を締結 |
2013-10 | K-115(緑内障・高眼圧症)の国内製造販売承認申請 |
2014-12 | グラナテック®点眼液0.4%(開発コード:K-115、一般名:リパスジル塩酸塩水和物)(緑内障・高眼圧症)の国内上市 |
2015-06 | 眼科用治療剤の日本における独占的実施権を取得する導入契約を締結(開発コード:DW-1001) |
2015-11 | 日本革新創薬株式会社を連結子会社化 |
2017-04 | BBG250を含有する眼科手術補助剤にかかる事業の譲受(開発コード:DW-1002) |
2018-03 | H-1337(緑内障・高眼圧症)の米国第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験開始 |
2019-08 | リパスジル塩酸塩水和物(フックス角膜内皮変性症)の米国第Ⅱ相臨床試験のIND申請(治験許可申請)(開発コード:K-321) |
2019-09 | H-1129(緑内障・高眼圧症)の開発中止 |
2019-12 | ロート製薬株式会社とDW-1001の日本における独占的実施権を許諾するライセンス契約を締結 |
2020-02 | 緑内障治療剤の配合剤(リパスジル塩酸塩水和物とブリモニジン酒石酸塩)の国内第Ⅲ相臨床試験開始(開発コード:K-232) |
2020-04 | DW-1002(製品名:TissueBlue™)(内境界膜染色)の米国上市 |
2020-08 | DW-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛)の米国承認申請 |
2021-11 | K-232(緑内障・高眼圧症)の国内製造販売承認申請 |
2022-03 | DW-1001の国内第Ⅰ相臨床試験開始 |
2022-04 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(グロース)からグロース市場に移行 |
2022-06 | アクチュアライズ株式会社と再生医療用細胞製品DWR-2206(水疱性角膜症)の共同開発契約締結 |
2022-08 | K-321(フックス角膜内皮変性症)の米国第Ⅲ相臨床試験開始 |
2022-12 | グラアルファ®配合点眼液(開発コード:K-232)(緑内障・高眼圧症)の国内上市 H-1337(緑内障・高眼圧症)の米国後期第Ⅱ相臨床試験開始 |
2023-03 | K-321(フックス角膜内皮変性症)のグローバル第Ⅲ相臨床試験開始 |
事業内容
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所及びその連結子会社である日本革新創薬株式会社(JIT)は、プロテインキナーゼ阻害剤を中心とした医薬品の研究開発を行っています。同社グループは、開発した医薬品を製薬会社等にライセンスアウトし、収益を得ています。主な製品には、「リパスジル塩酸塩水和物(グラナテック®点眼液0.4%、グラアルファ®配合点眼液)」や「K-321」、「DW-1002」、「DW-1001」などがあり、これらはすでにライセンスアウトされています。「グラナテック」や「グラアルファ」、「DW-1002」は上市され、ロイヤリティ収入を得ています。
同社グループの売上は、ライセンスアウト時に受領するフロントマネー収入、臨床開発進行に伴いその節目毎に受領するマイルストーン収入、製品上市後販売額の一定比率を受領するロイヤリティ収入等によって構成されています。
開発パイプラインには、緑内障・高眼圧症、フックス角膜内皮変性症、内境界膜染色、水晶体前嚢染色などの対象疾患を持つ製品が含まれており、これらは国内外での臨床試験段階にあります。特に、「リパスジル塩酸塩水和物」は緑内障治療剤として世界初の作用機序を有し、興和株式会社により国内外で販売されています。
同社グループは、独自の技術力を基に効率的な研究開発を行っており、比較的早期の開発段階でライセンスアウトが達成される点が特徴です。これにより、低コストでの開発体制を維持し、次なる新規開発品の開発を進めています。
経営方針
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は、プロテインキナーゼ阻害剤を中心とした医薬品の研究開発に特化した企業であり、その成長戦略は、独自の科学技術を活用した新薬の創出と開発パイプラインの拡充に焦点を当てています。同社は、基礎研究から臨床開発に至るまでのプロセスに経営資源を集中させ、創薬バイオベンチャーとしての地位を確立することを目指しています。新薬開発の困難さと高コストを克服するため、同社は研究開発型から研究・開発型へのシフトを図り、自社技術に基づく新薬の継続的な研究開発とともに、他社からのインライセンスを通じた開発パイプラインの拡充に努めています。
同社の経営戦略は、ライセンスアウトによる収入の最大化を目指しており、フロントマネー収入、マイルストーン収入、ロイヤリティ収入の三つを主な収益源としています。また、新薬開発の成功確率の低下に対応するため、開発パイプラインの拡充と事業領域の拡大に注力しています。これには、基礎研究による新薬候補化合物の発見の推進、大学や企業からのインライセンス活動の積極的な進行、そして非臨床試験以降の自社開発の強化が含まれます。
さらに、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は、既にライセンスアウトされている開発パイプラインの開発支援と、新たな協業の戦略的な進行にも力を入れています。独自の基盤技術であるプロテインキナーゼ阻害剤の創製に注力し、その技術を活かした新薬候補品のポテンシャルの最大化を目指しています。財務基盤の充実も重要な戦略の一つであり、開発パイプラインのステージアップや拡充を図るために、必要に応じて金融・資本市場からの資金調達を実施しています。