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三洋化成工業JP:4471
沿革
1949年11月 |
「三洋油脂工業㈱」として創業。本社・工場:京都、支店:東京、営業所:大阪。 |
1959年10月 |
総合研究所(現研究第1棟)竣工。 |
1960年9月 |
「川崎工場」(現連結子会社「サンケミカル㈱」に貸与)稼働開始。 ポリエチレングリコール「PEG」、ウレタンフォーム原料「サンニックス」を国産化。 |
1963年5月 |
「三洋化成工業㈱」に社名変更。 |
1966年4月 |
米国の医薬品メーカー、アボット・ラボラトリーズと折半出資により「サンアボット有限会社」(現・サンアプロ㈱)(現連結子会社)を設立。(注.現在の折半出資相手はエボニック インターナショナル ホールディング B.V.) |
1966年11月 |
米国のノプコ・ケミカルと折半出資により「サンノプコ㈱」(現連結子会社)を設立。 |
1968年3月 |
「名古屋工場」稼働開始。 |
1976年10月 |
「鹿島工場」稼働開始。 |
1977年7月 |
日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)と折半出資により「㈱サン・ペトロケミカル」(現関連会社)を設立。 |
1978年4月 |
高吸水性樹脂「サンウェット」を世界で初めて企業化。 |
1978年9月 |
東京証券取引所、大阪証券取引所第一部に株式上場。 |
1982年7月 |
日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)と共同出資により「サンケミカル㈱」(現連結子会社)を設立。 |
1989年11月 |
米国現地法人「サンナム・コーポレーション」(現連結子会社、現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)を設立。 |
1992年2月 |
米国ハーキュリーズと折半出資で「ハーキュリーズ-サンヨー・インコーポレイテッド」を設立。 (2001年、ハーキュリーズの持株会社をサンナム・コーポレーション(現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)が買い取り、社名を「サンヨーケミカル・アンド・レジンズ・インコーポレイテッド」に改称) |
1997年3月 |
タイのトーメン・エンタープライズ(バンコク)、VIVインターケムとの共同出資により、「サンヨーカセイ(タイランド)リミテッド」(現連結子会社)を設立。 |
2000年8月 |
ウレタンビーズ「メルテックス」を開発し、自動車内装表皮材に実用化。 |
2001年3月 |
三菱化学㈱(現・三菱ケミカル㈱)と共同出資により「サンダイヤポリマー㈱」(現・SDPグローバル㈱)を設立。 |
2001年5月 |
「サンノプコ㈱」を100%子会社化。 |
2003年4月 |
中国現地法人「三洋化成精細化学品(南通)有限公司」(現連結子会社)を設立。 |
2003年6月 |
サンダイヤポリマー㈱が100%出資で中国現地法人「三大雅精細化学品(南通)有限公司」(現連結子会社)を設立。 |
2003年6月 |
ポリエステルビーズ(重合トナーの中間体)の本格商業生産を開始。 |
2003年10月 |
日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)との共同出資により設立した「サンライズ・ケミカルLLC」(現関連会社)に対する出資を引き上げ、折半出資会社に再編。出資はサンナム・コーポレーション(現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)を通じて実施。 |
2004年9月 |
「三洋化成精細化学品(南通)有限公司」稼働開始。 |
2005年5月 |
サンナム・コーポレーション(現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)100%出資による「サンヨーケミカル・テキサス・インク」(現連結子会社、現・サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLC)を設立。(2007年、ウレタンビーズプラント完成) |
2007年12月 |
中国・上海駐在事務所および三洋化成精細化学品(南通)有限公司の上海連絡事務所を廃止し、「三洋化成(上海)貿易有限公司」(現連結子会社)を設立。 |
2008年8月 |
「桂研究所」稼働開始。 |
2010年10月 |
「衣浦工場」稼働開始。 |
2013年9月 |
サンダイヤポリマー㈱株式の30%を豊田通商㈱が取得し、高吸水性樹脂の生産・研究開発・販売で三洋化成70%、豊田通商30%出資による新たな合弁を開始。商号を「SDPグローバル㈱」(現連結子会社)に変更。 |
2014年2月 |
当社にとって初の医療機器となる新しいタイプの外科用止血材を発売。 |
2015年10月 |
「SDP グローバル(マレーシア) SDN.BHD.」(現連結子会社)を設立。 |
2017年8月 |
PTT Global Chemical Public Company Ltd.及び豊田通商㈱と、ポリオールの製造・販売に関する合弁契約に調印。合弁会社(GC Polyols Co.,Ltd. 、本社:バンコク) |
2018年8月 |
「韓国三洋化成製造㈱」を設立。 |
2018年9月 |
「SDP グローバル(マレーシア) SDN.BHD.」で高吸水性樹脂(SAP)の生産開始。 |
2019年9月 2020年3月 2022年4月 2022年6月 |
一般財団法人三洋化成社会貢献財団を設立。 「SDPグローバル㈱」を100%子会社化。 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。 富士フイルム㈱との共同出資 により「富士フイルム三洋化成ヘルスケア㈱」を設立。 |
事業内容
三洋化成工業とそのグループ企業は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。これらには生活・健康産業関連、石油・輸送機産業関連、プラスチック・繊維産業関連、情報・電気電子産業関連、環境・住設産業関連などが含まれます。各セグメントでは、製造・販売活動に加え、技術供与や物流、その他のサービスを提供しています。
生活・健康産業関連では、洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤、殺菌・抗菌剤、ポリエチレングリコール、紙パルプ用薬剤、高吸水性樹脂などを製造・販売しています。これらの製品は、三洋化成工業自身やサンヨーカセイ(タイランド)リミテッド、サンケミカル㈱、サンノプコ㈱、SDPグローバル㈱などのグループ企業によって手がけられています。
石油・輸送機産業関連では、ポリウレタンフォーム原料、自動車内装表皮材用ウレタンビーズ、変速機用やエンジン用オイルの潤滑油添加薬剤などを提供しており、これらは三洋化成工業やサンケミカル㈱、三洋化成精細化学品(南通)有限公司などが製造・販売しています。
プラスチック・繊維産業関連では、永久帯電防止剤、顔料分散剤、樹脂改質剤、塗料用薬剤、繊維用薬剤などを製造・販売。これらは三洋化成工業やサンヨーカセイ(タイランド)リミテッド、サンノプコ㈱が担当しています。
情報・電気電子産業関連では、複写機やプリンター用トナーバインダー、重合トナー中間体、アルミ電解コンデンサ用電解液、半導体加工用薬剤などを三洋化成工業が製造・販売しています。
環境・住設産業関連では、廃水処理用高分子凝集剤やポリウレタン断熱材の原料などを提供。これらは三洋化成工業やサンケミカル㈱が手がけています。
さらに、物流セグメントでは、三洋化成ロジスティクス㈱や塩浜ケミカル倉庫㈱が保管・出荷業務、工場内荷役作業、運送などを行っています。これらの事業活動を通じて、三洋化成工業グループは幅広い産業分野でのニーズに応えています。
経営方針
三洋化成工業は、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」のもと、経営方針「WakuWaku Explosion 2030」を策定し、環境と調和した循環型社会、健康・安心にくらせる社会、一人ひとりがかがやく社会の実現を目指しています。この経営方針に基づき、カーボンニュートラルへの貢献、QOL(生活の質)の向上、働きがいの向上を三つの主要ミッションとして掲げ、2030年度には全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるグローバルでユニークな高収益企業に成長することを目標にしています。
しかし、COVID-19の長期化やウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰などの外部環境変化により、基盤事業の見直しや新たな成長軌道への取り組みに遅れが生じ、2023年3月期の業績は期初計画未達となりました。これを受け、三洋化成工業は「新中期経営計画2025-ありたい姿に向けた変革の加速-」を策定しました。この計画では、2025年度までの収益改善と持続的な成長のために、高付加価値製品群へのリソース投入、サプライチェーン全体での効率化と収益改善、ウレタン事業と高吸水性樹脂事業の構造改革に特に注力します。
また、新中期経営計画では、カーボンニュートラルとQOLの向上に貢献する製品群への研究開発投資と設備投資の加速、サプライチェーンの改革、海外関係会社での生産設備増強や販売機能強化による拡販など、具体的な戦略を定めています。これらの取り組みを通じて、三洋化成工業は2025年までに収益改善を達成し、将来にわたって持続的な成長を遂げることを目指しています。