ヴィッツJP:4440

時価総額
¥47.4億
PER
10.4倍
ソフトウェア、センシング、その他の3事業の有力企業。デジタルツインSF Twin、WARXSS、AIセーフティ、X線検査装置を展開。SF Twin Cobotを2023年4月販売開始、機能拡張版を2024年6月提供開始、SEAMSガイドラインを2020年より提供。全国展開。

事業内容

ヴィッツは自動車や産業機械向けの組み込みソフト開発を軸に、製造現場のデジタルツインや交通シミュレーション、AIの安全性評価といったソフトウェア製品を提供しています。加えて、検査装置などのセンシング製品やクラウド型予約システムも手がけています。

同社の主要顧客は自動車メーカーや自動車部品、半導体検査装置メーカー、産業機械メーカーなどの製造業で、受託開発、ソフト販売やライセンス、コンサルティング、教育サービスを通じて収益を上げています。さらに、X線検査装置の販売・保守や検査サービス、クラウド予約システムのサブスクリプションで安定的なストック収入も確保しています。

事業は「ソフトウェア事業」「センシング事業」「その他事業」の三本柱で構成されています。同社のソフトウェア事業は組み込みOSから制御アプリ、機能安全やサイバーセキュリティの支援、教育・シミュレーション環境まで幅広く対応し、代表的な製品にSF TwinやWARXSS、AIセーフティがあります。センシング事業は子会社がX線検査装置の製造・販売・保守や検査サービス、非接触スキャナーの販売を行い、その他事業は子会社によるクラウド型施設予約システムで継続的な収益を生んでいます。

経営方針

同社は安定成長と収益構造の転換を中核に据えた経営戦略を掲げています。具体的には自己資本利益率(ROE)、営業利益、売上総利益率を重要指標としてモニタリングし、労働集約型の売上比率を下げることで収益性を高めることを目指しています。短期的には受託開発や技術者派遣による売上を維持しつつ、中長期では知財や自社製品、クラウド型サービスなどストック収入の比率を引き上げ、労働時間に依存しない安定した利益構造へと移行していく計画です。

重点投資分野はソフトウェア技術の高度化とセンシング(検査)技術の事業化です。組み込みソフトやデジタルツイン、交通シミュレーション、AIの安全性評価といった製品群に対して、研究開発投資と営業力強化を進め、受注価格を労働時間ではなく付加価値で設定する差別化を図っています。センシング分野では、子会社やパートナー(テスコ社)のX線装置知見と同社のソフト技術を融合してCT検査の高精度化・高速化・自動化を進め、検査装置の販売・保守・検査サービスによる高付加価値化で利益率向上を狙っています。

新市場開拓と事業拡大では、自動車・自動車部品・半導体検査・産業機械に加え、航空機や医療機器など安全性が重視される分野を成長ターゲットとしています。具体策としてはSF Twinなど既存製品の用途拡大、クラウド型予約システムのサブスクリプション拡充、センシング製品とソフトのセット販売によるクロスセルを強化します。また、営業組織の強化や事業ポートフォリオ管理を通じて、ストック収入比率を段階的に引き上げることを目指しています。

技術革新への取り組みとしては、シミュレーション、セキュリティ、セーフティ、AIセーフティといった基盤技術の継続的な研究開発を重視しています。人材面ではスキル棚卸しや人材ポートフォリオ管理、教育プログラムやエンジニアによる現場教育で技術者育成を進めるとともに、AI活用や開発プロセスのデジタル化(DX)で開発効率を高め、限られた人的資本で高い付加価値を生み出す体制を整えています。加えてコーポレートガバナンスと内部統制の強化を進め、事業リスクを低減しつつ技術投資の実行性を担保していく方針です。