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松本油脂製薬JP:4365
事業内容
松本油脂製薬は、界面活性剤とその他の2つの事業セグメントを持っています。界面活性剤部門では、松本油脂製薬が製造・販売を行い、日本クエーカー・ケミカル株式会社が鉄鋼金属工業用や製缶工業用の界面活性剤の研究・販売を担当しています。また、松本油脂製薬の連結子会社である株式会社マツモトユシ・インドネシアと立松化工股份有限公司は、繊維工業用界面活性剤を製造し、自国内で販売しています。
その他の部門では、松本油脂製薬が繊維工業用の合成糊料や合成樹脂製マイクロスフェアーを製造・販売しています。連結子会社の株式会社マツモトユシ・インドネシアと立松化工股份有限公司も繊維工業用糊料を製造し、自国内で販売しています。松本油脂製薬はこれらの子会社から製品を仕入れ、インドネシアや台湾以外の国へ販売しています。
松本油脂製薬の事業は、製造拠点ごとにセグメント区分されています。日本では松本油脂製薬が、アジアでは株式会社マツモトユシ・インドネシアと立松化工股份有限公司が主要な関係会社として活動しています。これにより、地域ごとのニーズに応じた製品供給が可能となっています。
経営方針
松本油脂製薬は、界面活性剤技術を中核に据えた研究開発型企業として、規模の拡大よりも「より強い」「より利益率の高い」企業を目指しています。従業員の約3割が研究開発に従事し、繊維産業を中心に多様な産業の製品品質と生産性向上に貢献しています。
同社は、成長性と収益性の向上を目指し、売上高と売上高営業利益率の継続的な向上を目標としています。特に、売上高営業利益率は2021年から2025年にかけて13.3%から21.5%へと高い数値で推移しています。株主利益の増大も重視し、1株当たり当期純利益を重要指標としています。
中長期的には、界面活性剤だけでなく高分子分野でも独自技術を開発し、新たな分野での技術開発を推進しています。顧客ニーズを的確に把握し、繊維向け油剤や高分子マイクロスフェアー、金属加工油剤の開発を深化・拡大する方針です。
経営環境の不透明要因に対処するため、松本油脂製薬は経営基盤の強化に取り組んでいます。世界的な需要変動に柔軟に対応し、競争力ある新製品の開発や販路拡大、製品の安定供給体制の維持を図っています。生産設備の有効活用と見直しも進めています。
研究開発では、付加価値の高い新素材・新用途の開発を行い、社会情勢の変化に対応した機動的な事業運営を目指しています。これにより、全社一丸となって業績の拡充と収益率の向上を図る方針です。