- 日本企業
- ダイセル
ダイセルJP:4202
沿革
年月 |
摘要 |
1919年9月 |
大日本セルロイド㈱として創立。資本金1,250万円。 |
1932年6月 |
神崎工場(兵庫県)においてセロハンの製造開始。 |
1934年1月 |
写真フィルム部を分離、富士写真フイルム㈱(現富士フイルムホールディングス㈱)設立。 |
1935年9月 |
新井工場(新潟県)設置、有機合成事業開始。 |
1949年5月 |
東京証券取引所(現㈱東京証券取引所)に上場。 |
1951年6月 |
網干工場(兵庫県、現姫路製造所網干工場)において酢酸セルロース事業開始。 |
1954年1月 |
播磨工場(兵庫県)設置、発射薬の製造開始。 |
1958年8月 |
堺工場(大阪府、2008年3月廃止)において、アセテート・トウの製造開始。 |
1961年1月 |
大日本化成㈱設立。(石油系有機合成事業へ進出) |
1964年5月 |
ポリプラスチックス㈱(米国Celanese Corporationとの合弁会社、現㈱ダイセル完全子会社)設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売) |
1966年2月 |
商号をダイセル株式会社と改称。 |
1968年6月 |
大日本化成㈱を吸収合併、同社工場を大竹工場(広島県)とする。 |
1970年7月 |
ダイセル・ヒュルス㈱(現ポリプラ・エボニック㈱)、独Huels AG(現エボニック ジャパン㈱)との合弁会社)設立。(ナイロン12樹脂他の製造・販売) |
1977年7月 |
協同酢酸㈱(三菱瓦斯化学㈱(2016年3月出資解消)及び後に参加した電気化学工業㈱(2011年3月出資解消)、協和醗酵工業㈱(現KHネオケム㈱)、チッソ㈱(現JNC㈱)との合弁会社)設立。(メタノール法による酢酸の製造) |
1979年10月 |
商号をダイセル化学工業株式会社と改称。 |
1980年11月 |
中央研究所(埼玉県)を移転し、総合研究所(兵庫県)設置。 |
1984年4月 |
米国にDaicel (U.S.A.), Inc.(現Daicel America Holdings, Inc.)設立。 |
11月 |
ドイツにDaicel (Europa) GmbH設立。 |
1988年6月 |
ポリプラスチックス㈱が、Taiwan Engineering Plastics Co., Ltd.(現Polyplastics Taiwan Co., Ltd.、旧Hoechstグループ(1995年6月出資解消)及び長春グループとの合弁会社)設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売) |
10月 |
ダイセル・セイフティ・システムズ㈱設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造) |
1989年5月 |
シンガポールにDaicel Chemical (Asia) Pte. Ltd.(現Daicel (Asia) Pte. Ltd.)設立。 |
1990年11月 |
網干工場(現姫路製造所網干工場)において液晶表示向けフィルム用酢酸セルロース及びアセテート・トウの製造開始。 米国にChiral Technologies, Inc.設立。(光学異性体分離カラムの販売) |
1992年7月 |
中国にXi'an Huida Chemical Industries Co., Ltd.(西安北方恵安化学工業有限公司、陜西中煙工業公司(現陜西中煙投資管理有限公司)との合弁会社)設立。(アセテート・トウの製造・販売) |
1993年5月 |
㈱大同商工(現ダイセルパックシステムズ㈱)に資本参加。(各種容器成形品の製造加工・販売) |
6月 |
姫路製造所広畑工場(兵庫県)設置。 |
1994年5月 |
ダイセン・メンブレン・システムズ㈱(セントラルフィルター工業㈱及びセントラルメインテナンス㈱(現㈱CFEM)との合弁会社)設立。(セパレーション事業の分社) |
1995年10月 |
フランスにChiral Technologies-Europe SARL(現Chiral Technologies Europe S.A.S.)設立。(光学異性体分離カラムの販売) |
1997年3月 |
ポリプラスチックス㈱が、Polyplastics Asia Pacific Sdn. Bhd.設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売) |
2000年7月 |
ポリプラスチックス㈱が、ウィンテックポリマー㈱(現ポリプラスチックス㈱、帝人㈱(2016年9月出資解消)との合弁会社)設立。(PBT樹脂、GF-PET樹脂の製造・販売) |
12月 |
Daicel Safety Systems America, LLC(現Daicel Safety Systems Americas, Inc.、豊田合成㈱(2017年6月出資解消)との合弁会社)設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売) |
2001年1月 |
ダイセルパックシステムズ㈱営業開始。(成型容器製品事業を㈱大同商工と事業統合) |
12月 |
ポリプラスチックス㈱が、PTM Engineering Plastics (Nantong) Co., Ltd.(三菱瓦斯化学㈱、韓国Korea Engineering Plastics Co., Ltd.、米国Ticona LLCとの合弁会社)設立。(POM樹脂及びその他のエンジニアリングプラスチックの製造、加工及び販売) |
2002年9月 |
Daicel Safety Systems (Thailand) Co., Ltd.設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売) |
年月 |
摘要 |
2004年3月 |
ポーランドにDaicel Safety Systems Europe Sp. z o. o.設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売) |
4月 |
ダイセルバリューコーティング㈱営業開始。(フィルム事業の分社) |
7月 |
Daicel Chemical (China) Investment Co., Ltd.(現Daicel (China) Investment Co., Ltd.)設立。(中国におけるグループ会社の統括等) |
12月 |
中国にDaicel Safety Systems (Jiangsu) Co., Ltd.設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売) |
2005年3月 |
中国にNingbo Da-An Chemical Industries Co., Ltd.(西安北方恵安化学工業有限公司、陜西中煙工業公司(現陜西中煙投資管理有限公司)との合弁会社)設立。(酢酸セルロース及び無水酢酸の製造・販売) |
11月 |
ドイツにTopas Advanced Polymers GmbH設立。(環状オレフィン・コポリマーの製造・販売) |
2007年8月 |
中国にDaicel Chiral Technologies (China) Co., Ltd.設立。(光学異性体分離カラムの販売、受託分離サービスの提供) |
10月 |
大竹工場においてアセテート・トウの製造開始。 |
2008年3月 |
大阪府道高速大和川線計画施行による一部敷地収用に伴い、堺工場を廃止。 |
4月 |
インドにDaicel Chiral Technologies (India) Pvt. Ltd.設立。(光学異性体分離カラムの販売、受託分離サービスの提供) |
8月 |
大竹工場において液晶表示向けフィルム用酢酸セルロースの製造開始。 |
2009年7月 |
大竹工場においてバイオエタノールを原料とした酢酸エチルの製造開始。 |
2011年10月 |
商号を株式会社ダイセルと改称。 |
2012年4月 |
米国のSpecial Devices, Inc.(現Daicel Safety Systems Americas, Inc.)を買収。(インフレータ用イニシエータの製造・販売) |
2015年4月 |
米国にDaicel Safety Systems America Arizona, Inc.(現Daicel Safety Systems Americas, Inc.)設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売) |
2016年5月 |
米国にDaicel ChemTech, Inc.設立。(有機化学品の販売) |
2017年4月 |
総合研究所と姫路技術本社(兵庫県)を再配置し、イノベーション・パーク(兵庫県)に集約。 |
2018年10月 |
インドにDaicel Safety Systems India Pvt. Ltd.設立。(自動車エアバッグ用インフレータの販売) |
2020年7月 |
ダイセルミライズ㈱営業開始。(樹脂事業の再編) |
10月 |
ポリプラスチックス㈱を完全子会社化。 |
2022年1月 |
ポリプラスチックス㈱が、DP Engineering Plastics (Nantong) Co., Ltd.設立。(POM樹脂の製造・販売) |
2023年10月 |
ダイセルビヨンド㈱操業開始。(高機能フィルムの製造・加工) |
事業内容
ダイセルグループは、メディカル・ヘルスケア、スマート、セイフティ、マテリアル、エンジニアリングプラスチックの5つの事業セグメントを持っています。
メディカル・ヘルスケア事業では、ダイセルが化粧品原料、健康食品、光学異性体分離カラムなどを製造・販売しています。また、連結子会社のChiral Technologies, Inc.、Chiral Technologies Europe S.A.S.、Daicel Chiral Technologies (China) Co., Ltd.、Daicel Chiral Technologies (India) Pvt. Ltd.が光学異性体分離カラムの販売と技術サービスを行っています。
スマート事業では、ダイセルが液晶保護フィルム用酢酸セルロース、電子材料向け機能品、高機能フィルムなどを製造・販売しています。連結子会社のDaicel Micro Optics Co.,Ltd.が光学製品の開発・販売、パイクリスタル㈱が有機半導体デバイスの開発・製造・販売、ダイセルビヨンド㈱が高機能フィルムの製造・加工を行っています。
セイフティ事業では、連結子会社のダイセル・セイフティ・システムズ㈱が自動車エアバッグ用インフレータを製造し、ダイセルが販売しています。また、Daicel Safety Systems Americas, Inc.、Daicel Safety Systems(Thailand)Co., Ltd.、Daicel Safety Systems Europe Sp. z o. o.、Daicel Safety Systems(Jiangsu) Co., Ltd.が自動車エアバッグ用インフレータ、インフレータ用イニシエータを製造・販売しています。
マテリアル事業では、ダイセルがアセテート・トウ、酢酸誘導体、カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物などを製造・販売しています。連結子会社の協同酢酸㈱が酢酸の製造・販売、大日ケミカル㈱が各種化学薬品の製造・販売を行っています。また、Daicel ChemTech, Inc.、Daicel (Asia) Pte. Ltd.、Daicel (Europa) GmbHが海外でダイセルの供給製品を販売しています。
エンジニアリングプラスチック事業では、連結子会社のポリプラスチックス㈱、Polyplastics Taiwan Co., Ltd.、Polyplastics Asia Pacific Sdn. Bhd.、PTM Engineering Plastics(Nantong) Co., Ltd.がポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどのエンジニアリングプラスチックを製造・販売しています。ダイセルミライズ㈱がABS樹脂、エンプラアロイ樹脂、包装用フィルム、各種合成樹脂製品などを販売し、ダイセルパックシステムズ㈱が各種成型トレーを製造・販売、DMノバフォーム㈱が果実用発泡緩衝材を製造・販売しています。
その他の事業では、ダイセン・メンブレン・システムズ㈱が水処理用分離膜モジュールを製造・販売し、ダイセル物流㈱がグループ各社の製品、原材料の保管、運送を行っています。
経営方針
ダイセルグループは、長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」と中期戦略「Accelerate 2025」に基づき、持続可能な成長を目指しています。
同社は、「健康」「安全・安心」「便利・快適」「環境」の4つの注力事業領域に注力し、新たな価値を創造・提供することで、人々の幸せの実現と自社の持続的な成長を目指しています。具体的には、メディカル・ヘルスケア事業では機能性食品素材や医療関連材料の事業化、スマート事業では半導体材料や高機能フィルムの拡大、セイフティ事業では自動車エアバッグ用インフレータの販売拡大、マテリアル事業では環境対応製品の開発などに取り組んでいます。
また、ポリプラスチックス社の完全子会社化によるエンジニアリングプラスチック事業の強化や、デジタル化の推進、人材育成など、経営基盤の強化にも注力しています。2025年度には、売上高6,600億円、営業利益820億円、EBITDA1,360億円を目指しています。
ダイセルグループは、変化する事業環境に柔軟に対応しながら、サステナブル経営の実践と新たな価値創造に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。