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デジタル・インフォメーション・テクノロジーJP:3916
事業内容
デジタル・インフォメーション・テクノロジーは、独立系の情報サービス企業で、当社と連結子会社を通じてソフトウエア開発とシステム販売を主に行っています。同社は業務システムの受託開発や運用サポートに加え、車載やモバイル向けの組込みソフト開発や検証サービスを提供しています。また、ウェブ改ざん検知の「WebARGUS」やExcel自動化の「xoBlos」、中小企業向け基幹システム「楽一」などの製品販売も手掛けています。
同社の顧客は金融、医薬、通信、流通、運輸、製造、公共分野など幅広く、大手システムベンダーや中小企業も含まれます。受託開発と継続的な運用サポートが売上の中核で、安定したストック型収益を確保するとともに、製品販売やライセンス収入が変動する収益を補完しています。
同社の事業は大きくソフトウエア開発、エンベデッドソリューション、プロダクトソリューション、システム販売に分かれています。ビジネスソリューションでは基幹系からフロント業務までの受託開発とサポートを行い、エンベデッドでは車載のコネクトや自動運転に関わる組込み開発と実機検証を重視しています。プロダクト側ではサイバーセキュリティ製品や業務効率化ツール、法人・個人向けソフトを揃え、製品販売とサービスを組み合わせて提供しています。
経営方針
同社は「事業基盤の安定化」と「成長要素の強化」を両輪にして、中長期的な安定成長を目指しています。売上高の持続的成長や営業利益率、経常利益率、1株当たり当期純利益の改善、そして高水準のROE維持を経営指標と位置づけ、運用サポート事業などのストック型収益を拡充して収益の安定化を図る方針です。経営資源は得意領域と成長分野に傾斜配分し、既存事業の改善による基盤強化と自社商品の拡販で付加価値を高める具体策を進めています。
同社は重点投資分野としてサイバーセキュリティと業務自動化を掲げ、差別化を図っています。具体的には「システムレジリエンス」の考え方に基づき、ウェブ改ざん検知製品WebARGUSの機能強化とIoT版の適用拡大を進めるとともに、外部のサイバーセキュリティ企業と協業して総合的な防御サービスを提供します。Excel自動化のxoBlosは定型業務の自動化ツールや基幹システムとの連携機能を強化して販売促進を図り、製品化による技術者依存度の低い高収益モデルを目指しています。
同社は新市場開拓と事業拡大に向け、組込み分野や車載関連の検証サービスを強化し、モバイルや自動運転関連の顧客ニーズ取り込みを狙います。地方拠点(松山、仙台、函館、北斗)を活かした高度ニアショア開発拠点を展開し、低コストかつ高品質な開発体制で価格競争に対応するとともに、地方モデルを他地域へ展開する計画です。また、相乗効果が期待できる企業とのM&Aやパートナー連携を通じて、販売チャネルとサービス領域を拡大していきます。
同社は技術革新を事業成長の原動力と位置づけ、生成AIやIoT、クラウド、データ分析など先端技術の研究開発を強化しています。生成AIは文章や画像を自動生成する技術として業務効率化や新サービス開発に活用し、WebARGUSやxoBlosへの応用で製品価値を高める方針です。同時にプロジェクトマネジメントや品質管理、内部管理体制の強化を進め、重要フェーズごとのレビューや品質部門による受注前後の検証、PM育成など具体的施策で技術導入と事業運営の両面を堅牢にしていきます。