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アステリアJP:3853
事業内容
アステリアは、「ソフトウェアで世界をつなぐ」をコンセプトに、ソフトウェア技術とインターネット技術を活用した製品開発を行っています。同社は、企業情報システムやクラウドサービス、デジタル機器を「つなぐ」ためのソフトウェアを提供し、特定の企業向けの受託開発ではなく、不特定多数向けのパッケージやクラウドサービスを展開しています。
アステリアの事業は、「ソフトウェア事業セグメント」と「投資事業セグメント」の2つに分かれています。ソフトウェア事業では、主力製品として「ASTERIA Warp」、「Platio」、「Handbook」、「Gravio」があり、新製品として「AIoT Suite」と「Artefacts」を提供しています。これらの製品は、データ連携やモバイルアプリ作成、コンテンツ管理、AI搭載IoT統合など多岐にわたります。
「ASTERIA Warp」は、ノーコードで企業向けのデータ連携を実現するミドルウェアで、企業内外のシステム間のデータ連携を簡単に行うことができます。「Platio」は、ノーコードでモバイルアプリを作成できるツールで、業務現場に適したアプリを短期間で開発可能です。「Handbook」は、デジタルコンテンツを管理・共有するプラットフォームで、セキュリティを保ちながら情報を整理できます。
「Gravio」は、AIを搭載したエッジコンピューティング用のデータ連携ツールで、センサーやカメラのデータを効率的に収集・活用します。「AIoT Suite」は、AIとIoTのデータ連携を統合したプラットフォームで、業務の効率化を支援します。「Artefacts」は、ロボット開発環境のシミュレーションプラットフォームで、開発期間やコストを大幅に削減します。
投資事業では、アステリアの子会社であるAsteria Vision Fund Inc.が、ソフトウェア事業の研究開発に関連する「4D」(Data, Device, Decentralized, Design)を対象に投資を行っています。この投資は、単なるリターンを追求するだけでなく、中長期的なシナジーを目指しています。
経営方針
アステリアは、ソフトウェアを通じて世界をつなぐことを使命とし、独自の製品開発を推進しています。同社は、受託開発ではなく、独自のソフトウェアを企画・開発し、世界市場での展開を目指しています。特に、データ、デバイス、分散化、デザインの4つの領域に注力し、クラウド基盤を活用したソフトウェアの提供を進めています。
アステリアは、2025年から2029年までの中期経営計画において、売上収益と利益の持続的な拡大を目指しています。具体的には、年平均8〜12%の売上成長率を目標とし、戦略的M&Aによる成長機会も模索しています。また、2029年までに調整後営業利益率25%の達成を目指し、収益性の改善とバランスの取れた利益構造の確立を図っています。
同社は、クラウド連携、AI連携、IoT/エッジコンピューティング、ロボティクス支援市場に注力しています。特に、クラウド上でのデータ連携基盤やAI技術の活用を進め、生成AIやIoT機器との連携を強化しています。これにより、企業のDX推進を支援し、持続的な収益基盤の強化を図っています。
アステリアは、戦略的投資と投資後の管理体制の強化にも注力しています。事業シナジーの創出や新技術の獲得を目指し、有望な企業への投資を推進しています。また、海外市場への展開を強化し、多言語対応の製品を提供することで、国際展開を進めています。これにより、グローバル市場での競争力を高めています。
同社は、成長を支える人材基盤の強化にも取り組んでいます。開発、マーケティング、営業などの職能において優秀な人材を確保・育成し、持続的な競争力の強化を図っています。これにより、マルチプロダクト/サービス化とグローバル化を推進し、各分野での成長を確固たるものにしています。