ダイニックJP:3551

時価総額
¥80.5億
PER
5倍
印刷情報関連事業では書籍装幀用クロスやプリンターリボン、住生活環境関連事業ではカーペットや壁装材、包材関連事業では容器密封用アルミ箔を手がける。

事業内容

ダイニックは、印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連の3つの主要な事業セグメントを持っています。これらのセグメントを通じて、国内外で製品の製造と販売を行っています。

印刷情報関連事業では、書籍装幀用クロスや印刷用クロス、パッケージ用化粧クロス、銀行通帳用クロス、フィルムコーティング製品、表示ラベル用素材、複合フィルムなどを取り扱っています。また、プリンターリボンや名刺プリンタ、文具紙工品、磁気関連製品、有機EL用水分除去シートも提供しています。

住生活環境関連事業では、カーペット、壁装材、天井材、ブラインド、自動車内装用不織布・カーペット、フィルター、産業用ターポリン、テント地、雨衣、産業用不織布、接着芯地などを製造・販売しています。

包材関連事業では、容器密封用アルミ箔・蓋材、各種紙管紙器、パップ剤用フィルム加工、食品鮮度保持剤を提供しています。これらの製品は、食品や医薬品などの包装に利用されています。

その他の事業として、ファンシー商品や商品等の運送・庫内整理なども手がけています。これにより、ダイニックは多様なニーズに応える製品とサービスを提供しています。

経営方針

ダイニックは、経営理念として「技術の優位性」と「人の和」を掲げ、顧客志向の姿勢を基盤にしています。変化する経営環境に迅速に対応し、株主や顧客、取引先、社員といったステークホルダーにとって価値ある企業であり続けることを目指しています。これにより、積極的に事業の拡大と成長を図り、社会の発展に貢献することを基本方針としています。

同社は、安定した配当を可能にする収益を確保し、企業価値を高めることを重要な経営課題としています。具体的には、売上高経常利益率を5%以上に維持し、自己資本利益率(ROE)を経営指標として企業価値の向上を図ります。これにより、株主価値の最大化を目指しています。

2023年3月に策定された「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」では、2026年3月期に売上高経常利益率5.2%、ROE5.9%を目標に掲げています。収益性の改善を進める一方で、気候変動への対応や人材投資、CSR対応、BCP対応を強化し、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。

事業部門では、印刷情報関連事業で食品包材向け熱転写リボンや有機ELデバイス用乾燥剤の拡大を図り、住生活環境関連事業では住宅関連製品や車輌内装材の採算改善を進めます。包材関連事業では新たな機能やマーケットへの展開を図り、収益の拡大を目指します。

技術開発部門では、環境対応やニッチ市場、抗ウイルス・抗菌に関する開発を継続します。炭素素材やシリコン素材を基にした情報関連製品の開発や、環境対応商品の改良・開発に注力し、持続可能な製品の提供を目指します。

非財務部門では、気候変動への対応としてCO2排出量削減を進め、人材投資では女性従業員比率の向上や管理職登用を推進します。CSR対応では調達方針を策定し、サプライチェーン全体での社会的責任を果たします。BCP対応では緊急災害時の対応マニュアルを見直し、予行演習を行います。

ダイニックは、これらの戦略を通じて企業価値の向上を図り、透明性の高い経営体制を維持し、ステークホルダーに対する責任を果たすことを目指しています。