ミークJP:332A

時価総額
¥104.5億
PER
12.8倍
モバイルIoT支援事業の有力企業。SaaS型IoT/DXプラットフォーム『MEEQ』と3キャリア対応のMVNEサービスを展開。海外は約180国・地域対応、顧客アカウント約7,800件の顧客基盤。3キャリアとのL2接続を保有。

事業内容

ミークはモバイルIoT支援事業を中心に、SIMを活用したSaaS型IoT/DXプラットフォーム「MEEQ」と、MVNEサービスの二本柱で事業を展開しています。MEEQはWeb画面から1回線からSIMを購入・管理でき、ノーコードでIoTや業務のデジタル化を始められる点が特徴です。

同社の主要顧客はIoTサービス事業者やDXを進める企業、そしてMVNO事業者で、MVNE側ではSIM調達や事業者間精算、サービス設計や参入支援などを提供しています。売上は月次で継続する定期収入が大部分を占め、MEEQの契約回線数とアカウント数(約7,800アカウント)は順調に増加していますが、MVNEは一部顧客のMNO化による回線減少の影響で横ばい推移です。

事業の詳細は二つのサービスで補完関係を持っています。MEEQは国内主要キャリア3社に対応し、約180の国・地域で使えるグローバルSIMや月額プラン(最小単位から利用可能)と、管理用のコンソールやノーコードのデータ基盤を提供しています。MVNEはキャリアとの直接接続や閉域網の構築が可能で、これらを組み合わせて帯域を効率活用することでコスト競争力を確保しています。

経営方針

同社はモバイルIoT支援事業を軸に、SaaS型のIoT/DXプラットフォーム「MEEQ」とMVNE(モバイル事業者向けのネットワーク提供支援)サービスの二本柱で成長を目指しています。売上は定期収入が大部分を占め、アカウント数は約7,800と増加基調にあります。国内IoT市場は年率約8.0%の成長が見込まれ2028年に約10.1兆円に達すると予測されており、同社はこの需要拡大を背景に契約回線数の拡大と実質売上総利益率の高水準維持を主要な成長指標に据えています。

同社は重点投資をプラットフォーム機能と事業支援の両面に行い差別化を図っています。具体的には、月額143円から利用可能なMEEQ SIMや海外約180の国・地域で使えるMEEQグローバルSIM、ノーコードでデータを収集・処理するMEEQデータプラットフォーム、解析支援のMEEQ AIなどを拡充しています。これにより、開発リソースが少ない企業でも短期間でIoT導入できる環境を提供し、SIM調達・キッティング・請求など運用面の支援を組み合わせることで他社と差別化しています。

同社は新市場開拓と事業拡大に向けて大口顧客の獲得と産業別アライアンスを強化しています。プラットフォームを活用したプル型営業や企業連携で効率的に回線を獲得するとともに、MVNE側では顧客の持つ経済圏や非通信事業者の取り込みを進めています。また、業界特化の縦割りソリューションをパートナーと共同開発してプラットフォーム上で提供し、利用の敷居を下げて顧客層を拡大することを目指しています。

同社は技術革新にも投資を継続しており、ノーコードでのデータ収集・処理やAI活用(MEEQ AI)の強化により導入障壁の低下と付加価値創出を図っています。キャリアとの直接接続や閉域網構築といった技術的強みで帯域の有効活用を進め、これが実質売上総利益率の維持につながると見ています。さらに、5G/将来の通信規格や生成型AIの進展を見据え、国内外のパートナー連携と戦略的なサービス投資を通じて事業競争力を高めることを目指しています。