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Hmcomm (265A) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
Hmcommは「音」に特化した人工知能技術の研究開発から製品提供までを手がける企業です。同社は産業技術総合研究所からの技術移転ベンチャーとして設立され、音声認識や対話型の自動応答システムを中心とした製品を展開しています。2025年には従来の音声自動応答システム「Terry」を大幅に進化させた対話型エージェント「Terry2」をリリースし、より人間に近い自然な会話を実現しています。
同社の主要顧客はコンタクトセンターを運営する企業で、売上構造は製品事業(38.8%)とソリューション事業(61.2%)に分かれています。製品事業では導入時の開発費用とライセンス利用料を受け取り、平均単価は約1,000万円となっています。一方のソリューション事業では、企業のデジタル変革支援やコンサルティングを準委任契約で提供し、平均単価は約450万円です。2025年度の実績では製品事業の取引先42社、ソリューション事業152件のプロジェクトを手がけています。
同社の製品ラインアップは音声認識から異常音検知まで幅広く展開しています。主力の「Voice Contact」はコンタクトセンター向けの音声認識システムで1,116ライセンスの導入実績があり、「Terry/Terry2」は電話応対を自動化する対話型システムです。また製造業向けの異常音検知システム「FAST-D」や会議用の議事録作成システム「ZMEETING」も提供し、コンタクトセンターから製造現場まで多様な業務分野でのソリューションを展開しています。
経営方針
Hmcommは「AI×音」テクノロジーを核とした成長戦略を展開しており、対話型AIエージェントの普及を戦略的中核に据えています。同社は従来の音声自動応答システム「Terry」を生成AI技術で進化させた「Terry2」を開発し、コンタクトセンター業界での本格展開を推進しています。この新製品は単なる定型応答を超えて、予約受付や本人確認、外部システム連携による事務処理まで人間に代わって自律的に完結する能力を持ち、コンタクトセンターを「人の業務をシステムが支える時代」から「AIエージェントを人が支える時代」への構造転換を目指しています。
同社は二つの事業分野で差別化戦略を推進しています。AIプロダクト事業では「Terry2」と既存の「Voice Contact」にAIエージェント機能を追加し、コンタクトセンター向けの総合ソリューションとして拡販を図っています。一方のAIソリューション事業では、単純なシステム開発から脱却し、生成AIを活用した抜本的な業務プロセス変革支援に特化しています。具体的には大企業の特定部門向けに大規模言語モデルをカスタマイズ実装し、従来のIT化では困難だった高度な知的作業の自動化を実現しています。
新市場開拓においては、異音検知プロダクト「FAST-D」を通じて製造業分野への展開を継続しつつ、対話型AI技術で培った解析技術を異音検知分野へも応用することで事業間のシナジー効果を追求しています。また同社は従来のオーガニック成長に加えて、戦略的M&Aを積極的に推進し、音ノウハウの隣接領域への展開やIT開発企業の事業再生を通じた収益基盤の拡大を計画しています。この非連続な成長戦略により、企業価値の飛躍的な向上を目指しています。
技術革新への取り組みでは、独自の研究開発型ビジネスプロセスを堅持し、生成AI・AIエージェント関連の開発・運用に必要な高度なAI技術、UX設計、コンサルティング能力を持つ専門人材の採用・育成を強化しています。同社は急激に進化するAI市場において、音声認識や異音検知、データ解析といった人間の「耳」と「脳」の代替技術分野で他社に追随を許さないポジションの確立を目標としており、プロダクト開発からソリューション提供まで一貫した体制により、最先端技術を実務に即した形で継続的に社会実装していく方針です。