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DNAチップ研究所JP:2397
沿革
1999年4月 |
株式会社デイエヌエイチップ研究所を神奈川県横浜市保土ヶ谷区に設立 |
1999年4月 |
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(現「株式会社日立製作所」)と共同研究開始 |
1999年8月 |
国産第一号となる汎用DNAチップ「Yeast Chip ver 1.0」を販売開始 |
2001年12月 |
横浜市鶴見区(「横浜サイエンスフロンティア」地区)に本社移転、集約化 |
2002年9月 |
Ace Gene「Human Oligo Chip 30k」を販売開始 |
2002年11月 |
商号を「株式会社DNAチップ研究所」に変更 |
2003年6月 |
普通株式1株を2株に分割(分割により増加した株式数:普通株式6,300株) |
2003年6月 |
Ace Gene「Mouse Oligo Chip 30K」を販売開始 |
2004年3月 |
東京証券取引所マザ-ズ市場に株式上場 |
2004年6月 |
「Ace Gene 30K on One Chip version」を販売開始 |
2004年9月 |
「Hyper Gene Rat cDNA Chip」を販売開始 |
2005年5月 |
普通株式1株を2株に分割(分割により増加した株式数:普通株式13,600株) |
2005年11月 |
新規なアミノ化試薬を開発し、シグマアルドリッチジャパン株式会社とライセンス契約を締結 |
2006年4月 |
「Ace Gene Premium Human」を販売開始 |
2006年5月 |
「Probe Bank」を搭載した「3D-Gene」(酵母全遺伝子型チップ)を販売開始 |
2006年6月 |
第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行 |
2006年11月 |
米国Agilent Technologies Inc.とDNAマイクロアレイ事業で戦略的提携 |
2006年12月 |
第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の全額株式への転換完了 |
2007年5月 |
「ConPath Chip」及び「ConPath Navigater」を開発し、新たな受託解析事業を開始 |
2007年8月 |
学校教育向け遺伝子解析教材「ハイブリ先生」を販売開始 |
2007年11月 |
「Probe Bank」が「第24回神奈川工業技術開発大賞」奨励賞を受賞 |
2008年3月 |
ヒュービットジェノミクス株式会社からゲノム解析事業を移管 |
2008年3月 |
RNAチェックによるリウマチ抗体医薬の薬効診断臨床実験を開始 |
2008年3月 |
「MammaPrint」による乳癌予後予測検査サービス事業の開始 |
2009年4月 |
プライバシーマーク付与認定 |
2010年7月 |
竹田理化工業株式会社、米国WaferGeneBiosystems,Inc.と戦略的提携 次世代型超高速超高感度リアルタイムPCR装置(「SmartChip」)の国内独占販売、受託サービスを開始 |
2011年1月 |
株式会社理研ジェネシスと遺伝子解析サービスで業務提携 |
2011年3月 |
臨床研究遺伝子発現データベース「iCIS-crdb」の製品発表、販売開始 |
2011年4月 |
臨床現場向け関節リウマチ問診システム「iRIS」の製品発表、販売開始 |
2011年12月 |
「T BONE EX KIT」硬組織(歯牙・骨)用DNA抽出キットの製品発表、販売開始 |
2013年10月 |
普通株式1株を100株に分割(分割により増加した株式:普通株式3,355,803株)及び単元株制度(単元株式数:100株)の採用 |
2013年10月 |
米国 Agilent Technologies Inc.と次世代シークエンス解析事業で戦略的提携 |
2014年8月 |
株式上場市場を東京証券取引所市場第二部へ変更 |
2014年11月 |
株式会社エンプラスと資本業務提携契約を締結 |
2015年11月 |
東京都港区に研究施設及び事務所を移転 |
2017年6月 |
監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行 |
2020年5月 |
株式会社エンプラスと資本業務提携契約を解消 |
2021年11月 |
合同会社ジーンメトリックスと肺がんコンパクトパネル事業について業務提携 |
2022年4月 |
東京証券取引所市場第二部からスタンダード市場へ移行 |
2022年10月 |
神奈川県川崎市にメディカルラボラトリーを設立 |
2023年1月 |
三井化学株式会社と資本業務提携契約を締結 |
事業内容
DNAチップ研究所は、遺伝子解析技術を核とした事業を展開しています。同社は主に二つの事業セグメントに分かれており、それぞれが特定の市場ニーズに応えるサービスを提供しています。
第一のセグメントは「研究事業」で、大学や公的研究機関、製薬会社などを主要顧客としています。このセグメントでは、マイクロアレイ(DNAチップ)、次世代シークエンス(NGS)、PCR解析などの遺伝子解析受託サービスを提供しています。具体的なサービスには、遺伝子発現解析、miRNA発現解析、ゲノム構造解析、C3チェックサービスなどがあります。これらのサービスは、最新の受託解析技術の導入や独自の研究開発ノウハウを活用して、顧客の研究目的に合わせた実験デザインやデータ解析サポートを提供しています。
第二のセグメントは「診断事業」で、医療関連機関を主な対象としています。このセグメントでは、「肺がんコンパクトパネル」や「EGFRリキッド」などの診断関連検査を販売しており、個別化医療や未病社会への対応を目指しています。例えば、EGFRリキッドは、がん患者の血中腫瘍DNAを用いて、低侵襲でEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の感受性を調べる検査です。肺がんコンパクトパネルは、肺がん患者の遺伝子異常に対応した個別化医療を実現するためのコンパニオン診断検査です。
加えて、DNAチップ研究所は、がん診断技術やRNAチェックなどの研究開発にも力を入れており、将来の診断・創薬に貢献する新技術の開発に取り組んでいます。これらの研究開発活動は、国内外の研究機関や病院との共同研究によって進められています。
以上のように、DNAチップ研究所は、遺伝子解析技術を駆使した研究事業と診断事業を通じて、医療・バイオテクノロジー分野における革新的なサービスを提供しています。
経営方針
DNAチップ研究所は、ライフサイエンス分野における先端技術を駆使した成長戦略を推進しています。同社は、再生医療や最新のがん治療技術の進展に伴い、市場の拡大を見据え、開発力の強化と事業化の加速に注力しています。特に、EGFRリキッドや肺がんコンパクトパネルなどのオンコロジー分野でのコンパニオン診断事業の展開を積極的に進めており、これらの製品の市場への普及と製品改良を最優先事項としています。
2023年1月には、三井化学株式会社との資本業務提携を締結し、遺伝子解析技術とライフサイエンス関連技術のシナジー効果を活かした高精度・高品質な診断ツールの開発を加速化しています。これにより、診断事業のさらなる成長が期待されます。
また、DNAチップ研究所は、診断メニューの拡充にも力を入れており、新規検査メニューの開発や既存検査の機能追加を通じて、診断サービス市場での競争力を高めています。さらに、専門的知識と技術を有する人材の確保と育成、営業体制の強化、特許対応など、事業基盤の強化にも注力しています。
これらの戦略は、DNAチップ研究所が遺伝子解析技術を核に、医療・バイオテクノロジー分野でのイノベーションを牽引し、持続可能な成長を実現するためのものです。同社は、これらの取り組みを通じて、医療の未来に貢献することを目指しています。