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プラネットJP:2391
事業内容
プラネットは流通業界向けの情報インフラを構築・運営し、メーカー・卸売業・小売間の商取引をデジタル化して業務効率化を支援しています。同社の主力は、受発注や請求などのデータを企業間でやり取りするEDIサービスと、取引先や商品情報をまとめたデータベースサービスです。
主要顧客は日用品や化粧品、ペット用品、OTC医薬品などのメーカー、卸売業、そして小売店舗や物流センターなど流通チェーンに関わる企業です。同社は接続料や利用料、データ処理やレポート提供の手数料といったサービス収入を中心に収益を上げています。
事業は大きくEDI事業とデータベース事業に分かれており、EDI事業では「基幹EDI」「MITEOS」「Web発注」「販売レポートサービス」「資材EDI」などを展開して取引業務を効率化しています。データベース事業では、標準取引先コードを含む「取引先データベース」(全国約51万件の情報)や、商品マスタや棚割作成に使える「商品データベース」を提供して業務負担を軽減しています。
経営方針
同社は売上高と営業利益の拡大を成長の基本方針とし、同時に営業利益率や経常利益率の改善を目指しています。成長の源泉は企業間の受発注や請求といったデータ連携(EDI)事業と、取引先や商品情報をまとめたデータベース事業で、取引先データは全国約51万件を保有し、EDIでは受発注から請求・支払まで合計20種類のデータを扱っています。これら既存資産の利用率向上を通じて利用料・処理手数料の伸長を図り、収益基盤の拡大を目指しています。
同社は重点投資としてEDIの横展開と深掘り、ロジスティクス分野への展開、データベースの拡充、新サービス開発に資源を配分しています。差別化は業界全体が安心して使える安全・中立・標準化された情報インフラの提供にあり、業界ネットワークを通じたスケールメリットとデータの一貫性を強みにしています。具体的にはメーカー向けのマーケティング用途にデータを活用させるための商品情報や画像の拡充、営業活動による接続・登録の促進を進めています。
同社は新市場の開拓として、日用品・化粧品に加えペットフード・ペット用品、OTC医薬品、健康食品、園芸など隣接業界へEDIを展開し、既存顧客には20種類のデータ種の活用メリットを積極的に訴求して利用拡大を図っています。物流面では入荷業務の効率化や検品簡素化、伝票レス化を狙ったロジスティクスEDIの普及を進め、返品業務ではウェブ化による調整負荷の軽減を実現する返品ワークフローシステムの提供も開始しています。
同社は技術革新に積極的に取り組んでおり、最新の情報技術や業界標準の研究を継続しています。集積した取引データをビッグデータとして「見える化」し、メーカーの自社データや市場データと組み合わせた可視化サービスを提供することで、顧客の業務改善や意思決定を支援することを目指しています。加えて情報セキュリティ管理体制の強化や不正アクセス対策、人材のセキュリティ教育にも注力しており、安全性を担保した上でのサービス展開を重視しています。