MUSCAT GROUPJP:195A

時価総額
¥23.6億
PER
コミュニティデータプラットフォーム事業の有力企業。自社データクラウド『CCXcloud』を基盤にSNS分析『CCXsocial』、SNS集客ツール『アドスタ byCCXcloud』等を展開。主力ブランド『MiiS』含む3つのコミュニティブランド運営、卸売やデンタルクリニックのプロデュース等のオフライン展開も実施。2026年3月期から領域呼称を刷新予定。

事業内容

MUSCAT GROUPはコミュニティデータプラットフォーム事業を主軸に、自社開発のデータクラウド「CCXcloud」を基盤として事業を展開しています。消費者向けのブランド運営と企業向けのコミュニティマーケティングや分析ツールを主力サービスとしています。

同社の主要な顧客は一般消費者と企業(クライアント企業)で、収益は自社ブランドの販売収入と企業向けサービスの契約収入で成り立っています。特にSNSデータに基づく継続的な運用支援や広告配信、ツールの利用料が安定した収益源になっています。

同社はブランドプロデュース領域で「MiiS」など複数のコミュニティブランドを運営し、オンライン販売や店舗での卸売、デンタルクリニックのプロデュースなどオフライン展開も行っています。マーケティングソリューション領域ではSNS分析ツール「CCXsocial」や中小企業向け集客ツール「アドスタ byCCXcloud」を含む「CCXcloud」群と、SNS運用代行、インフルエンサーPR、デジタル広告などの実行支援を提供しています。

経営方針

同社は「誰もが、ありのままに一歩ふみ出せる場所づくりを。」をミッションに、コミュニティデータプラットフォームを基盤とする成長戦略を掲げています。特に2026年3月期からは「Brand Produce Company」として自社ブランドの育成とM&Aによるブランド獲得を両輪に据え、成熟市場の中のニッチ需要を狙う「ニッチトップ戦略」を推進します。具体的な経営目標としては、2026年3月期の連結売上高見通しを3,887百万円、調整後EBITDAを332百万円、調整後当期純利益を189百万円とし、M&A関連費用やのれん償却を除いた指標を重視して業績管理を行っています。

同社の差別化は自社開発のデータ基盤「CCXcloud」と、そこから得られる大規模なコミュニティデータにあります。実際に累計のSNSフォロワーは1,544,380,186件、SNSリアクション数は12,732,442,259件、連携アカウント数は21,549件に達しており、このデータを基に商品企画や広告配信、SNS運用代行、インフルエンサー起用といった高付加価値のサービスを提供しています。継続的なデータ収集・分析体制と、コミュニティ運営で培ったノウハウを組み合わせることで、顧客企業に対して他社が模倣しにくい成果を出すことを目指しています。

事業拡大の柱としては、自社ブランドの直販・卸・店舗展開に加え、戦略的M&Aによるブランドポートフォリオ拡大が明確に打ち出されています。既に2025年3月期に松村商店やMOVEといった企業をM&Aで取り込み、今後もニッチ領域で市場のトップを狙える企業・事業を選定して買収を続ける方針です。同社は業種を限定せず複数チャネルでの販売体制を整備するとともに、金融機関とのネットワーク強化で機動的な資金調達体制を整えることで、連続的なブランド獲得と成長投資を両立させることを目指しています。

技術革新への取り組みとしては、データ基盤の強化とAI活用に重点を置いています。自社ツール群(例:CCXsocial、アドスタ by CCXcloud)を通じたデータパイプラインの高度化により、商品企画や広告運用のPDCAを短縮すること、そして生成AI(自動で文章や画像を作るAI)を用いたマーケティング戦略の立案や業務効率化に投資しています。また、SNSプラットフォームの新機能や規約変更に迅速に対応するための内部体制整備や、人材育成・ノウハウ共有にも注力しており、技術と組織の両面から競争力を高めることを目指しています。