コージンバイオJP:177A

時価総額
¥68.3億
PER
32.2倍
細胞培養用培地の開発・製造・販売、細菌検査用培地や体外診断用医薬品の提供、特定細胞加工物製造受託など、再生医療関連製品を中心に手がける。

沿革

事業内容

コージンバイオ株式会社とそのグループ企業は、細菌検査用培地、体外診断用医薬品、細胞培養用培地の製造・販売、および細胞加工の受託を主な事業としています。同社は、組織培養事業において、ヒトや動物の細胞を増殖させるための細胞培養用培地を開発・製造・販売しており、基礎培地と無血清培地の二つに大別されます。特に無血清培地は、再生医療の研究開発に不可欠な製品として注力しています。また、再生医療分野での使用を目的とした間葉系幹細胞や免疫細胞培養用培地など、特定の細胞種を対象とした培地も開発・販売しています。

微生物事業では、感染症や食品汚染の原因となる微生物を特定するための製品の開発・製造・販売を行っています。細菌検査用培地は、微生物の増殖に必要な環境を提供する製品で、用途に応じて液体、固体、半流動の状態で利用されます。体外診断用医薬品に関しては、抗原抗体反応を利用した検査キットを開発し、新型コロナウイルス抗原検査キットなど、迅速検査が可能な製品を提供しています。

細胞加工事業では、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、特定細胞加工物製造受託および再生医療等法規対応サポートを行っています。免疫療法や幹細胞治療等の再生医療を提供する医療機関からの依頼に応じて、特定細胞加工物の製造を受託し、医療機関へ提供しています。また、再生医療を行う医療機関への各種申請・届出業務に関するサポートも提供しています。

これらの事業を通じて、コージンバイオは医療分野における様々なニーズに応える製品とサービスを提供し、再生医療の普及と発展に貢献しています。

経営方針

コージンバイオは、組織培養事業、微生物事業、細胞加工事業を展開し、これらの事業を通じてバイオテクノロジーの発展に貢献しています。同社は、自社製品の細胞培養用培地を細胞加工事業で使用することで、原価率を低く抑え収益率の上昇を実現しています。また、細胞加工事業での自社培地使用により、製品性能・品質の向上につなげています。

コージンバイオは、再生医療市場の拡大を見込み、組織培養事業と細胞加工事業を成長の核と位置付け、重点戦略を実施しています。さらに、微生物事業においてもアジア圏で新たな市場が創出されており、海外展開にも注力しています。

中期事業目標として、組織培養事業ではアジアNo.1の培地製造販売会社を目指し、細胞加工事業では高品質、高水準の細胞加工受託業者の地位を確立することを目標に掲げています。微生物事業では、アジア圏における感染症の簡易検査キットを開発し、新たな売上を獲得することを目指しています。

これらの戦略を通じて、コージンバイオは中長期かつ持続的な成長を目指しており、特注で対応できる強みを活かした製品ラインナップの拡充、生産技術及び営業体制の強化に努めています。また、再生医療等製品の臨床試験用細胞の製造受託事業(CDMO事業)に参入し、更なる事業拡大を目指しています。同社は、顧客第一主義・品質第一主義をモットーに、バイオテクノロジーの発展に貢献していく方針です。