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ジンジブJP:142A
事業内容
ジンジブは、高校生に特化した新卒採用支援を中核に、高卒社会人向けの教育・転職支援やDX人材育成などの教育サービスを展開しています。主力サービスとして高校生向け求人情報サイト「ジョブドラフトNavi」や職業体験・合同説明会などのイベント運営、学校向けの求人デジタル化システムを運営しています。
同社の主要な顧客は中小企業や地方企業、そして高校や高校教員であり、高校生を求める企業と学校をつなぐ役割を担っています。収益は掲載料やイベント参画料、制作・代行の受託費、研修の委託費や人材紹介の成功報酬など複数の料金体系で構成されています。
事業は大きく「採用支援」「企画制作」「代行支援」「教育研修」の四つに分かれます。採用支援ではサイト運営や適性検査、学校向けシステムで接点を作り、企画制作ではパンフレットや企業紹介動画などで訴求力を高めます。代行支援は高校訪問や求人票発送の代行、イベント運営支援を行い、教育研修では高校向けキャリア教育や新人定着研修、デジタル人材育成プログラムなどを提供しています。
経営方針
同社は「若者に希望を与えるNo.1企業になる」というビジョンのもと、高卒就職支援市場でのリーディングポジション確立を目指しています。成長の評価指標として全社売上高、営業利益、採用領域に関する受注高、そしてジョブドラフトNavi掲載企業数を重視しており、高い成長性を維持するために積極的な投資を行う方針です。市場環境としては高卒求人倍率が約4.10倍と非常に高い採用需要が続いており、同社はこの需要を取り込みながら事業規模を拡大していくことを目指しています。
重点投資分野としては営業力とプロダクトの両面を強化しています。営業面ではWeb商談チームの新設やテレアポの外部委託、訪問営業の役割分担といった営業キャリア設計を進め、Web商談用のトークスクリプト導入による教育効率向上で早期戦力化を図っています。プロダクト面では高校向け求人ナビの使いやすさ向上や、パンフレットや企業紹介動画などの企画制作による訴求力強化、そして高付加価値化施策としてオプション販売や高単価プランへの誘導、人事部パックという月額課金モデルの拡大に注力し、収益構造の安定化と差別化を図っています。
新市場開拓と事業拡大の計画としては、学校側への導入促進を強めることで企業と高校の接点を増やす方針です。ジョブドラフトTeacherやジョブドラフトCareerの普及を進めるとともに、新規サービスとして「インターン」領域へ進出し、高校生のキャリア形成支援を拡大します。地方エリアについては新規支店を設けることなく、外部委託ワーカーを活用して営業エリアを広げる実務的な手法を取り、地方中小企業を含む採用ニーズの高い顧客群へのリーチを強化します。
技術革新では人工知能(AI)やシステム化を通じた生産性向上に取り組んでいます。日常的な業務を外部委託やAIで自動化することで正社員が付加価値の高い業務に集中できる環境を整え、求人デジタル化システムの機能改善やデザイン性向上で高校生の利用率を高めます。また、個人情報保護を重要課題と位置づけ、プライバシーマークの取得やセキュリティ対策、社内教育の徹底により信頼性を担保していくことを重視しています。