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近鉄エクスプレス【JP:E04364】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
近鉄エクスプレスは、航空・海上・陸上における国際物流サービスを世界規模で展開する総合物流企業です。同社は複数の荷主から貨物を集約し、航空会社や船会社などの実運送業者に委託する利用運送事業を主力としており、荷主から受け取る運賃と実運送業者への支払いの差額で収益を得ています。また、通関手続きの代行や貨物の梱包、倉庫での保管・仕分けなど、物流に関わる幅広いサービスを一貫して提供しています。
同社の収益構造は、国際貨物運送における運賃差益が中核となっています。航空運送代理店として航空会社から手数料を受け取ったり、輸入貨物の仕分け作業や通関業務の手数料を収受したりと、多様な収益源を持つことが特徴です。顧客企業の物流ニーズに応じて、単純な輸送から複雑な流通加工まで対応することで、安定した収益基盤を築いています。
同社の事業は大きく3つに分かれます。中核となる貨物運送事業では、航空・海上・鉄道による利用運送事業のほか、トラック輸送、通関業、梱包業を手がけています。倉庫業では貨物の保管だけでなく、仕分けや検品、流通加工といった付加価値サービスも提供しています。その他付帯事業として、物流業界向けの人材派遣や物流施設の管理、貨物保険の代理店業務も展開し、物流に関連する総合的なサービス体制を構築しています。
経営方針
近鉄エクスプレスは、2027年度を最終年とする「経営計画2027」において野心的な成長目標を掲げています。同社は営業収入1兆円、営業利益500億円という大台突破を目指しており、航空貨物取扱重量100万トン超、海上貨物取扱物量100万TEU超の達成により「Global Top 10 Solution Partner」として日本発祥のグローバルブランドを確立することを戦略の柱としています。2024年度の業績予想では営業収入8,246億円、営業利益210億円を見込んでおり、着実に目標に向けた歩みを進めています。
同社の成長戦略は、既存の優良顧客であるコーポレート・アカウントの維持拡販と新規ビジネス開拓による物量拡大を基本方針としています。特にアジア・欧米間の貨物取扱量増加を狙うトレードレーン戦略と、半導体、ヘルスケア、自動車といった成長分野に特化した品目戦略を両輪として展開しています。これらの戦略実行にあたっては、コーポレート部門と各地域本部が連携した販売体制の強化を図ることで、グループ全体のシナジー効果を最大化する方針です。
経営基盤の強化では、同社独自の「ミドル・ガバナンス」体制の総仕上げとして組織改革を実施しています。総務部、人事部、経理部、情報システム部を新設し、さらにサステナビリティ推進室やグローバル与信管理室、グローバル人事推進室を設置することで、リスク管理とコンプライアンス機能を大幅に強化しています。これらの組織体制整備により、グローバル展開に必要な統制機能と各地域の自律的な事業運営のバランスを取る体制を構築しています。
持続可能な経営への取り組みも同社の重要な戦略要素となっています。環境面では再生可能エネルギーの活用、LED照明の導入、持続可能な航空燃料の利用促進によりCO2排出量の削減を進めています。また、人権方針の策定など社会的責任の分野でも積極的な取り組みを展開し、新たなITプラットフォームの構築検討により業務効率化と競争力向上を図っています。これらの包括的な施策により、地政学リスクや景気変動といった外部環境の不確実性に対応しながら、持続的な成長を実現する体制を整備しています。