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日医工【JP:E00963】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
日医工は、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の製造・販売を主力事業とする専業メーカーです。同社は新薬の特許が切れた後に、同じ有効成分を使って開発した医薬品を病院や診療所、調剤薬局向けに供給しています。売上高の99%以上を医療用医薬品が占めており、幅広い品目構成と高い市場シェアを特徴としています。
同社の主要顧客は医薬品卸であり、そこを通じて全国約13.6万軒の医療機関に製品を届けています。収益構造は医薬品卸への販売が中心で、受注当日中の出荷を基本とする4箇所の物流センターを通じて安定的な納入体制を構築しています。約260名の医薬情報担当者(MR)による情報提供活動や、お客様サポートセンターでの問い合わせ対応も重要な機能として展開しています。
同社は「日医工グループ」と「Sagentグループ」の2つの事業セグメントで構成されています。日医工グループは国内事業を担い、富山、愛知、静岡など全国7箇所の工場で剤形別製造機能の集約化を図っています。一方、Sagentグループは2016年に買収した米国子会社を中心とした海外事業で、注射剤領域でのプレゼンス確立と米国市場への参入基盤として機能しています。
経営方針
日医工は現在、深刻な経営危機からの事業再生に取り組んでおり、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(ADR)を通じて金融機関と協議を進めています。同社は2022年5月に一時停止通知を発出し、全取引金融機関からの同意を得て事業再生計画の策定を進めており、強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指しています。メインバンクの三井住友銀行から十分な融資枠を確保し、資金繰りの安定化を図りながら再建に向けた基盤整備を行っています。
同社の事業再生における重点課題は、品質問題で停止した生産体制の正常化です。2021年3月に業務停止処分を受けた富山第一工場では、厳しい品質評価を経て順次生産・出荷を再開していますが、一部製造予定品目はいまだ出荷再開に至っていません。また、小林化工の生産停止により、連結子会社エルメッドが製造委託していた製品の販売中止も収益に影響を与えており、これらの品質問題に起因する売上減少への対処が急務となっています。
海外事業では大幅な戦略見直しを実施し、北米事業で継続投資してきたバイオシミラーやオーファンドラッグ製剤の開発計画全体を見直しています。この結果、2022年3月期にのれんや無形資産を中心とした減損損失を計上しており、今後は選択と集中による事業ポートフォリオの最適化を図る方針です。同社は事業再生実務家協会の指導・助言のもとで事業再生計画案を策定し、全金融機関の同意による計画成立を目指して協議を継続しています。
技術面では、ジェネリック医薬品メーカーとして世界で卓越することを掲げ、品質の高い医療用医薬品の製造販売体制の再構築に注力しています。新型コロナウイルス感染症対策として在宅勤務や職域接種を実施しながら、患者の受診抑制や営業活動制限による影響を最小限に抑制し、コロナ関連製品の売上伸長などプラス面も活用しています。同社は「グローバル総合ジェネリックメーカー」への進化を長期ビジョンとして掲げており、事業再生完了後の成長戦略の詳細は今後明らかにされる予定です。