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チッソ【JP:E00753】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
チッソは持株会社として、中核事業子会社であるJNC株式会社を中心に、化学製品から先端材料まで幅広い製品を手がける総合化学企業です。同社グループは子会社47社と関連会社20社から構成され、液晶材料や有機EL材料などの高機能材料、被覆肥料や複合繊維、さらに化学品や再生可能エネルギーまで多岐にわたる事業を展開しています。
同社の収益構造は7つの主要事業セグメントで構成されており、高機能材料事業では液晶関連材料や有機EL材料を製造し、主に電子機器メーカーに供給しています。アグリ・ライフイノベーション事業では農業向けの被覆肥料や高度化成肥料、産業用の複合繊維を製造販売し、農業法人や繊維加工業者が主要顧客となっています。
事業ラインの詳細を見ると、ケミカルマテリアル事業では高級アルコールや可塑剤、ポリプロピレンなど基礎化学品を製造し、商事事業では各種化学工業製品の販売を行っています。また、グリーンエネルギー事業では水力と太陽光による発電事業を手がけ、エンジニアリング事業では化学工業設備の設計・施工を提供するなど、化学産業のバリューチェーン全体をカバーする事業構造を構築しています。
経営方針
チッソは2023年から2027年度を対象とした新たな中期計画「業績改善のための計画」を策定し、成長事業への集中投資とガバナンス強化を通じて収益の安定化と拡大を目指しています。同社は事業を成長性と収益性の観点から戦略的拡大、重点育成、基幹、再構築の4つに分類し、限られた資金を効率的に配分することで持続的な成長を実現しようとしています。特に、肥料・シリコン・ライフケミカルを戦略的拡大事業として位置づけ、体力強化により事業規模の拡大と市場シェアの拡大を図っています。
重点投資分野では、有機化学品事業を重点育成事業として、有望市場への選択と集中を進めています。2024年度には抗体医薬等の製造工程で使用される液体クロマトグラフィー用充填剤「セルファイン」の設備増強を実施し、バイオ医薬品市場への参入を強化しています。同時に、放熱材やコンタクトレンズに使用される高機能材料「サイラプレーン」の生産能力も拡大し、エレクトロニクスや光学分野での差別化を図っています。これらの高付加価値品へのシフトにより、次の収益基盤構築を推進しています。
新市場開拓については、同社は「優れた技術で社会の進歩に貢献する先端化学企業」というビジョンの下、液晶材料をはじめとする情報化時代に不可欠な製品群の拡充を進めています。一方で、赤字が継続している不織布事業については大規模な構造改革を実施しており、2024年度に中国の不織布製造子会社を譲渡し、国内製造設備の停止により固定費削減を断行しています。生産体制の最適化により、一刻も早い黒字化を目指しています。
ガバナンス面では、赤字事業における黒字化戦略の数値目標と実現時期を明確化し、プロセス管理を徹底しています。戦略見直しのトリガーや撤退を含めた未達時対応策を事前に設定することで、赤字事業の早期改善を図る体制を構築しています。また、全事業において損益及び資金モニタリングを強化し、毎期の安定的な経常利益確保と更なる成長のための資金確保を両立させる仕組みを整えています。同社は化学企業のパイオニアとしての豊富な技術蓄積を活かし、時代をリードする製品開発により持続的な成長を実現していく方針です。