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KADOKAWAJP:9468
事業内容
KADOKAWAは、出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、Webサービス事業、教育・EdTech事業、その他事業の6つの事業セグメントを持っています。これらの事業を通じて、多様なコンテンツとサービスを提供しています。
出版・IP創出事業では、書籍や電子書籍の出版・販売を行っています。KADOKAWAやビルディング・ブックセンター、YEN PRESSなどが主要な会社です。また、雑誌の出版やWeb広告の販売も手がけています。
アニメ・実写映像事業では、アニメや実写映像の企画・製作・配給を行い、映像配信権の許諾や映像パッケージソフトの販売も行っています。ムービーウォーカーや角川大映スタジオなどが関連会社です。
ゲーム事業では、ゲームソフトウェアやネットワークゲームの企画・開発・販売を行っています。フロム・ソフトウェアやスパイク・チュンソフトが主要な会社です。
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営や各種イベントの企画・運営を行っています。ドワンゴがこの分野での主要な会社です。
教育・EdTech事業では、オンライン教育や専門校の企画・運営を行っています。ドワンゴやバンタンが関連会社として活動しています。
その他の事業では、キャラクターグッズの企画・販売や施設の運営、広告代理事業などを行っています。KADOKAWAや角川メディアハウスがこの分野で活動しています。
経営方針
KADOKAWAは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションに掲げています。同社は、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech事業を通じて、多様なIPを安定的に創出し、事業間連携を強化することでIPのLTV(Life Time Value)の最大化を目指しています。また、最新のテクノロジーを取り入れ、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」を推進しています。
同社の中期経営計画では、2028年3月期に売上高3,400億円、営業利益340億円、EBITDA430億円を目指しています。特に海外市場での売上高を700億円に設定し、ROE(自己資本利益率)12%以上を中長期的な目標としています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図っています。
KADOKAWAは、出版市場の変化や映像市場の成長を捉え、IP創出やメディアミックス、海外展開を強化しています。特に、アニメ市場の二桁成長やゲーム市場の新プラットフォーム投入による成長期待を背景に、IPのLTV最大化を目指しています。また、教育・EdTech事業の拡大を通じて、継続的な業績拡大を図っています。
出版・IP創出事業では、強力なIPの創出とグローバルな作品流通の拡大を進めています。国内では製造・物流の改革や編集DXによる生産性向上を図り、海外では多言語化の制作投資を行っています。電子書籍のサイマル流通や紙書籍の流通拡大も推進しています。
アニメ・実写映像事業では、制作能力の強化や新しい映像表現の実現を目指し、アニメ制作スタジオやバーチャルプロダクションへの投資を行っています。特に北米市場でのマーケティングを強化し、権利販売や映像配信事業に注力しています。
ゲーム事業では、スマートフォンゲームの開発ラインを拡大し、メディアミックスによる収益力向上を図っています。PCや据置機のゲームでは、ヒット作品のブランド力を活用し、新規タイトルの開発を進めています。
Webサービス事業では、㈱ブックウォーカーと㈱KADOKAWA Connectedを㈱ドワンゴに統合し、Webサービスの顧客体験向上とDX化を進めています。ニコニコ関連事業では、ファンコミュニティの強化やペイパービューの拡大を図っています。
教育・EdTech事業では、通信制高校やオンライン大学の教育コンテンツ提供を通じて成長を続けています。VR学習教材の提供や新コースの開設により、教育コンテンツの高度化を進めています。
その他事業では、施設運営事業のコスト適正化を進め、持続可能な事業への転換を図っています。地域住民やインバウンド需要に応える多様な企画を展開し、収益力を高めています。財務面では、自己資本比率50%~60%を維持し、ROE12%以上を目指しています。