兼松JP:8020

時価総額
¥2718.4億
PER
9倍
ICTソリューション、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空など多岐にわたる事業を展開する総合商社。

事業内容

兼松は、国内外のネットワークと専門性を活かし、商社機能を結合して多様な商品・サービスを提供しています。事業セグメントはICTソリューション、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空などです。これらの事業は、取扱商品・サービスに応じて分類されています。

ICTソリューションでは、インフラ基盤設計やシステムコンサルティング、セキュリティソリューションなどを提供しています。主要な関係会社には兼松エレクトロニクスやグローバルセキュリティエキスパートがあります。

電子・デバイス分野では、電子部品や半導体製造装置、通信関連機器などを取り扱っています。兼松コミュニケーションズや兼松フューチャーテックソリューションズが主要な関係会社です。

食料分野では、冷凍フルーツやコーヒー、ナッツ、ウイスキーなど多様な食品を扱っています。兼松食品や兼松アグリテックが主要な関係会社です。

鉄鋼・素材・プラント分野では、鋼板やステンレス製品、化学プラントなどを提供しています。兼松トレーディングや兼松ケミカルが主要な関係会社です。

車両・航空分野では、車載部品や航空機部品、宇宙関連事業を展開しています。兼松ケージーケイや兼松エアロスペースが主要な関係会社です。

その他の分野では、中質繊維板や非鉄金属、保険代理業などを手がけています。新東亜交易や兼松ロジスティクス アンド インシュアランスが主要な関係会社です。

海外現地法人は、18社が多様な商品の売買やサービスを提供しています。Kanematsu USA Inc.やKanematsu (China) Co.,Ltd.が代表的な企業です。

経営方針

兼松は、2025年3月期から新たに中期経営計画「integration 1.0」を開始し、企業の成長と経営環境の課題解決を目指しています。この計画では、少子高齢化による労働力不足、ESG・SDGsへの対応、経営のスピード化を重点課題とし、効率的かつ持続可能なサプライチェーンの変革をリードするソリューションプロバイダーを目指しています。

兼松の成長戦略は、6つの基本方針に基づいています。まず、グループ一体経営を推進し、経営資源を共有してシナジーを最大化します。次に、DX、GX、イノベーションの提供価値を強化し、社会のニーズに応えます。また、組織能力を強化し、人材の連携を深めることで新たな価値を創出します。

さらに、兼松は人的資本の強化に注力し、健康経営優良法人の認定を受けるなど、従業員の福祉向上を図っています。経営機能の強化では、ICTソリューション部門を新設し、組織再編を行いました。中長期的な株主価値の向上も目指し、ROIC管理の強化や政策保有株式の縮減を進めています。

兼松の成長戦略は、各事業セグメントにおいても具体的に展開されています。ICTソリューションでは、デジタル投資需要に応じたサービスを提供し、電子・デバイス分野では、技術革新を追求しつつソリューション提供を強化しています。食料分野では、グローバルなアプローチで市場ニーズに応え、鉄鋼・素材・プラント分野では、環境問題への対応を進めています。

車両・航空分野では、次世代モビリティや宇宙事業の創造を推進し、技術革新による脱炭素化を図っています。兼松は、これらの戦略を通じて、持続可能な成長を実現し、社会に価値を提供する企業を目指しています。